定員150人と類のない大規模な病児保育施設だった「東海キッズケア」(横浜市港南区)が閉鎖した。年間1億円の赤字で、継続した運営が厳しいと判断したため。横浜市に助成を要望していたものの、かなわなかった。

[岡田眼科院長]
岡田 栄一 氏
1975年、横浜市立大学卒業。東京警察病院、茅ケ崎徳洲会病院勤務を経て88年に岡田眼科開業。横浜市大医学部の客員教授も務める。岡田眼科グループの年商は、診療や眼鏡・コンタクト販売を合わせ約40億円。
<span class="fontBold">2019年12月に営業を終了した東海キッズケアは17室を設け、定員150人と全国的にも例のない大規模な病児保育施設だった</span>
2019年12月に営業を終了した東海キッズケアは17室を設け、定員150人と全国的にも例のない大規模な病児保育施設だった

 私たちが運営してきた病児保育施設、「東海キッズケア」が2019年12月で営業を終了しました。赤字経営が続き、横浜市に対して運営費の助成を求めていましたが、受けられる見込みがなかったためです。施設を頼りにしていた利用者には申し訳なく思います。

 東海キッズケアは17年7月に開業しました。岡田眼科と同じビルに所在し、私の妻が社長を務める東海メガネ・コンタクトが横浜市港南区に開業した医療モール内の2階と4階のスペースで運営していました。計17室、定員150人という全国でも例のない大規模な病児保育施設で、利用希望者を断ったことは一度もありませんでした。

 私が東海キッズケアを開業した理由は、少子化が進む中で社会貢献をしたいとの思いがあったためです。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り2225文字 / 全文2781文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、11年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「敗軍の将、兵を語る」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。