犬の脱毛はどうして起こる?!

脱毛する理由

こんにちは!なぜ犬の毛は抜けたり、脱毛したりするのでしょうか??

 

 

気づいたときには、毛がない!ということが多分あるかと思います。

 

 

今回はなぜ、脱毛するのか、考えられる病気などを紹介したいと思います!

 

 

犬の毛が抜ける原因

 

 

換毛期

 

 

犬も毎日毛が生え替わりますが、春と秋1年に2回換毛期が訪れます。

 

 

特に、ダブルコート(オーバーコート:皮膚を保護する役割をもつ太くてしっかりした毛、 アンダーコート:保温・保湿の役割をもつ柔らかく短い毛)の犬種では、春の換毛期にアンダーコートがたくさん抜け落ちるので、この時期に抜け毛が増えるのは正常なことです。

 

 

換毛期のある犬種として、ミニチュア・ダックスフンド、ポメラニアン、パグ、チワワ、ラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバー、柴犬、秋田犬などが挙げられます。換毛期には、シャンプー、ブラッシングを特に行い、皮膚病を予防することが大切です!

 

 

 

栄養不足による脱毛

 

 

毛の成長には、亜鉛、ビタミン、アミノ酸、必須脂肪酸などの栄養素が必要です。亜鉛やビタミンには皮膚や被毛の増殖を促進する効果があり、アミノ酸は毛の主成分であるケラチンを作ります。必須脂肪酸は健全な皮膚の維持に必要です。これらの栄養素が欠乏すると脱毛が起こることがあります。

 

 

 

ストレスによる脱毛

 

 

犬がストレスを感じると体を過剰になめたり毛を噛んでむしり取ったりする場合があります。特に、足先や太ももに多く出る傾向にあります。(>_<)

 

 

 

老化による脱毛

 

 

加齢により毛包や皮膚の機能が低下すると、毛が細くなり薄毛になります。

 

 

これら以外に何らかの病気によって、犬の脱毛が見られる場合があります。

 

 

 

考えられる病気

 

 

アレルギー性疾患

 

 

アトピー性皮膚炎

 

 

すべての年齢で発症が見られますが、3歳未満での発症が多数を占めています。

 

 

犬の目や口の周り、耳の後ろ、足先などが赤みを帯びてきて犬がかゆがって掻くのが初期症状の一つです。

 

 

進行すると、毛が抜ける、皮膚が黒い色に色素沈着してくる、皮膚が固くなるといった症状も現れます。

 

 

強い痒みは犬のストレスにもなるので、悪化する前に治療を開始したいですね💦

 

 

 

食物アレルギー

 

 

主に食物中のタンパク質に反応して、犬の目や口の周りなど全身の広い範囲で脱毛や赤みなどの皮膚症状を起こします。多くの場合、強いかゆみが伴います。1歳以下の若齢犬に多い傾向にあります。

 

 

 

感染症

 

 

細菌によるもの(膿皮症)

 

 

犬の皮膚に常にいる菌の一つであるブドウ球菌が、異常に増殖して起こる皮膚の病気です。犬の体から足の広い範囲に強いかゆみを引き起こし、脱毛、湿疹、赤み、かさぶた、フケなどの症状を伴うことも多くあります。

 

 

 

真菌(カビ)によるもの(皮膚糸状菌症、マラセチア皮膚炎)

 

 

皮膚糸状菌症は脱毛が主な症状です。犬の頭や足先に、ふけや赤みを伴う脱毛が起こります。

 

 

マラセチアは健康な犬の皮膚に常に存在する菌ですが、高温多湿の環境や、ほかの皮膚炎が起こっている場合などに増殖し、皮膚症状を起こします。

 

 

脱毛を始め、かゆみ、赤み、皮膚の肥厚(肥えたりはれたりして厚くなること)、色素沈着、独特の臭いなどを引き起こします。

 

 

 

ホルモン性疾患

 

 

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

 

 

副腎皮膚からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌されることによって起こる病気です。主に、犬の体に左右対称性の脱毛が起こりますが、皮膚のかゆみは、あまりありません。中高齢の犬でよく見らます。

 

 

 

甲状腺機能低下症

 

 

甲状腺の機能が低下して起こる病気です。犬の体やしっぽに左右対称性の脱毛が起こりますが、皮膚のかゆみは、あまり起こりません。傾向として、中高齢の犬によく見られます。

 

 

 

遺伝性疾患

 

 

淡色被毛脱毛

 

 

淡色の毛をもつ犬に起こる疾患で、若齢犬に多い傾向があります。淡い色の毛が生えている部分に一致して脱毛し、かゆみや赤みは伴いません。

 

 

ブルー、グレー、シルバーといった淡色の毛が正常に育たない病気です。

 

 

 

黒色被毛形成異常症

 

 

2色以上の毛をもつ犬で起こる疾患です。黒色の毛の部分に一致して脱毛しますが、かゆみや赤みは伴いません。若齢犬に多い傾向があります。

 

 

 

パターン脱毛症

 

 

毛が細くなり脱毛する疾患です。多くは、お腹に左右対称性の脱毛が見られ、背中や足先には起こりません。また、通常、かゆみや赤みは伴いません。

 

 

 

先天的な問題により耳の周辺などにも脱毛が起こります。

 

 

 

脱毛X(毛周期停止)

 

 

アロペシアXとも呼ばれ、体全体に脱毛が広がりますが、頭と足に脱毛は見られません。また、通常、かゆみや赤みは伴いません。ポメラニアン、パピヨン、トイ・プードル、チワワなどの若齢犬、未去勢のオスに多い傾向があります。

 

 

心配のいらない脱毛症

 

 

毛が多く抜けていても、地肌は見えず、かゆみ、匂い、赤み、フケがないといった場合には、心配は少ないと言えます

 

 

 

受診を進める脱毛症状

 

 

以下の症状が脱毛している所にあれば受診をおすすめします。

 

 

  • 地肌がはっきり見えている
  • 部分的に脱毛している
  • 左右対称に脱毛している
  • 尻尾が脱毛している
  • 皮膚(体幹部全体、目の周り、口の周り、鼻の周り、耳、足、指の間、しっぽ)が赤い
  • 皮膚の黒ずみが増えている
  • かゆみがある
  • 皮膚をよく舐める、かきこわす
  • 毛に間にフケがたくさん見える
  • 皮膚を触るとゴツゴツとした感触がある
  • 皮膚にかさぶたが目立つ
  • 皮膚が匂う
  • 皮膚から分泌物が出ている
  • 最近太ってきた、やせてきた
  • 最近元気がない
  • 顔がむくみ、悲しげな顔になっている
  • 手足がむくんでいる
  • 以前より水をたくさん飲む 
  • 以前よりかなり食欲がある
  • 以前よりハアハアと呼吸することが増えた
  • 以前より起立時のお腹が垂れ下がっている
  • ステロイド剤を長期間にわたり飲んでいる

 

 

 

まとめ

 

 

いかがでしたか?犬の脱毛は一般的に多くみられる症状ですが、原因はさまざまです。痒みや赤みなどを伴う脱毛もあれば、炎症をまったく伴わない脱毛もあります。

 

 

その場合は、脱毛以外に大きな症状はありません。

 

 

ですが、同様の脱毛でも、甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症、性ホルモン失調などの内分泌疾患による脱毛も存在します。

 

 

内分泌疾患の場合は、全身に症状が現れるので、早めの治療が必要です。

 

 

愛犬の脱毛で気になることがあれば、早めに動物病院へ行き相談しましょう。