2021.10.12 | コラム
犬のおしっこが赤い?!血尿で考えられる病気
こんにちは!トリマーの黒岩です(^^♪
みなさんの愛犬はおしっこが赤かったりしていませんか??
避妊手術をしていないメス犬は発情期という事で血が混ざっている可能性もありますが、そうでない場合もあります。
オス犬もおしっこに血が混ざっていることもあります。
では、どうしておしっこに血が混ざってしまうのでしょうか?
今回は「犬の血尿で考えられる病気」についてお話したいと思います。
contents
犬の血尿の原因はなに?
メス犬の発情出血
メスの発情期に、陰部からの出血で尿に血液が混ざることがあります。
そのため、発情期に血尿が見られても心配いりません。発情期間が終わると尿に血液が混ざることもなくなります。
メス犬の血尿で考えられる原因と病気
子宮蓄膿症
避妊手術をしていないメスの老犬の場合、「子宮蓄膿症」の可能性が考えられます。
子宮蓄膿症にかかると、元気がなく、嘔吐や食欲不振、多飲多尿などの症状が見られます。
また、血の塊が混じった膿が陰部から出てくることがあり、これを血尿と見間違えてしまうことがあります。子宮蓄膿症は命に関わる危険な病気であるため、すぐに手術をしなければなりません。
避妊手術後のメス犬は膀胱炎の可能性
犬の膀胱炎はオス犬よりメス犬で多く見られ、細菌感染や外傷、ストレスなどが原因で起こります。膀胱炎になると元気や食欲はあるものの、血尿や頻尿、排尿困難などの症状が見られるようになります。
膀胱炎を治療せず放置すると、非常に危険な状態に陥る可能性があるので、膀胱炎が疑われる場合はすぐに動物病院へ行き治療をする必要があります。
膀胱炎になる原因は尿路結石症
尿路結石症はメス犬に多く見られ、細菌感染や食事のアンバランス、ストレス、犬種(ミニチュアシュナウザーやシーズーなどによく見られる)などが原因で発症します。
症状は、血尿や頻尿、排尿痛などで、膀胱炎とあまり変わりありませんが、結成が詰まって尿道閉塞を起こしてしまうと重症化するおそれがあります。
様子がいつもとおかしかったら動物病院へ連れて行きましょう。
メス犬の膀胱腫瘍から血尿がでることも?
膀胱腫瘍もメスの高齢犬に多く見られ、そのほとんどが「移行上皮癌」という悪性の腫瘍です。
症状は、血尿や頻尿、排尿困難など膀胱炎とほぼ同じで、膀胱炎の治療を行うと一時的に症状が良くなることがあります。
そのため、膀胱腫瘍だと気づかずに治療が遅れてしまうと、尿漏れや嘔吐などの症状も見られるようになります。
さらに症状が進むとリンパ節や肺に転移してしまったり、腫瘍によって尿路が塞がれて急性腎不全を発症したりしてしまうことがあります。
オス犬の血尿で考えられる原因と病気
前立腺肥大
前立腺肥大は、去勢手術をしていない犬に多く見られる病気です。
ホルモンバランスによっておこります。元気はなくなりませんが、血尿や排便困難などの症状が見られます。
肥大した前立腺によって尿道がふさがると、おしっこが出なくなって重症化する危険性があるため、去勢手術やホルモン剤の投与などの治療を行います。
前立腺炎
前立腺炎は、細菌感染によって発症し、血尿や膿が混じった白っぽいおしっこが出ます。
治療は抗生物質の投与を行い、再発防止のために去勢手術を行うことがあります
血尿と間違いやすい症状
外陰部からの出血
特にメスでは、外陰部からの出血を血尿と間違える場合があります。避妊手術を受けていない子に出血や膿がみられた場合は、子宮蓄膿症などで緊急の対応が必要となる場合もあるので、十分に注意しましょう。
血色素尿
尿に赤血球が混じったものを「血尿」、ヘモグロビンが混じったものを「血色素尿」と呼びます。
ヘモグロビンとは赤血球に含まれるタンパク質で、赤い血色素を持っています。そのため、何らかの原因で赤血球が壊れてヘモグロビンが尿中に溢れ出すと、赤い尿が出ることがあります。
赤血球が壊れてしまう原因には、タマネギによる中毒や溶血性貧血といった病気が考えられ、貧血から口の中の粘膜が白くなったりします。
血尿の原因は急性腎不全の可能性も?!
急性腎不全でも血尿が起こることがあります。急性腎不全は先ほど紹介した膀胱腫瘍のほかにも、心疾患や薬・重金属などによる中毒、尿路結石症による尿路の閉塞などが原因で発症します。
これは、オス・メス関係なく発症します。
血尿のほかにも元気がない・食欲不振、嘔吐、乏尿・無尿などの症状が見られ、治療が遅れてしまうと命にかかわる危険性があります。
まとめ
いかがでしたか?
犬の血尿の原因はオス・メス別で症状が違うのがわかりましたね。メス犬は発情期とかぶると血液が混ざって血尿と勘違いしてしまうことがありますが、発情期間が終われば尿の色も通常に戻るかと思うので、心配する必要は無いです。
犬の血尿は、病気のサインです。
普段から尿の色や回数などを観察するようにしましょう。
愛犬の変化に一番に気づけるのは飼い主さんです。楽しい生活を送りましょう♪
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