2021.10.19 | コラム
犬が嘔吐?!考えられる病気
こんにちは!トリマーの黒岩です(^^♪
みなさんは愛犬が嘔吐をしたらどうしていますか??
きちんとなにを嘔吐したのか、色など確認していますか?
吐いたものによって考えられる病気は様々です。今回は「犬の嘔吐で考えられる病気」についてお話したいと思います!
contents
犬の嘔吐の原因
勢いよく食べた
勢いよく食べて吐いた後、また食べているようであれば、あまり心配しなくても大丈夫でしょう。
早食い防止用の食器を使用したり、少量ずつ与えてみたりするといいでしょう。
空腹時間が長い
胃がからっぽの時間が長く続くと、胃酸がたくさん分泌され、胃液を吐くことがあります。
朝ごはんの前に黄色っぽいものを吐いているときは、このケースが多いです。
まずは、少量のフードを与えてみて、よく食べて、吐く仕草がなければ、少し時間をおいてから残りのフードを与えてみてください。
犬が吐いた物や色を確認しよう
毛玉を吐いた
換毛期などの毛の抜けやすい時期には、自分の抜けた被毛を飲みこんでしまうことがあります。被毛は消化されないため便とともに排泄されるか吐き出すかのどちらかの方法で体外へ出さない限り、体内に残ってしまいます。
そうならないためにも、定期的なブラッシングをしてあげることが大切です。
換毛期には、一段とこまめに掃除機をかけ、雑巾などで床を拭くなど、被毛やほこりが落ちていない状態を心がけましょう。
黄色い液体を吐いた
飼い主さんが気づかないうちに黄色い液体を吐いてしまっていることがあります。この黄色い液体は「胆汁」です。
長時間、胃が空っぽになっていると胆汁が胃に逆流してしまうのです。これは、「胆汁嘔吐症候群」と呼ばれ、明け方や夕方などの食事の時間が空いてしまっている時に起きやすい症状です。
予防としては、空腹時間を短くすることです。黄色い液体を時々少量吐く以外の症状がなければ、食事の回数や時間帯を調整してみてください!
透明な液体や泡を吐いた
透明な液体や泡の正体は、水か胃液、もしくは唾液の可能性が高いです。
水をたくさん飲んではいてしまうのは、勢いよくたくさん水を飲んだからです。散歩の後などは特に起こりやすいので、一気飲みしないように様子を見ながら与えましょう。
泡を吐くことは、吐き気をかんじていることが原因のひとつです。緊張や興奮などの精神的な問題が吐き気の背景にある場合は落ち着けるような状況を作ってあげましょう。
乗り物酔いは、こまめに休憩をとる、長距離移動で心配な場合は獣医師に相談して、酔い止めを処方してもらうなど、対策をしましょう。
茶色いものを吐いた
ドロドロしていてフードのニオイがしていれば、食べたフードがうまく消化されなかった可能性があります。食欲があり、元気な様子であれば特に心配しなくても大丈夫です。
しかし、フードが消化されていて、さらさらとした液状にも関わらず茶色い場合は、「古い血液」がまざっていることがあります。
急性胃腸炎や胃潰瘍の場合には胃腸から出血し、その血液が酸化することによって茶色くなります。
この場合は、吐いたものを持って動物病院に行きましょう。現物があることで獣医師も古い血液か、フードか、それ以外かの判断がつきやすくなります。
赤色のものを吐いた
鮮血を吐く時は、肺や気管支などの呼吸器を含めた箇所からの出血である可能性があります。
重度の胃潰瘍や食道の病気の時にも鮮血を吐くことがあります。もしくは、先のとがったものやおもちゃなどで口の中をケガしてしまうことで、血が混じることもあります。
出血しているということは、何かしらの異常が起きていて危険な状態である可能性もあります。吐いたものを持って動物病院に行きましょう。
嘔吐物に異物が混じっている
おもちゃの破片など、フードやおやつ以外のものが混入していたら要注意です。
誤飲や誤食かもしれません。中毒症状や腸閉塞など、場合によっては命を落としてしまうこともあります。異物を吐き出した場合には様子見はせず、すぐに病院に連れて行ってあげてください。
嘔吐で考えられる病気
消火器系の病気
炎症、腫瘍、閉塞といった問題が起こると嘔吐が見られます。炎症は急性と慢性に分けられ、急性の場合は激しく何度も嘔吐します。
慢性疾患の場合は、長期に渡って嘔吐が続きます。胃炎、膵炎が嘔吐の原因となる代表的な炎症性疾患です。
胃腸の腫瘍は、外からは見えないため、診断が難しいことがあります。閉塞は異物誤飲が原因となることが最も多く、ほかには腫瘍や重積(腸管の一部が後ろの腸管に引き込まれ、重なってしまう状態)で閉塞を起こすこともあります。
嘔吐以外にも、元気や食欲がなくなったり、下痢になったりすることがあります。
感染症
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬コロナウイルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬レプトスピラ病
犬パルボウイルス感染症は、ウイルスを保有した犬の排泄物から口や鼻を通して感染します。出血性の下痢も見られ、嘔吐がかなり激しくなります。
また、犬コロナウイルス感染症もウイルスを保有した犬の排泄物から感染し、嘔吐や下痢が見られます。単独ではあまり重症化しませんが、パルボウイルスと混合感染すると重症化します。
犬伝染性肝炎は、犬アデノウイルス1型が排泄物から感染し、肝炎、粘膜の出血、下痢や腹痛が見られます。
犬レプトスピラ病は、ネズミを始めとする保菌動物の尿といった汚染された排泄物が口や鼻を通して感染し、肝臓や腎臓の障害、発熱なども見られます。なお、犬レプトスピラ感染症は、人間にも感染するおそれのある人獣共通感染症です。
中毒症状
人間の食べ物では、チョコレートやココアによって犬が嘔吐や下痢、神経症状を起こす危険があります。また、犬がぶどうやレーズンを食べると、嘔吐だけでなく、急性腎不全に陥ることがあります。
これら以外の食べ物でも犬が消化できない場合、また、化学薬品や中毒物質を口にしてしまい、中毒を起こして吐くことがあるので注意が必要です。
ストレス
強いストレスや恐怖、痛みを感じたと脳の高次皮質中枢という領域から、嘔吐中枢へ情報が伝達されて嘔吐することがあります。これは、人間ではしばしば見られますが、犬では、まれだとされています。
こんな症状だったらすぐに動物病院へ!
- 度も嘔吐している
- 嘔吐だけでなく、下痢もしている
- 嘔吐だけでなく、ぐったりしている
これらの症状が見られた場合は、緊急性があるのですぐに動物病院を受診しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
犬が嘔吐してしまう原因としては、勢いよくご飯を食べてしまったり、空腹時間が長かったりすると嘔吐してしまいます。
また、愛犬がどんなものを吐いたのかで原因は違ってくるので、しっかりと確認しておきましょう。
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