たまき雄一郎ブログ

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衆議院議員玉木雄一郎のオフィシャルブログです。

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実質的な議論としてはこの臨時国会で2回めとなる憲法審査会が開かれました。緊急事態において国会の機能をいかに維持するかについて、具体的な条文のイメージも交えた活発な議論が交わされました。

 

バラバラの内容を各自が言いっぱなしではなく、テーマを決めて集中的に議論できたことはよかったと思います。代議士として国民の負託を受けた以上、今後も建設的な議論を重ね、一致点を見いだせるように「対決より解決」で臨みます。

 

衆議院インターネット審議中継より

憲法審査会発言要旨(2022年11月10日)

 冒頭、今後の審査会の運営について申し上げたい。これまでの議論の中で、ある程度コンセンサスが得られたと思われる項目の一つである「緊急事態条項」、とりわけ議員任期の特例延長にテーマを絞って議論することを提案したい。言いっ放しではなく、具体的な議論の成果を出せる審査会の運営を求めたい。
 
 その上で、3月31日、すでにこの場で述べているが、改めて、国民民主党の考える緊急事態条項についての基本的考え方を述べておきたい。私たち国民民主党の考える緊急事態条項は、「行政の簡易・迅速な権力行使」を可能とする“権力行使の容易化条項“としての緊急事態条項ではなく、むしろ「公共の福祉」などの漠たる規定を根拠として行政府による権力の濫用や人権侵害の危険性が高まること、また、緊急事態においては国全体が正気を失いがちになるという歴史の教訓に鑑み、これに対する立法や司法による統制を明示する“権力行使の統制条項“としての緊急事態条項である。

 まず、国民民主党は、行政府による権力濫用を防止する観点から、緊急事態の要件は明示的に限定列挙すべきと考える。具体的には、
①外国からの武力攻撃
②内乱・テロ
③大規模自然災害
④感染症の大規模まん延
この4つのカテゴリーを原則とすべきと考える。
 
 国民民主党は、手続的統制の方策として国会機能を最大限維持することが重要だと考えているが、かかる観点から、宣言を発令するのは内閣の権限とする一方で、緊急事態事態の宣言について、原則、国会の事前承認を求め、例外的に事後承認を認めることを考えている。この点は、自民党の2012年改憲草案にも明記されており、建設的な合意がつくれるはずだと考える。


 その上で、手続的統制の第二の方策として、司法による統制を機能させることを考えている。具体的には、緊急事態宣言の要件が満たされているのどうかの「要件充足性」について最高裁が勧告できるようにし、恣意的な宣言発令を抑制することを検討している。例えば、「緊急事態宣言が発生された場合又は延長された場合において、いずれかの議員の総議員の4分の1以上による申し立てがあったときは、最高裁判所は、その宣言が要件を満たしているか審査し、申立てから30日以内に判決を行わなければならないとし、満たしていないとの判決を行ったときは国会及び内閣に対して解除の勧告を行うとする」旨の規定を設けるのも一案だ。

 私たちは、国会議員の任期満了時に緊急事態が宣言された場合、議員任期の延長と選挙期日の特例に関する規定を憲法を改正して設けるべきとの立場です。その際、いつまで任期を延長できるかについては、多数派の恣意的な決定を排除するため、各議院の3分の2以上の多数で延長期間を定めることを考えている。この延長できる期間の決定においても、最高裁判所の関与を求める案も考えられるが、我が党としては、緊急事態宣言の発令するかどうかの最初の入口の判断の際に限定して、最高裁判所の関与を求める仕組みを検討している。

 また、緊急事態にこそ、国会機能を可能な限り維持することが必要であるとの観点から、国会開会時の閉会制限と閉会時の召集義務を課し、また、緊急事態宣言下での衆議院の解散制限の規定を考えている。さらに、解釈で認められたオンライン出席について、明文で規定することも検討したい。加えて、オンラインを活用してもなお定足数を満たさずどうしても衆議院、参議院の本会議が開けない場合には、ドイツにおける「ミニ国会」のような「両院合同委員会」による国会機能の代替についても議論している。

 いずれにしても、国民民主党としては、緊急事態においてもできるだけ国会機能を維持するため、特に、「緊急事態の定義」と「議員任期の特例延長」についての議論の具体化を急ぐべきだと考える。なお、任期の特例を創設するに当たっては、憲法54条2項の参議院の緊急集会を、解散時だけでなく任期満了時にも内閣は開催を求めることができるのか、有識者に出席を求め、その解釈を本審査会で確定することを提案したい。
 国民民主党としては、条文上、解散時に加えて任期満了時を読み込むことは困難であること、また、両院制を正しく機能させる必要があることから憲法改正が必要であるとの立場である。

 ちなみに、平成23年の質問主意書に対する政府答弁書(平成23年11月11日内閣衆質179第23号)においても、大規模災害が国政選挙の直前に発生した場合に、「法律を制定することにより『選挙期日を延期するとともに、国会議員の任期を延長すること』はできない」、すなわち憲法改正が必要とされている。政府答弁でも、立法措置では国会議員の任期の延長はできないとされており、政府あるいは内閣法制局からもヒアリングを行うことを提案したい。

 国民民主党としては、今述べたような緊急事態における統制の具体的内容について党内で議論しており、いずれ条文の形でお示ししたい。いずれにせよ、引き続き緊急事態条項に絞った集中的な審議を求めたい。

 最後に、SNSにおけるフェイクニュースが民主主義に与える影響を考えるため、また、外国勢力が、いわゆるディスインフォメーションを用いて偽りの情報を流布することで国家の安全保障が脅かされる可能性について検証するためにも、2016年の米国大統領選挙において投票行動が操作されたとされる「ケンブリッジ・アナリティカ事件」の当事者であるブリタニー・カイザー氏を当憲法審査会に呼んで話を聞くことを改めて提案したい。

以上
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この臨時国会初となる憲法審査会が開会されました。10月3日に召集されて3週間以上を経てようやく開会されました。定例日には開いて議論するという、通常国会で当たり前となったはず「慣例」は守るべきです。

 

今回は通常国会からも参院選を挟んで時間があいたので、「前回までのあらすじ」としてダイジェスト的な内容をお話ししたほか、防衛費の増額についても「もうひとつの憲法9条」とも言われている海上保安庁法第25条を取り上げ、考え方を述べました。

 

衆議院インターネット審議中継より

憲法審査会発言メモ(2022年10月27日)

■今後の審査会運営について

 まず今後の本審査会の進め方について申し上げたい。毎週定例日には開催するという慣例は守ってほしい。また、これまで、緊急事態条項、9条、国民投票法などについて議論を行ってきたが、言いっぱなしにならないよう、一つのテーマについて一定の意見集約を行ってから、次のテーマに進むことを求めたい。そのための分科会方式や小委員会方式を提案したい。

■緊急時の議員任期延長改正案

 特に、緊急事態条項、とりわけ、議員任期の特例延長の必要性については、本審査会で概ね合意が得られていると考えられることから、具体的な改正案について議論すべきだ。国民民主党として条文イメージ案を取りまとめているので、資料を配付の上、改めて説明させて欲しい。まずは、緊急事態の定義(4類型)についてコンセンサスを得ることを求めたい。

■外国勢力による情報戦への対応

 参考人招致についても改めて提案したい。憲法改正の国民投票におけるネット広告規制について、インターネット事業者等から意見を聴取して欲しい。さらに、SNSの個人情報を利用して内心の自由を操作し、選挙に介入した「ケンブリッジ・アナリティカ事件」の当事者であるブリタニー・カイザー氏からのオンラインも含めた意見聴取も優先的に行ってほしい。ロシアによるウクライナ侵略でも、フェイクニュースなどによるサイバー空間における情報操作、いわゆる「ディスインフォメーション」の影響が指摘されている。情報の発信者やプラットフォーマーに対する規制、外国勢力の影響を排除するための規制、ファクトチェック機関の創設などの議論をより具体的に深めていきたい。

 とにかく、税金をいただいて議論することを仕事とする国会議員として、言いっぱなしではなく、山積する憲法上の課題に一つ一つ結論を出していく運営をお願いしたい。

■憲法9条について

 次に、憲法9条について一言述べたい。国民民主党としては、「自衛隊」という組織を明記するかどうかの形式的な議論の前に、その自衛隊にいかなる自衛権の行使を憲法上認めるのか、そして、その自衛権の行使を行う実力組織は「戦力」あるいは「軍隊」なのかという本質的な議論が必要との立場だ。なぜなら、この議論を避けている限り、仮に自衛隊という行政組織名が憲法に明記され、「存在」の違憲性が解消されても、その自衛隊による自衛権の行使という「行為・行動」の違憲性の疑義が残り続けるからである。

 

 ここで、改めて自民党の新藤幹事、日本維新の会の馬場幹事に伺いたい。両党の憲法改正案による改正後の自衛隊は、「戦力」あるいは「軍隊」なのか、そうでないのか。そして、今後の解釈変更によってはフルスペックの集団的自衛権が認められる改正になっているのか伺いたい。特に、前回、足立康史議員が「芦田修正」を取り入れるとの趣旨を発言したと思うが、日本維新の会として、芦田修正を採用する考えなのか。そうであれば、依然として自衛権の範囲が解釈に依存することになり、条文と現実のギャップを解釈で埋める「解釈の迷宮」から抜け出せないのではないか。党としての考えを聞きたい。

 

 今後、政府・与党においても、反撃力、いわゆる敵基地攻撃能力の保持について議論を深めていくと思うが、相手領域内の軍事施設等を狙って誤爆した時に、業務上過失致死に問われる可能性もあるが、業務上過失致死の国外犯規定は日本の刑法にはないし、そもそも、軍事作戦にまつわる過失等を平時の法体系である刑法で裁くことが適当なのかという問題がある。その意味でも、もう自衛隊が「戦力」あるいは「軍隊」なのかという議論を曖昧にし続けるべきではない。

■防衛費の増額と海上保安庁法25条

 関連して防衛費の増額について申し述べたい。国民民主党は国を守るために必要な防衛費の増額には賛成の立場である。一つの参考となるのがNATO、北大西洋条約機構が加盟国に要求する国防費の対GDP2%だ。これに関して、海上保安庁の予算など安全保障に関わる予算を足し合わせれば、日本でもGDPの1.24%程度になるとの主張があるが、これは誤解を招く議論である。そもそも「NATO基準の国防費」には明確な定義があり、それは「軍隊の要求を満たす経費」であって、「軍事戦術の訓練を受け、軍隊としての装備を保有し、展開オペレーションの際に、直接、軍の指揮下で行動でき、現実的に、軍を支援するために国家の領域外に展開可能な部分についてのみ計上する」ことになっている。

 

 一方、海上保安庁法25条は「この法律のいかなる規定も海上保安庁又はその職員が軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認められるものと解釈してはならない」と定めている。また、実態としても有事を前提とした自衛隊と海保との連携訓練は一度も実施されていない。したがって、海上保安庁予算も「NATO基準の国防費」に含めたいのであれば、海上保安庁法25条の削除が必要だということは指摘しておきたい。

 

 重要なことは、都合よく「軍隊」の定義を使い分けるのではなく、ロシアによるウクライナ侵略が長期化し、北朝鮮が何十発ものミサイルを我が国周辺に着弾させ、台湾統一を悲願とする中国の習近平総書記が3期目に入った今、我が国の主権と領土を守るために必要な「armed forces」とは何かという本質的な議論が必要だ。

 

 いずれにせよ、自衛隊が対外的には軍隊だが国内的には実力組織であるといった説明は日本でしか通用しない。憲法改正するのであれば、自衛隊が「戦力」あるいは「軍隊」なのかどうかというガラパゴス的議論に終止符を打つべきではないか。形式的で中途半端な9条改正は将来に禍根を残すことを指摘しておきたい。

 

以上

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これまでの累次の憲法審査会で、緊急時の政府による権限行使を統制するための緊急事態条項について繰り返し提案してきました(3/173/243/31のブログ)。今日の審査会では、国民民主党憲法調査会でまとめた具体的な条文イメージ(下記)を配付し、国会でも議論を深めようとしたのですが、幹事会の了承が得られず配布することができませんでした。とても残念です。

 

▲国民民主党憲法調査会(3月25日)資料(クリックするとPDFが開きます

 

審査会でも申し上げましたが、かつての言いっぱなしの放談会に逆戻りしてはいけません。審査会運営を主導する立場の自民党、立憲民主党には、議論のテーマを拡散させることなく、一つ一つ結論を出していくことを改めて求めたいと思います。

 

その上で、今日は憲法9条についての国民民主党の考え方を示しました。2015年の安保法制である種空文化した憲法9条に規範力・統制力を復活させるための提案をしています。ご一読ください。

 

憲法審査会発言メモ(2022年5月12日)

■今後の審査会の運営について

まず今後の審査会の進め方について、一言申し上げたい。これまで、緊急事態条項、国民投票法について議論を行ってきたが、一つ一つのテーマについて一定の意見集約を行ってから、次のテーマに進むことを求めたい。憲法審査会において、オンライン国会についての憲法解釈を取りまとめることができたのは画期的だったが、コロナ禍で明らかになったこの他の憲法上の課題については優先的に議論し、速やかに一定の結論を得るべきだと考える。特に、緊急事態条項、とりわけ、議員任期の特例延長の必要性については、本審査会で概ね合意が得られていると考えられることから、具体的な改正案について議論すべきである。

 

そのために必要は有識者からの意見聴取、特に、憲法54条2項の「緊急集会」が解散時だけでなく、任期満了時にも認められるのか否かについての参考人からの意見聴取は早急に行うべきである。また、国民投票法についても、ネット広告規制について、インターネット事業者等からのヒアリング、そして、私がこれまで何度も提案しているケンブリッジ・アナリティカ事件の当事者であるブリタニー・カイザー氏からの意見聴取も優先的に行ってほしい。


とにかく、議論したテーマについて、具体的な意見集約を行わずに、次のテーマにいってしまうと、また言いっぱなしの憲法審査会に逆戻りしてしまうので、ぜひ、議論のテーマを拡散させることなく、一つ一つ結論を出していく運営をお願いしたい。そのためには、分科会方式や小委員会方式による運営を検討いただきたい。


なお、緊急事態条項について、これまでの審査会での議論も踏まえた上で、国民民主党として条文案を取りまとめている。ぜひ、その全体イメージについて、資料を配付の上、改めて説明させていただきたい。本日の配付は幹事会で残念ながら認められなかったが、会長の取り計らいをお願いしたい。

■9条について

ロシアのウクライナ侵略、そして厳しさを増す我が国を取り巻く安全保障環境の中で、安全保障のあり方や憲法9条のあり方について関心が高まってきている。そこで、国民民主党としての9条を論ずるにあたっての基本的考え方を述べて起きたい。これは2020年12月に取りまとめた国民民主党の「憲法改正に向けた論点整理」にまとめている。

〈不文律による規範力・統制力の限界〉
現行憲法9条は、2項で戦力の不保持と交戦権の否認を定める一方、現実の防衛政策として、国際的には戦力と言える自衛隊を保持している。この条文と現実との乖離を埋めるため、政府は、現実を追認する形で、

  • 「戦力」は保持できないが、「自衛のための必要最小限度の実力」(=自衛隊)は保持できる
  • 「交戦権」は否認されるが、「自衛のための必要最小限度の実力行使」(=自衛行動権)は容認される

という、一般国民にも国際社会にも容易に理解しがたい政府解釈の積み重ねを繰り返してきた。

その結果、憲法9条は現実を規律・統制する規範力を事実上失ってしまった。さらに、2015年、これまで政府が一貫して堅持してきた「集団的自衛権の行使は違憲」という立場を一転させ、戦力不保持、交戦権否認をうたう憲法9条のもとで、集団的自衛権の一部容認にまで踏み込んだ安保法制を成立させたことで、憲法9条の規範力・統制力はいよいよ限界を突破し、9条2項の空文化に拍車をかけたと言える。逆に言えば、憲法改正の必要性が著しく低下したとも言える。

〈明文化により憲法の規範力・統制力を強化する必要性〉
そこで、国民民主党としては、日本国憲法の三大原理の一つである「平和主義」の理念を堅持しつつ、厳しさを増す安全保障環境の中で、現実的な対応をとる必要性を正面から認め、憲法9条に国家の最高法規としての規範力・統制力を復活させることが必要だと考える。その上で、現在の解釈ではできないことは何か、改正によって追加的に得られる意義、必要性は何かを冷静に見極める必要がある。

〈9条の論点整理〉
複雑怪奇な解釈がなされている憲法9条の規範性を復活させるためには、これにつきまとってきたイデオロギー対立から自覚的にいったん身を離した上で、次の3つの論点を分けて整理して、冷静な議論が必要だと考える。

【論点1】安全保障政策として「自衛権行使の範囲」について、憲法上どこまで認めることとするのかという論点
【論点2】その自衛権を担う実力組織としての「自衛隊の保持・統制に関するルール」をどのように規定するかの論点
【論点3】【論点1】【論点2】の検討から導き出された「自衛権行使の範囲」「自衛隊の保持・統制に関するルール」と、9条2項の「戦力の不保持・交戦権の否認」との関係をどのように整理するかの論点

〈まず議論すべきは「自衛権」〉
国民民主党としては、自衛隊を明記するかの形式的な議論の前に、その自衛隊にいかなる自衛権の行使を憲法上認めるのか、そして、その自衛権の行使を行う実力組織は「戦力」あるいは「軍隊」なのかという本質的な議論が必要だと考える。なぜなら、この本質的な議論をしないと、仮に自衛隊という組織名が憲法に明記され、「存在」についての違憲性が解消されても、その自衛隊が行使する自衛権の行使という「行為」についての違憲性の疑義が残るからである。

次回以降、必要に応じて、先に述べた3つの論点に沿って、憲法9条に規範力・統制力を復活させるための国民民主党の条文イメージについて述べたいが、議論の参考とするため、新藤幹事に、自民党の改憲4項目の条文イメージ(たたき台素案)について2つ質問したい。

  1. 自民党の条文イメージ(たたき台素案)の9条の2第1項に規定された自衛隊は「戦力」あるいは「軍隊」という位置付けなのか。
  2. 9条2項を残しながら、同項は「必要な自衛の措置を妨げず」としているが、その場合、これまで9条2項から導き出されてきた「必要最小限」という解釈は引き継がれるのか、それとも「必要最小限」の制約は外れているのか。

以上2つについて、自民党の考え方をお示しいただきたい。

自民党は、いわゆる敵基地攻撃能力の保持の必要性を提言されたが、相手領域内の軍事施設等を狙って長射程のミサイルを打った場合、仮に「誤爆」が起きた時に、誤爆した自衛官が処分されるのか、それとも上官が責任を負うのか、あるいは究極の上官たる国家が責任を負うのか、考え方を教えて欲しい。ちなみに、業務上過失致死の国外犯規定は日本の刑法にはないし、そもそも、こうした軍事作戦にまつわる過失等を平時の法体系である刑法で問うことが適当なのかという問題がある。その意味でも自衛隊が「戦力」あるいは「軍隊」なのかという議論を曖昧にし続けることができなくなっていることを指摘しておきたい。その際は、「防衛裁判所」的な特別の裁判体系も必要だと考える。

 

衆議院インターネット中継より

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本日、今国会11回目となる憲法審査会が開かれました。国民投票法がテーマです。私からはインターネットにおける国民投票運動における「表現の自由」について問題提起しました。

 

これまで「表現の自由」は、個々の表現主体に対する国家の介入を排除すること(=国家からの自由)に主眼が置かれてきました。

しかし、巨大なプラットフォーマーと膨大なデータによって、偏った情報が集中的に流れることが当たり前になった今日において、「表現空間」に多様な情報が流通することを国家が確保する必要(=国家による自由)が出てきたと言えます。

 

国民民主党は今後もAI時代にふさわしい憲法議論を先導していきます。

 

衆議院インターネット中継より

憲法審査会発言メモ(2022年4月28日)

昨日、提出された国民投票法改正案の内容については、公選法を踏まえた技術的な改正であり、国民民主党としても賛成する。ただ、提出後、自民党の参院幹部は「残りの会期で改正案を仕上げることは参院ではあり得ない」と異論を唱えている。提出するのはいいが、よく党内ですり合わせをしていただきたいし、せっかく円満に進んできた憲法改正に向けた当審査会の運営にマイナスにならないよう注意してもらいたい。

さて、国民投票法改正については、憲法本体の議論と並行して行うべきとの立場であるが、一方で、令和3年改正法の検討条項にあるもう一つの課題として掲げられている「国民投票運動等のための広告放送及びインターネット等を利用する方法による有料広告の制限」「資金に係る規制」「インターネット等の適正な利用の確保を図る方策」についても議論を行い、早期に結論を得るべきである。

特に私たちは、旧国民民主党時代に改正法案を提出しており、そのうち、特に重要な3点について、早期に改正する必要性について述べておきたい。改正案を策定する際に考慮に入れたのが、2016年の米国大統領選挙であり、改めて紹介したい。

2016年の大統領選挙では、二つの疑惑が問題となった。一つは、この審査会で何度も紹介した「ケンブリッジ・アナリティカ事件」である。ビッグデータを活用したマイクロ・ターゲティングによる投票を操作した疑惑である。もう一つは、ロシアが大統領選挙に介入したという疑惑である。Facebook上でロシアが背後にいるとみられる偽アカウントが政治広告を掲載し、世論を誘導しようとした疑惑である。これらの疑惑は、民主主義の根幹を揺るがす事態であり、私たちは、国の最高法規である憲法の国民投票においても、同様のマイクロ・ターゲット広告を活用した投票の操作や、外国勢力からの介入に対抗する適切な対応を取らなくてはならないと考えた。その結果、インターネット広告規制や、国民投票運動に対する外国からの寄付規制を盛り込んだ。

現在の国民投票法にはインターネット広告に対する規制が何ら存在していない。制定当時の議事録を読むと、「誹謗中傷があってもインターネットを使っての逆の情報発信というのも自由にできる」から問題ないといった趣旨の発言もあり、随分のどかな議論が行われている。しかし、現状はフェイクニュースの問題や心理学を利用したマイクロ・ターゲティング広告の発達など、プリミティブなインターネット空間では想像し得なかった課題も出てきている。しかし、我が国においては、インターネット事業者の業界団体の自主規制があるわけでもない。

また、外国人からの寄付についてもなんら法律では規定されておらず、また、先日の民放連のヒアリングを聞いても、「基本、各社が考えることになります」と述べており、各社の判断に委ねられているのが現状である。外国人広告主を排除する明確なルールは法律上もガイドラインにもない。

ケンブリッジ・アナリティカによる投票操作や、ロシアの大統領選挙への介入疑惑を踏まえれば、当時と比べてもより高度化したデジタル社会において、外国勢力がSNS等を活用して、我が国における選挙や、憲法の国民投票の結果に影響を与えることは可能になっていると考える。これは民主主義に対する脅威であり、民主主義はハックされ得る前提で対策を講じるべき時代になってきていると考える。健全な民主主義を守るためには、何らかの法規制が必要だと考える。

なお、EU離脱を決める英国の国民投票においては、EU離脱を支持する組織からフェイクニュースが発信・拡散されたことが投票結果に影響を与えたと指摘されている。特に、離脱派から「EUへの拠出金が週3億5000万ポンドに達する」とのフェイクニュースが拡散され離脱派の勝利につながったとされる。

そこで、当時、国民民主党は以下のようなインターネット規制を盛り込んだ改正案を提案した。

  • まず、TVのスポットCM同様に、政党による有料インターネット広告は禁止し、「国民投票広報協議会」が行うもののみとすること。
  • 1000万円を超える支出を行い、インターネット広告による国民投票運動を行う団体に、届出義務と収支報告の義務を課して透明化を図ることとし、支出の上限を5億円とする資金規制を導入すること。これらの規制金額は、イギリスの国民投票における「認定運動者」に対する規制を参考に、人口(2倍)や運動期間(3倍)の差を勘案して約6倍としている。
  • インターネットを利用して文書図画を頒布する者は、電子メールアドレス等を文書図画に表示しなければならないこと。
  • インターネットを利用して国民投票運動を行う者は、いわゆるフェイクニュースを流すことのないよう適正な利用に努めなくてはならないこと。
  • 国民投票広報協議会は、インターネットの適正利用のためのガイドラインを作成すること。

などを定めることとしている。また、外国人寄付規制に関しては、

  • 特定国民投票運動団体は、外国人、外国法人又はその主たる構成員が外国人若しくは外国法人である団体その他の組織から、寄付を受けてはならないと規定している。

もう一つの論点として提起したいのが、選挙運動期間と国民投票運動の期間が重なることを回避するための措置の導入である。

憲法改正の是非といった政策的な事項を争点とする国民投票と、政権の在り方を争う国政選挙との性質の違いに鑑み、両者の混同が生じないよう、つまり、国民投票が政権に対する信任投票にならないよう、選挙運動期間と国民投票運動の一定の期間が重なることを回避することとしている。

インターネット規制については、国民投票法だけの問題ではなく、より広範な議論が必要であるが、その際、表現の自由に最大限の配慮を行うことは当然のことである。特に、表現の自由は日本国憲法が保障する人権カタログの中でも「優越的地位」を占めており、その制限には慎重でなくてはならない。他方、インターネットを取り巻く環境が大きく変化する中で、インターネット、とりわけSNS上の表現を放置した場合、民主主義が機能不全に陥る可能性があるとすれば、国家がその自由を確保する義務もあると考える。

表現の自由とは、国家の介入を排除するという個々の表現主体の権利だけでなく、「表現空間」に多様な情報が流通することを国家が確保する義務も含まれると考える。「国家からの自由」とともに、巨大なプラットフォーマーと膨大なデータの前に、「国家による自由」の確保も必要になってきているのではないかということを改めて問題提起しておきたい。

最後に、現場を踏まえた適切な規制を議論するためにも、ケンブリッジ・アナリティカ事件に関与したブリタニー・カイザー氏をオンラインでもいいので当審査会に参考人として招致することを求めたい。森会長の取り計らいをよろしくお願いしたい。

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今国会7回目となる憲法審査会が開会されました。先週に引き続き、緊急事態条項についての議論が行われました。

 

冒頭、衆議院の橘幸信法制局長から、諸外国の緊急事態条項について、前回の審査会で私から紹介したケネス・盛・マッケルウェイン東大教授の比較計量分析などについて、資料を用いて改めて説明がありました。この資料は緊急事態条項の議論の前提として重要です。ぜひご一読ください。

▲橘衆院法制局長による説明資料(クリックするとPDFが開きます

 

続いての各党の意見陳述の中で、私からは、先週示した権力統制のための緊急事態条項の2つのカテゴリーである「手続的統制」と「内容的統制」について、具体的な規定イメージの全体像を提案しました。詳しい発言は以下をご覧ください。

 

国民民主党はコロナ禍で明らかになった憲法上の論点について、現実的な提案で議論を先導しています。今後も具体的な成果を出せる憲法審査会となるように力を尽くします。

憲法審査会発言要旨
(2022年3月31日)

今週も定例日に憲法審査会が開催されたことを歓迎したい。また、緊急事態条項を中心としてテーマを絞って議論することには大変意義あると考える。具体的な議論の成果を出せる運営を期待したい。

改めて、国民民主党の考える緊急事態条項についての基本的考え方を述べておきたい。それは「緊急事態条項自体が危ないのではなく、まともな緊急事態条項がない中、曖昧なルールの下での行政府による恣意的な権力行使によって、憲法上の権利が制限されうる状態こそが危ない」ということだ。

私たち国民民主党の考える緊急事態条項は、「行政の簡易・迅速な権力行使」を可能とする“権力行使の容易化条項“としての緊急事態条項ではなく、むしろ「公共の福祉」などの漠たる規定を根拠として行政府による権力の濫用や人権侵害の危険性が高まること、また、緊急事態においては国全体が正気を失いがちになるという歴史の教訓に鑑み、これに対する立法や司法による統制を明示する“権力行使の統制条項“としての緊急事態条項である。

ここで、前回紹介した欧州評議会に置かれた「ヴェニス委員会」の見解を、改めて説明したい。ヴェニス委員会は、「憲法に明確な緊急事態権限について定めることこそが、人権保障や民主主義、法の支配にとって有益だ」と主張しており、特に、コロナ禍を経て2020年6月に策定された報告書の中で、「緊急事態と緊急事態権限に関する基本的な規定を憲法に盛り込むべきであり、その中に、いかなる権利が制限され得るのかを定めた条項(いわゆる「デロゲーション条項」)に加え、いかなる権利は制限が許されず、どんな状態にあっても尊重されなければならない権利(「デロゲートできない権利」)を明確に示す条項を含むべきである」としている。

私たち国民民主党は、ヴェニス委員会が指摘しているように、政府による緊急権の濫用を防止するためには、行使できる状況、効果、発動に関する規定の本質的部分は明確に憲法に規定すべきと考える。

ここで、国民民主党が考える“権力統制条項“としての緊急事態条項の「全体像」についてお示ししたい。私たちは、権力統制ツールとして、大きく以下の2つのカテゴリーの統制を用意することを考えている。

①国会の事前承認を求めるなどの「手続的統制」
②絶対に制限してはならない人権制限の限界を明示するなどの「内容的統制」

最初に、緊急事態の宣言発令の要件と手続きについて述べたい。まず、行政府による権力濫用を防止する観点から、緊急事態の要件は限定列挙すべきだ。具体的には、

①外国からの武力攻撃
②内乱・テロ
③大規模自然災害
④感染症の大規模まん延


の4つのカテゴリーを原則とすべきと考える。さらに、単にこれらの事態が事実として発生するだけでなく、「通常の統治機構の運用によっては緊急事態の収拾が著しく困難であるとき」という要件を加重すべきである。


宣言を発令する際の手続きとしては、原則国会の事前承認を求め、例外的に事後承認を認めることとしたい。この点は自民党の2012年改憲草案にも明記されており、建設的な合意がつくれるはずだ。

次に、緊急事態が宣言された時の「効果」における、手続的統制と内容的統制について述べたい。

手続的統制の第一として、国民民主党では、国会機能の維持を重視している。


具体的には、国会開会時の閉会制限と閉会時の召集義務を課している。また、緊急事態宣言下での衆議院の解散制限の規定を考えている。これは、緊急事態の時であっても、いや、緊急事態の時だからこそ、国会の立法機能や行政監視機能を可能な限り維持しようとする趣旨である。解釈で認められたオンライン出席について、明文で規定することも検討したい。
加えて、任期満了時に緊急事態が宣言された場合の議員任期の延長と選挙期日の特例に関する規定である。これは、前回も申し上げたように最優先で議論するテーマだと考える。
さらに、ドイツにおけるミニ国会のような「両院合同委員会」による国会機能の代替についても議論している。

手続的統制の第二として、裁判所による統制が必要だと考える。
具体的には、まず、緊急事態宣言の要件が満たされているのどうかの「要件充足性」について最高裁が勧告できるようにし、恣意的な宣言発令を抑制できるよう検討している。また、緊急事態宣言発令中に採られた法令、命令、条例及び規則等の合憲性について、最高裁が集中的に判断ができる規定を設け、統治行為論で逃げられないようにすることで、最高裁が事実上の憲法裁判所しての機能を発揮できるようにしている。つまり、緊急事態においては、立法府に加えて、司法府のチェックが行政府に対して的確に働くよう設計している。

続いて、緊急事態宣言の「効果」に関する「内容的統制」について概要を述べたい。

内容的統制の第一として、いついかなる時も、国会機能を維持することが大前提であるが、それでもなお、①国会による法律制定・予算議決を待ついとまがないときには、②あらかじめ法律で定めるところにより、法律で定めるべき事項を定める政令や財政支出等を可能とする規定を創設したい。

内容的統制の第二として、「人権制限の限界」を明記することが重要だと考える。具体的には、「公共の福祉に基づく必要かつ合理的な限度での人権制限」を前提とした上で、それでも踏み込んではならない「絶対的禁止」の部分について一般的、個別的に規定すべきである。いわゆる「デリゲートできない権利」に関する規定である。
 
まず、ドイツ憲法のように、「各人権の本質的内容」の絶対的制限禁止を規定するとともに、自由及び権利の制限は「必要最小限のものでなければならない」旨も規定する。その上で、判例や学説の多数の見解等を踏まえ、奴隷的拘束、思想・良心・信教の自由の内心部分への制約や、検閲、拷問・残虐な刑罰の絶対的禁止を規定することを検討している。例えば、「内心の自由の侵害は、絶対にこれを禁ずる」などの明文の規定を設けてはどうか。

最後に、スペインやフランスの憲法を参考に、緊急事態宣言の発令中は、憲法改正、発議、国民投票ができないとの規定も設けることとしたい。なぜなら国の基本法である憲法は落ち着いた環境の中で議論し手続きを進めるべきと考えるからである。

こうした全体像を視野に置きつつ、国民民主党としては、特に、「緊急事態の定義」と「議員任期の特例」についての議論をまず急ぐべきだと考える。なお、任期の特例を創設するに当たっては、憲法54条2項の参議院の緊急集会を、解散時だけでなく任期満了時にも内閣は開催を求めることができるのか、有識者に出席を求め、その解釈を本審査会で確定することを提案したい。

以上のような緊急事態における統制の具体的内容について現在党内で議論しており、いずれ条文の形でお示ししたい。いずれにせよ、緊急事態条項については議論すべき論点が多々あるので、ことの緊要性に鑑み、引き続き緊急事態条項に絞った集中的な審議を求めたい。そのためにも、憲法審査会を毎週開催することを改めて求める。

最後に、SNSにおけるフェイクニュースが民主主義に与える影響を考えるため、2016年の米国大統領選挙において投票行動が操作されたとされる「ケンブリッジ・アナリティカ事件」の当事者であるブリタニー・カイザー氏を憲法審査会に呼んで話を聞くことを提案したい。

 

衆議院インターネット審議中継より

テーマ:

先週に引き続き、憲法審査会が開会されました。先週来、主張してきましたが、テーマを緊急事態条項に絞って議論が行われたことは画期的でした。

 

▲議論するテーマを明記した憲法審査会の開会案内

 

オンライン国会の実現に向けた「出席」の憲法解釈の確定は、憲法改正が不要であることを確認したものでした。今日は逆に解釈では限界がある、すなわち憲法改正しないと対応できないことについて、各党が議論を交わしました。

 

今後も「開いて議論し成果を出す」国会になるよう、議論を先導していきたいと思います。

 

参考▶国民民主党が2020年12月にとりまとめた「憲法改正に向けた論点整理」はこちら。新時代の人権保障と統治機構の再構築を通じて憲法の規範力を高める具体的な改正条文案を盛り込んでいます。

憲法審査会発言要旨
(2022年3月24日)

今週は定例日に憲法審査会が開催されたことを歓迎したい。また、緊急事態条項を中心としてテーマを絞って議論することには大変意義があると考える。これからも、言いっぱなしではなく具体的な議論の成果を出せる運営を期待したい。


改めて、国民民主党の考える緊急事態条項についての基本的考え方を述べておきたい。それは「緊急事態条項自体が危ないのではなく、まともな緊急事態条項がない中、曖昧なルールの下での行政府による恣意的な権力行使によって、憲法上の権利が制限されうる状態こそが危ない」ということだ。

 

一般的に流布する「緊急事態条項」のイメージは、「行政府の簡易・迅速な権限行使」を可能とする“権限行使の容易化条項“としての緊急事態条項である。しかし、私たち国民民主党の考える緊急事態条項は、むしろ「公共の福祉」などの漠たる規定を根拠として、行政府による権力の濫用や人権侵害の危険性が高まること、また、国全体が正気を失いがちになるという歴史の教訓に鑑み、これに対する立法や司法による統制を明示する“権限行使の統制条項“としての緊急事態条項である。

ここで、緊急事態条項に関する国際比較をお示ししたい。これは、ケネス・盛・マッケルウェイン東大教授の研究で示されたもので、1789年から2013年までに制定された約900にのぼる憲法をデータ分析したものだが、

  • 2013年時点で、93.2%の憲法において緊急事態条項を含まれており、今や緊急事態条項は憲法における最も共通した項目の一つとなっていること。(ちなみに、表現の自由は95.5%の憲法に明記されている)
  • 他方で、緊急時における人権保護規定の停止や緩和規定が憲法に盛り込まれている割合は63.7%で、過大な権力を委任することには、特に第2次世界大戦後、慎重になっている傾向があるということ。
  • また、緊急事態が宣言できる状態については、一番多いのが外国からの武力攻撃で64%、次に、内乱で45.6%、次が災害で39.7%で1990年以降、最も急ペースで規定率が上がっていること。
  • その一方、緊急事態を宣言できる状況を法律で定めるとしている憲法は10%に満たないということ。これは、緊急事態を法律で定めると、政府の重大な権限行使を議会の単純過半数で決定できるため、法律に委任することに慎重な態度をとっていると考えられる。

国民民主党としては、こうした背景も踏まえつつ、行政府による権力濫用を防止する観点から、「緊急事態」は限定列挙すべきとの考えである。具体的には、

  1. 外国からの武力攻撃
  2. 内乱・テロ
  3. 大規模自然災害
  4. 感染症の大規模まん延

の4つのカテゴリーを原則とすべきと考えている。何を緊急事態とするのか、まずこの点について、憲法審査会で議論を深め共通認識を形成したい。

次に、緊急事態が宣言された時の「効果」についての国際比較を紹介したい。

 

  • 一番多いのは、22.8%の憲法が規定している。「議会任期の延長」と「解散権の制限」である。
  • 次に規定率が高いのが、緊急事態宣言下の憲法改正(発議)不可の規定である。これが12.5%。
  • なお、法律と同等の効果を持つ政令について定めているのは7.4%にとどまっている。

こうした点も踏まえ、我が党としても、前回も提案した「議員任期の特例」についての議論をまず急ぐべきだと考える。任期満了時に正常な選挙ができないような事態に陥った場合に、任期の特例延長の規定を創設すべきと考える。この点に関して、憲法54条2項の参議院の緊急集会は解散時だけでなく、任期満了時にも内閣は開催を求めることができるのか、その解釈を本審査会で明らかにすべきことを改めて提案したい。

次に、ヨーロッパにおける「緊急事態」と「人権保障」について触れておきたい。日本における緊急事態条項の議論については、どうしても日本特有の護憲・改憲論の磁場から離れて行うことが困難であるが、一度、こうした古い構造から離れて議論してみることが必要だと考える。そのための素材として、欧州評議会に置かれたヴェニス委員会の見解を紹介したい。ヴェニス委員会とは、欧州評議会の下に1990年に置かれた憲法問題についての諮問機関である。加盟国に法的助言を行っており、日本もオブザーバー参加している。

 

そしてこのヴェニス委員会は、「憲法に明確な緊急事態権限について定めることこそが、人権保障や民主主義、法の支配にとって有益だ」と主張している。特に、コロナ禍を経て2020年6月に策定された報告書の中で、「緊急事態と緊急事態権限に関する基本的な規定を憲法に盛り込むべきであり、その中に、いかなる権利が停止され、いかなる権利は逸脱から許されずいかなる状態においても尊重されなければならないことを明確に示す規定を含むべきである」としているのである。続く2020年10月の報告書でも同様の趣旨が述べられている。

私たち国民民主党は、ヴェニス委員会が指摘しているように、政府による緊急権の濫用を防止するためには、行使できる状況、効果、発動に関する規定を詳細かつ明確に憲法に規定すべきと考える。

改めて申し上げたいのは、「緊急事態条項自体が危ないのではなく、まともな緊急事態条項がない中、曖昧なルールの下での行政府による恣意的な権力行使によって、憲法上の権利が制限されうる状態こそが危ない」ということである。


だからこそ、憲法の規範性を生かすことが重要であり、国民民主党が考える“権限統制条項“としての緊急事態条項を検討する際には、権限統制ツールとして、大きく2つのカテゴリーの統制が必要だと考える。

  1. 原則国会の事前承認を求めるなどの「手続的統制」
  2. 絶対に制限してはならない人権制限の限界を明示するなどの「内容的統制」

こうした緊急事態における統制の具体的内容について現在党内で議論しているところであり、まとまれば条文の形でお示ししたいと考えている。いずれにせよ、緊急事態条項については議論すべき論点が多々あるので、ことの緊要性に鑑み、次回も緊急事態条項に絞った集中的な審議を求めたい。そのためにも、憲法審査会を毎週開催することを、改めて求めて発言を終える。

ケネス・盛・マッケルウェイン教授を参考人でお越しいただくことも検討していただきたい。

 

衆議院インターネット審議中継より

テーマ:

2週間ぶりに憲法審査会が開会されました。せっかくこの国会では2月10日以来、4週連続で定例日に開催されていたにもかかわらず、先週開かれなかったことは残念です。国会議員は税金をいただいて議論することを仕事にしている以上、「開かないこと」に力を使うのではなく、「開いて議論し成果を出すこと」に力を使うべきです。

 

オンライン国会の実現に向けた「出席」の憲法解釈は一定の結論を見ましたが、逆に解釈では限界があることも明らかになりました。大規模な感染症や災害などの緊急事態によって選挙ができない状態になったときに、任期切れで立法府の機能が停止することは避けなければなりません。

 

憲法審査会は休んでいる暇はありません。今後は毎週開催して、非常時に備える議論をしていくべきです。

 

参考▶国民民主党が2020年12月にとりまとめた「憲法改正に向けた論点整理」はこちら。新時代の人権保障と統治機構の再構築を通じて憲法の規範力を高める具体的な改正条文案を盛り込んでいます。

 

衆議院インターネット審議中継より

衆議院憲法審査会発言要旨
(2022年3月17日)

先週の定例日、特に開催しない理由がないのに憲法審査会が開催されなかったことは遺憾だ。せっかく定例日開催が定着してきたのに極めて残念だ。定例日の開催を原則とすることを改めて求めたい。

オンライン国会のフォローアップを

憲法56条の「出席」の解釈について、憲法審査会で「議論して結論を得る」ことがでできたことは画期的だ。しかし、その後の動きが悪い。せっかく、森会長から衆院議長、議運委員長に報告し、オンライン審議を可能とする規則改正や本会議決議につなげることを提起したが、まだ動いていない。地方議会の本会議でもオンライン審議を可能とする地方自治法の解釈を明らかにする通知を総務省から出すことも含め、引き続き、憲法審査会としてフォローアップすることを会長に求めたい。


なお、ウクライナのゼレンスキー大統領のオンライン国会演説についても、当初、前例がないことを理由に難色が示されたようだが、我々国民民主党から衆議院の議院運営委員会で提起させていただき、ようやく実現の目処がたった。前例踏襲もいいが、そろそろ常時オンライン演説ができる国会に変えていくべきことは付言しておきたい。

憲法解釈の限界

今後も、具体的な成果を出せる議論を行っていくことを求めたい。今回問われたのは、いかなる事態の下においても、国会の機能を止めてはならず、そのための方策を緊急事態の発生前に事前に講じておくべきということ。今回は解釈でオンライン出席が認められたが、解釈で認められない限界も見えた。つまり憲法改正が必要な外縁も明らかになった。


昨夜も大きな地震があった。想定外のことが多発する時代だ。前例踏襲ではなく、想定外に備えて準備する姿勢が必要であり、憲法審査会でもあらゆることを想定した議論を積極的に進めておくべきだ。その意味で、次に議論が急がれるのは、緊急事態条項についての議論である。

緊急事態条項がないことの危険性

国民民主党の考える緊急事態条項についての基本的考え方を述べたい。それは一言で言うと、「緊急事態条項自体が危ないのではなくて、まともな緊急事態条項がない中で、恣意的に権力が行使される余地が残されていることが危険である。」ということだ。


「緊急事態条項は危険」との印象を持つ方もいるが、それは憲法の規律性が乏しいことから生じる問題だと考える。確かに、一般的な「緊急事態条項」のイメージは、「行政府の簡易・迅速な権限行使」を可能とする“権限行使容易化条項“としての緊急事態条項である。しかし、私たち国民民主党の考える緊急事態条項は、緊急事態においては平時よりも強度な措置が必要とされる場合もあることを認めつつも、むしろ「公共の福祉」などの漠たる規定を根拠として、行政府である内閣による権力の濫用や人権侵害の危険性が高まること、また、国全体が正気を失いがちになるという歴史の教訓に鑑み、これに対する立法府である国会や司法府である裁判所による統制を明示する“権限統制条項“としての緊急事態条項である。

"権力統制条項"の議論を急げ

この権限統制として、大きく2つのカテゴリーの統制が必要だと考える。


①原則国会の事前承認を求めるなどの「手続的統制」
②絶対に制限してはならない人権制限の限界を明示するなどの「内容的統制」
 

の2つである。

こうした考え方を前提に急ぎ議論すべき論点を、2点提起したい。
 

1点目は、そもそも「緊急事態の定義」について議論すべきと考える。国民民主党は、権力濫用を防止する観点から、ある程度限定列挙すべきとの考えである。具体的には、


①外国からの武力攻撃
②内乱・テロ
③大規模自然災害
④感染症の大規模まん延


の4つのカテゴリーを原則とすべきと考えている。何を緊急事態とするのか、まずこの点について議論を深め共通認識を形成したい。
 

2点目は、前回も提案した「議員任期の特例」についての議論は特に急ぐべきだ。任期満了時に正常な選挙ができないような事態に陥った場合に、任期の特例延長の規定を創設すべきと考える。この点については、夏に参議院選挙を控えており、早急に議論して結論を得ることが必要な論点だと考える。


この点に関して、憲法54条2項の参議院の緊急集会は解散時だけでなく、任期満了時にも内閣は開催を求めることができるのか、その解釈を本審査会で明らかにすべきだ。私たちは、54条2項の文言上、緊急集会は任期満了時には開催を求めることができず、解散時以外にも開催を認めるのであれば、やはり憲法改正が必要だと考える。まず、この54条2項の解釈を確定するための集中審議を求めたい。夏までに早急に結論を得たい。

これ以外にも、「人権制限の限界」「人権の本質的内容の絶対的制限禁止」など、緊急事態条項については議論すべき論点が多々あるので、ことの緊要性に鑑み、次回からは緊急事態条項に絞った集中的な審議を求めたい。そして言いっぱなしではなく、具体的な結論を得られる審査会の運営をお願いしたい。
 

前回も申し上げたが、憲法は飾っておくものではなく、魂を入れて活かすことが必要。その息吹を吹き込む役割を憲法審査会が果たすべきである。そのためにも、憲法審査会を毎週開催することを、改めて求めて発言を終える。

テーマ:

今国会4回目となる憲法審査会で、国会の「出席」に関する憲法56条1項の解釈について、緊急時にはオンラインによる出席も含まれるとの見解が取りまとめられました。今後、憲法審査会長から衆議院議長、議院運営委員長に報告され、オンライン国会の実現に向けて動き出すことになります。

 

▲衆院憲法審査会で取りまとめられた「出席」の憲法解釈
(画像をクリックするとPDFが開きます)

 

コロナ禍で明らかになった緊急時の立法機能の維持という課題を解決するため、これまでも繰り返し(2月10日のブログ2月17日のブログ)主張してきたことが、こうして形になったことは感慨深いです。

 

開会そのものが与野党の政治対立の材料になり、開かれたとしても「言いっぱなし」に終止しがちなこれまでの憲法審査会から、定例日に議論し、その結果をまとめることができる新たな憲法審査会に生まれ変わったと言っても過言ではありません。

 

これからも「対決より解決」「改革中道」の立ち位置で、国民のためになる政策を一つでも多く実現していきたいと思います。

 

参考▶国民民主党が2020年12月にとりまとめた「憲法改正に向けた論点整理」はこちら。新時代の人権保障と統治機構の再構築を通じて憲法の規範力を高める具体的な改正条文案を盛り込んでいます。

衆議院憲法審査会発言要旨
(令和4年3月3日)

国民民主党は2020年12月の「論点整理」でオンライン審議の問題を提起し、また、本通常国会の冒頭、オンライン国会のための衆議院規則改正を議院運営委員会で提案した。憲法審査会でも毎回「今日決めよう」と提案してきた。率先して取り組んできた自負がある。


このようにずっと主張してきたオンライン国会、実現の目処が立ってよかった。速やかに、審査会長から衆院議長、議運委員長に報告し、オンライン審議を可能とする規則改正や本会議決議につなげていく必要がある。また、地方議会の本会議でもオンライン審議を可能とする地方自治法の解釈を明らかにする通知を出すことも併せて求める。


今回は、言いっぱなしではなく、特定のテーマについて「議論して結論を得る」ことが憲法審査会でできたことは画期的だ。解釈の確定のようなことはできないとの意見もあったが、少なくとも院の自律権が広範に認められると解される憲法第4章「国会」について、憲法審査会としての考え方を示せたことは大きな意義がある。これからも憲法上の論点についての考え方を示していく積極的機能を果たしていくべき。


憲法裁判所が存在せず、司法も統治機構論で判断を避ける我が国において、憲法の一部の部分については、憲法審査会が準憲法裁判所的機能を果たしうるのではないか、問題提起しておきたい。その意味でも、審査会は毎週開催すべき。


今回問われたのは、いかなる事態の下においても、国会の機能を止めてはならず、そのための方策を事前に講じておくべきだということである。今回は解釈でオンライン出席が認められたが、解釈で認められない限界も見えた。つまり憲法改正が必要な外縁も明らかになったと言える。


次に議論が急がれるのは、任期満了時に正常な選挙ができないような事態に陥った場合に、任期の特例延長の規定を創設すべきとの論点である。その前提として、憲法54条2項の参議院の緊急集会は解散時だけでなく、任期満了時にも内閣は開催を求めることができるのか、その解釈を本審査会で明らかにすべきだと思う。そのための集中審議、あるいは、分科会の設置を求めたい。夏までに早急に結論を得たい。


いずれにせよ、憲法は飾っておくものではなく、魂を入れて活かすことが必要。その息吹を吹き込む役割を憲法審査会が果たすべきである。そのためにも毎週開催することを求めて発言を終える。

 

衆議院インターネット審議中継より

テーマ:

本日、衆院本会議で令和4年度予算案が採決され、昨日の予算委員会での採決に続き、国民民主党として賛成しました。

 

ガソリン価格の高騰に苦しむ国民を一刻も早く救うため、トリガー条項の凍結解除によるガソリン減税が実現する見通しが立ったことから、賛成しました。

 

政府案に野党が賛成することは異例と報道されますが、「改革中道」「対決より解決」を掲げる国民民主党として、「野党だから反対」という前例にとらわれず、「何が国民にとってベストなのか」という政策本位で判断しました。

 

賛成討論の全文は以下になります。ご一読ください。(動画はこちら

 

令和4年度予算三案に対する賛成討論

はじめに、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方々とご遺族の方々にお悔やみ申し上げます。また、感染されて闘病中の方々の一刻も早い回復をお祈り申し上げます。また、感染リスクに向き合い、社会生活に必要不可欠な仕事に就かれている皆様に心から敬意を表しますとともに、感染拡大防止に協力していただいている全ての国民の皆様に感謝を申し上げます。

私は、国民民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました令和4年度予算三案につきまして、賛成の立場から討論を行います。

正直申し上げて、本予算案は私たち国民民主党が目指す内容に比べれば、100点満点ではありません。だからこそ、私たちは賃上げ税制の拡充や教育国債の発行による教育予算の倍増、トリガー条項の凍結解除などを柱とする組替動議も提出しました。反対多数で否決されたことは残念です。

しかし、不十分な点があるものの、以下の理由から賛成することを党として決定しました。
第一に、いまだコロナ禍という緊急事態にあることから、予算の早期成立が求められていること。
第二に、賃上げや人づくりを重視する姿勢は、国民民主党が先の衆院選でも掲げた「給料が上がる経済の実現」「人づくりこそ国づくり」と方向性において同じであること。
そして第三に、国民生活にとって目下最大の課題である原油価格の高騰に対して、国民民主党が衆院選の追加公約で掲げた「トリガー条項の凍結解除」によるガソリン値下げを岸田総理が検討することを明言し、実現に向けた方向性が明らかになったこと。
以上であります。

これらを踏まえ、令和4年度予算案に賛成することといたしましたが、野党が当初予算案に賛成するのは、1977年(昭和52年)以来45年ぶりエスが、その時は、1973年(昭和48年)の第1次オイルショックと1979年(昭和54年)の第2次オイルショック間の年で、原油価格の高騰によって生じた「狂乱物価」といわれるインフレと、それを抑え込むために行った公定歩合の9%引き上げという金融引き締めによって景気が悪化し、不況に陥った時代でした。今も、ウクライナ情勢の緊迫化もあって、まさに同じようなことが起きようとしています。オイルショック以来の原油価格高騰に国民があえいでいる時だからこそ、野党は反対という前例踏襲的な対応ではなく、何が今の国民生活と経済にとって最良かという観点から、政治家として判断したところです。

コロナ禍を経た新しい時代には、国会における与野党の関係も新しいものにしていく必要があります。

他方で、不十分な点が多々あることも事実です。特に、私たちが重視している「人への投資」については「倍増」させると言いながら、当初予算の文教及び科学振興費は増えていません。「人への投資」をどうやって倍増させていくのか、私たち国民民主党の声も聞いて政策立案を行っていただくことを強く要請します。

そもそも、私がトリガー条項の凍結解除の必要性を最初に訴えたのは、安倍政権下の2018年10月の代表質問でした。その後、岸田総理就任後の代表質問で提案し、昨年の総選挙中に追加公約として掲げ、選挙後の代表質問、予算委員会でも繰り返し提案してきました。ずっと「凍結解除は適当ではない」との答弁でしたが、先週2月18日の予算委員会集中審議での私の質問に対して、初めて「ご指摘の点も踏まえあらゆる選択肢を検討する」と答弁していただきました。言い出しっぺとしてトリガー条項の円滑な発動に国民民主党として協力していきたいので、速やかな実現を改めて要請します。

とにかく今、トリガー条項の凍結解除によるガソリン値下げの具体化が急がれます。当面、予備費を使って、現在の石油元売り各社への補助額を拡充することでつなぐことはやむを得ないと思われますが、ウクライナ情勢の変化等によっては、4月以降に1バレル125ドルに達し、今よりさらに3割近く高騰する可能性も指摘されています。こうした最悪の事態に備えて、速やかに税制改正の検討を開始し、トリガー条項を機動的に発動できるようにすることは、危機管理対応としても不可欠です。

発動時の地方財政やマーケットの混乱回避策や、発動及び解除要件の見直し、油種の追加などについても早急に検討すべきです。ガソリン価格の高騰に苦しむ国民を一刻も早く救うため、トリガー条項発動によるリッター25.1円のガソリン減税を可能とし、消費者や事業者に負担減のメリットが分かりやすい制度にすべきです。今のままでは、事業者のコスト負担が増えるばかりで、賃上げ原資が吹き飛んでしまい、賃上げどころではありません。賃上げ、そして「給料が上がる経済の実現」にはトリガー条項の凍結解除が急がれることを、改めて訴えます。

私たち国民民主党は、コロナ禍の真っ只中で「改革中道」「対決より解決」を掲げて結党した政党です。これからも、永田町の前例にとらわれず、何が国民にとってベストなのか、この判断基準に従って、一つでも多くの公約を実現するため、あくまで政策本位で行動してまいります。ご清聴ありがとうございました。

テーマ:

本日衆院予算委員会にて採決された令和4年度政府予算案について、熟慮を重ねた結果、国民民主党として賛成しました。


理由は、先の衆院選で追加公約に掲げた「トリガー条項の凍結解除」によるガソリン値下げが実現する見通しとなったと判断したためです。

国民民主党は結党以来「対決より解決」を掲げ、先日の定期党大会で決定した活動方針においても「政策本意で協力できる政党とは与野党を問わず連携」するとしました。

オイルショック以来の歴史的な原油価格の高騰に、与野党を超えて「解決策」を見出していくことが政治の責任です。引き続き、「トリガー条項の凍結解除」の実現に向け、地方自治体の財政やマーケットへの影響などへの対策についても具体的な提案をしていきます。

今後も、国民のためになる政策を一つでも多く実現していきます。
以下が予算委員会の締めくくり総括質疑で私が質問した要旨です。

 

衆議院予算委員会 締めくくり総括質疑要旨
(令和4年2月21日)

国民民主党は、令和4年度予算案に賛成することを先ほど党として決定しました。もちろん、政府案は100点満点ではありません。しかし、目下の最大の課題であるオイルショック以来の原油価格の高騰に対して、我が党が衆院選の追加公約で掲げたガソリン価格を上乗せ税率分リッター25.1円引き下げる「トリガー条項の凍結解除」によるガソリン減税の検討を総理が明言し、その実現に向けた方向性が明らかになったことを踏まえて、国民民主党として予算案に賛成することを決定しました。

私がトリガー条項の凍結解除によるガソリン値下げの必要性を最初に訴えたのが、安倍政権の2018年10月29日の代表質問でした。岸田総理が就任してからも昨年10月12日の代表質問で質問し、また、昨年10月21日の衆院選中に追加公約として掲げました。選挙後の12月6日の臨時国会冒頭には維新と法案を共同提出し、3日後の12月9日の代表質問、通常国会冒頭の今年1月20日の代表質問でも提案しました。トリガー条項を先導してきた自負があります。


ずっと「凍結解除は適当ではない」との答弁でしたが、先週の予算委員会集中審議の際に初めて「ご指摘の点も踏まえ、あらゆる選択肢を検討する」と答弁していただきました。そして、午前中に自民党の越智議員の質問に対して、トリガー条項凍結解除の検討を明言されました。

【玉木問】
あらためて伺います。午前中の越智委員との質疑の中で、総理は、原油高対策として、「トリガー条項も含めて検討する」と答弁されましたが、トリガー条項の凍結解除を行うということでよろしいでしょうか。

【岸田総理答弁】

午前中も答弁させていただいた通り、トリガー条項の凍結解除も検討から排除しません。しっかりと検討した上で、必要な措置を行っていきます。

とにかく、トリガー条項の凍結解除の具体化は急いでやらなくてはなりません。当面、予備費を使って、現在の石油元売り各社への補助額を拡充することでつなぐことはやむを得ないと思いますが、ウクライナ情勢の変化等によっては、4月以降1バレル125ドルに達し、今から更に3割近くさらに高騰する可能性も指摘されています。こうした場合に備えて、速やかに税制改正の検討を開始し、トリガー条項を軌道的に運用できるようにすることは危機管理対応としても不可欠です。

トリガー条項発動によるガソリン減税を可能とし、消費者や事業者に値下げのメリットが分かりやすい制度とすべきです。今のままでは、賃上げ原資も吹き飛んでしまい、賃上げどころではありません。賃上げ、そして「給料が上がる経済の実現」にはトリガー条項の凍結解除の実現が必要です。また、発動時の混乱回避策や、発動及び解除要件の見直しなどについても検討が必要だと思います。

【玉木質問】
我々は、トリガー条項を凍結解除する際、地方自治体の財政への影響やマーケットへの影響、現場の混乱回避策、更にはトリガー条項を終了する際の条件などに具体的に検討を進めてきています。トリガー条項の凍結解除も排除せずあらゆる選択肢を検討するということならば、こうした我々の検討についても、参考にしていただけませんか。

【岸田総理答弁】

あらゆる選択肢を検討する中で、御党のこれまでの検討やご提案についても、しっかりと参考にさせていただきたい。

ウクライナ情勢の緊迫化による原油価格の高騰で国民生活、経済が大きな影響を受けている時に、私たち国民民主党は、何が国民生活と経済にとって最良かという観点から、従来の考え方にとらわれずに決断しました。その思いを政府としてもしっかりと受け止めて、速やかにトリガー条項凍結解除の早期実現に向けた検討を行っていただくことを求めます。