柳 淳也

やなぎ じゅんや
柳 淳也

肩書き
LGBT支援グループ「にじいろらいと」代表
出身・ゆかりの地
大阪府

この講師のここがおすすめ

LGBT支援グループ『にじいろらいと』の代表を務める、柳淳也さん。
「LGBTの割合は20~30人に1人で、左利きや血液型のAB型と同じくらい」と身近な存在。正しい知識を持つことが、理解を深める近道です。「知る機会がない」「こんなこと聞いていいのだろうか」というためらいがちな質問に、オープンリーゲイである柳さんが赤裸々にお答えします!

プロフィール

1989年、大阪生まれ。
2012年、大阪市立大学商学部卒業。この頃からゲイであることを肯定的に捉えるようになり、2013年に周囲にカミングアウトする。2013年から講演活動を行い、20174月からは、大阪市立大学経営学研究科大学院に在学中。

「にじいろらいと」はLGBT支援グループ。LGBTではない人にLGBTに注目してもらい、社会が変わっていくことを目指している。
現在は、小学校・中学校・高校・大学といった教育機関、行政、企業へ赴き、LGBTについての理解を広める活動を行っている。LGBT当事者が、多様な性について、幅広い年代を対象に、様々な体験等を交えながら分かりやすく話します。

 講師からのメッセージ『僕は、こうやって生きてきた』 
僕は、中学生のときから、ずっと悩んでいました。男性に対してドキドキしてしまう自分がどこかでいる一方で、僕以外のみんなは、女の子にどうやら関心があるようだ、と。

学校の性教育では、“異性に対する関心が高まる時期がくる”ことは教えてくれて、その“時期は人によって違う“ことも教えてくれました。でも、異性に対する関心はいつまでたっても高まらなくて、僕だけおかしいのじゃないかとずっとずっと思っていました。また、ゲイを含める同性愛者に対しては、ネガティブなイメージが僕自身強く、僕は、女装や女の人になることには興味がないから、彼らとも違うんだと思いたかったし、でもどこかで共感している部分はあり、それを自分自身で必至に否定して生きてきました。

世界中で、一人だけ特殊なのかとさえ思いました。僕が、ゲイだと認められるようになったのは、22歳ごろ。はじめてのカミングアウトは、23歳。誰にも相談できず、少し殻にこもってしまう時期もありました。

もし、学校で正しく教えてくれていたら。同性を好きになる人も、好きな人ができない人もいるんだよ、と一言言ってくれていたら。もし、僕みたいに、女性になりたいわけじゃないけれど、男として男が好きな人もいるんだと知っていたら… 僕の、10代・20代は、もっと、楽だったのだと思います。

今でも、状況はあまり改善されていないと思います。学校では教えられていないし、テレビには女装をしたゲイしか出てこない。僕らよりも下の世代も、今なお、自分のアイデンティティを探す旅で苦しんでいるのだと思います。そんなLGBTの人々が、少しでも「あ、自分と似ている境遇の人がいる」とか「僕と同じ気持ちだった人もいるんだ」ということがわかれば、救われるのではないかなと僕は思っています。

主な講演のテーマ

1.LGBTについて ~当事者から学ぶ~
2.ここにもゲイがいる ? LGBTを意識した組織活動
3.子どもにも伝えたくなるLGBT基礎講座 ~ゲイカップルの視点で日常から法律のことまで~

カミングアウトの研究では多くの異性愛者の方が、もっと同性愛者の人のことを知りたいと感じながら「知る機会がない」「この質問聞いてよいのだろうか」というように、聞くのをためらっていることが分ってきました。
『にじいろらいと』では、統計的に処理をして、正確でわかりやすい情報を提供することを目標にしています。ただ、数字をみていてもわからないのが、ゲイの生活。
「偏見とかないよ」という人でも、よくよく聞いてみると、「でも、やっぱり理解できない」と言う人は少なくありません。社会的にゲイフレンドリーを装っていても、なんとなく腑に落ちていない人がいます。わからないから、だと思うのです。
セクシャル・マイノリティーの中には、隠して生きたい人、生きなければならない人も、たくさんいます。だからこそ、オープンリーゲイである柳淳也が、ゲイの生活を(それなりに)赤裸々に公開します。

カテゴリー

人権啓発
ビジネス
教育・学校・PTA

聴講者の声

  • 自分が直面してみないと深い理解はできないかもしれないが、新しい知識をもつことができた。今日の学びをたくさんの人に共有したい。もっとたくさんの人に聴いて考えてほしい、知って欲しいと思った。ありがとうございました。
  • グループワーク有意義でした。時間の関係でお話されなかった性的嗜好の事も聞きたかったし、各グループ全部の意見や、柳さんの意見、考えもっと聞きたかった。NHK「昔話法廷」でもあったが、絵本やディズニーの問題点の視点もなかなか考えさせられる内容でした。物語を普通に受け入れず、おかしいところもあるという視点を持つことが大切ということに気づかされました。ありがとうございました。
  • LGBTのトランスジェンダーについて理解できたこと。多様な理解→価値観を変えていく→できる(できると思っている)けれど、まだ変えられていないこともあると気づけた。法律、なかなか難しいんでしょうね。幸せに生きられる社会になればいいなと思っています。
  • あなたは男ですか?女ですか?なぜそう思うか?の問いを考えながら自分にはまだまだ偏見があると思った。いろいろな人の背景も含めていい悪いではなく、多様性を認められるような人になりたいと思った。
  • 自分を大切に他の人も大切に生きていきます。自分の”好き”を大切に。幸せの形はいろいろですね。
  • 初めて同性愛者の方の話を聞いて、「しらゆきひめ」や「国語の本」にも色んな見方があるんだと驚きました。今まで他人事だと思って深く考えてきませんでしたが、視野を広げる良いきっかけになったと思います。
  • LGBTの人が感じている様々なこと(困難に思っていること、戸惑っていること、生きにくさを感じていること、逆に素敵だと思っていること、現在の社会との関わり方や、これからの社会に望むことなど)具体的なことをもっと聞きたかった。
  • 多様性について考えさせられました。一人一人が暮らしやすい社会をつくりたいと思います。
  • 養護教諭です。担任を持たないので、子どもたち全員を長い目で見ることができます。そんな養護教諭だからこそ気づいてあげられる、伝えられることがあると感じています。まずは自分の価値観をほぐそうと思いました。(保健室に絵本を置きます)

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