この記事はフィクションであり、薬物を推奨するものではないです。
THCOを利用。 間違いなくODだった。
THCOはTHCの10倍の効果があり、 サイケデリック作用もある、 自然界には存在しない合成カンナビノイドらしい。
11:00
舌下摂取を試みた。 原液を舌下に垂らし、1分待つ。その後水で流しこむ。 THCO 50mg CRD 50mg
12:00
最初の摂取から1時間が経過。 軽い陶酔感に浸りながらマクドナルドを食べる。 少しマンチかな?程度の体感。グラコロと、てりやきマックバーガーとポテトLをたいらげる。
今年のはじめに体感したHHCと比べて弱かったため、同量のTHCOを追加で摂取。今思えばこれが間違いだった。エディブルは効果が出るのが遅いため、短期間での追加摂取は危険。 合計 THCO 100mg CRD 100mg
12:30
アニメ鑑賞を楽しむ。 不徳のギルドを視聴した。心地の良いテンポに感心している。視聴の最中にプリパラと同じ監督が制作していることを知る。「この人の作品はお洒落過ぎる。いつか全てのカワイイはこの監督が占拠するんだ。」という圧倒的な信頼が湧いてくる。
13:00
快感が加速する。自慰行為を楽しむ。 VR作品の中に自分が居るような体験をする。シラフでは体験できない、強烈な没頭感に感動が止まらない。
THCの10倍とはこういうものか。
違法すぎる。HHCと体感が違いすぎる。
そう思った瞬間、笑いが止まらなくなる。 なんて幸せなんだ。 なんて気持ちがいいんだ。
強い射精感に気分が高揚する。 通常では体感できない射精感に笑いが止まらない。 今が一番気持ちいい。
食事も楽しんでおこうと思い、冷蔵庫からアイスを取り出す(隠語ではない)
アイスを頬張る。美味いトロを食べたかのように、口全体で美味を感じる。笑える。 ラムネも頬張る。ラムネの甘い感覚が一気に広がる。美味すぎる。この体験は違法すぎる。 このあたりから少しおかしくなる。
14:00
甘すぎる。口内で味が反復する。 音が止まない。数時間前に聞いた音が反復する。 射精感が止まない。少し気持ちが悪い。
まだ余裕があったため、アイドルランドプリパラを視聴する。 プリパラはシラフのときにちゃんと見たいな。と思いながらも再生。
映像が、キャラが入ってくる。
目が、耳が、脳がグチャグチャになる。 グリッジ加工されたアニメ画像のように、サイケデリックアーティストのPVのように視界が渦を巻いていく。
ハイハット、キック、スネア、それぞれが別の音楽に聴こえる。鮮明に、同時に複数の曲を聴いてるかのように。
五感が研ぎ澄まされる。
時間の経過が遅くなり、アニメのセリフが反復する。今言っているセリフ、数秒前のセリフ、数十秒前のセリフが同時に聞こえる。思考が早すぎる。 視聴をやめても音が止まない。
「私は香田澄あまり」
「クラスの片隅であまりモノ」
「私はいつもあまりモノ」
ネガティブなワードが反復し、悪い方向へ思考が流れる
大量の情報が短時間で流れてくる。脳の処理が追いつかない。苦しい。
思考が大きな渦を巻いて沈んでいく。 持っていかれないように現実にしがみつく。
絵が目に入らないようにする。絵を見ると脳が占拠されそうになる。
ここまま終わらなかったらどうしよう。後遺症が残ったらどうしよう。仕事に復帰できなくなったらどうしよう。
心拍数が上昇する。不安が反復する。
終わってほしいが終わらない。 時間の流れが遅い。時計を見ても1分しか経っていないことに焦りが生じる。
119に電話を検討するが、ややこしいことになるので諦める。 こういうのに詳しい後輩が居るので、後輩に電話をする。
「THCOって知ってる?」
「いいっすね」
口が乾き、呂律も回らず、必死に言葉を組み立てる。自分がおかしい状態だと改めて認識する。
「今それ食べすぎちゃって、結構ヤバい感じなんやけどどうしたらいい?」
バッドの対処法について調べてくれる。
吐いたほうがいい。 熱いシャワーを浴びるといい。 あったかいお茶を飲むといい。
さらに、バッドは2、3時間で終わるという話を聞き安心する。 感謝を述べて電話を切る。
早速トイレに向かい、喉に手を突っ込む。 なかなか吐けない。 狭い空間に不安が溢れ、再度後輩に電話をかける。
優しい言葉に救われる。 吐くのは諦め、お湯を沸かすことにした。
お湯を飲んだ瞬間、視界がクリアになる。 シラフの感覚が帰ってくる。
体をあっためると良いということを知り、温かいシャワーも浴びる。気持ちがいい。 風呂に浸かって全身をあっためたいが、 のぼせる危険性があるので入らない方がいいらしい。
ほどほどにシャワーを浴びて出る。冷たい空気に体が晒される。
「あ、これヤバいかも」
シャワーの感覚、水が風で蒸発する感覚が反復する。寒い。気持ち悪い。
「ごめんこれヤバいわ」「助けて」
情けないが、藁にも縋りたい。助けてほしい。
「1発で寝れる薬持っていきます。家どこですか」
4、50分で届けてくれることになり、安心する。思考が少し回復し、ドライヤーで体をあっためながら到着を待つ。
14:30
お湯を飲み、体の芯からあっためる。沸騰したてのお湯だが、熱さに舌が痺れる程度でゴクゴク飲める
布団に入ると、手、足、体に当たる布団の感触が反復する。 布団に入るのはやめ、座って待つことにする。
10分、20分、待ってるうちに不安が募る 向かってきてるが電話したい。他の人にもかけたいと思うがグッと堪えて待つ。ドライヤーで体に温風を当てる。お湯をこぼしたがそれどころじゃない。ドライヤーを当て続ける
黒コショウの匂いを嗅ぐと良いらしいが、あまり効果がない。気休めくらいにはなるので嗅ぎ続ける
30分、40分、後輩が到達。会うのは3、4年ぶりになる。 ひさしぶりに会うのがこんな姿で申し訳ない。
乾いた口でなんとか会話をする。
「久しぶり」
近況を聞きながら、睡眠薬をいただく。
「今飲んだら一気に12時間後に行けますよ」
服薬してから効くまで、途切れ途切れで雑談をする。
近況の話、薬の話、知り合いがバッドに入ったときの話。 いろんな話を振ってくれて凄く安心する。
布団に入り、そのまま眠気に身をまかす。
最後に時計を見たのは、16:30だった。
22:00
気づいたらずいぶん眠っていた。 まだ頭がふわふわする。
後輩は帰ったようだった。 バッドから抜けだせたことを連絡する。 本当に頭が上がらない。
腹が減ったのでUberですき家を注文する。 チーズ牛丼を注文した。
口の中にチーズがまとわりつく。まだ抜けきっていないことを悟りつつも、腹は減っているので食べ進める。
もう一生このままだったらどうしよう。という不安で脳が埋め尽くされそうになる。
幸いにも眠気はあったため、寝て思考を止めることにした。
08:00
起床。 二日酔いのような状態。 完全に抜けたように思えるが、バッドトリップの体験を思い出すだけで恐怖に震える。
まだ精神が不安定な状態だが、今日は部活の同窓会があるのでシャワー浴びて身支度を行う。
シラフであることに幸福を感じる。アルコールは今日は飲まない。