森友改ざん訴訟、元職員妻が控訴
森友学園に関する財務省の決裁文書改ざん問題を巡り、自殺した近畿財務局の元職員、赤木俊夫さん(当時54)の妻、雅子さん(51)が、佐川宣寿元国税庁長官に損害賠償を求めた訴訟で、雅子さん側は2日、請求を棄却した大阪地裁判決を不服として控訴した。
11月25日の地裁判決は、佐川氏が改ざんの方向性を決定付けたとする財務省の調査報告書を踏まえ、同省が組織的な改ざんをしたと認定。一方、国家賠償法の規定に基づき賠償責任が認められるのは国だけで、佐川氏個人は責任を負わないと結論付けた。
雅子さんは国と佐川氏を提訴。国は昨年6月、俊夫さんが改ざんの経緯を記録した「赤木ファイル」を開示したが、同12月、請求を受け入れる「認諾」をして訴訟を終結させた。〔共同〕