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『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 21』
理不尽な孫の手先生書き下ろしこぼれ話
ご無沙汰しております。理不尽な孫の手です。
『無職転生』も二十一巻になります。
二十巻の時も思いましたが、なんとも現実味のない数字ですね。いつの間にそんなに出たんだろうって思います。
さて、今回の二十一巻は、ミリス編の後半です。
いなくなったゼニスを探し、ルーデウスが東へ西へと奔走する、そんな話です。(いや、ずっとミリスにはいるんですが)
今巻のテーマは『うざい親とは』みたいな感じになっています。
うざい親、つまり面倒でうっとおしい親のことですね。巷では『毒親』と言われていたりする人のことも含めています。
皆様は、理想の親像というものを持っているでしょうか?
こんな親なら尊敬できるとか、こうしてくれる親がいいとか、こういう親になりたいとか。
理想がハッキリしていなくても、自分の親を見て、自分が親だったらこんな事は言わないとか、こんな親には絶対にならないとか、一度でも思ったことがあるのではないでしょうか。
私はあります。
私の母は、世話を焼くのが大好きで、自分の子供のみならず、誰彼構わず世話を焼いてしまう、世話焼きおばさんで、亡くなった時も葬儀に参列してくださった方々が「あなたのお母さんにはお世話になったから、困った事があったらなんでも言ってね」と口々におっしゃって頂き、なんだかとっても誇り高い気持ちになりました。
が、学生の頃は、うっとおしく世話を焼いてこようとする親を目障りに感じていました。
いや、それぐらいできるから。自分でやるから。ついてこなくていいから、と。
ま、反抗期ですね。
実際のところ、私の考え方も間違ってはおらず、反抗期にそうして反発しなければ、私は一人で何もできない人間になっていたと思います。当時の母は自分の子供がヘタクソな料理を作ったり、取れたボタンを不器用に付け直したりしているのを見ると、自分の方がうまくできるとばかりに、作業を奪ってしまう人でしたので。
ゆえに私は、自分が親になった時には、こうはなるまいと心に誓っておりました。
しかしながら、今になって思うわけです。
果たして、母の行動は、自分の庇護欲を満たすためだけの身勝手な行動だったのか、と。
そうじゃないでしょう。
確かにそういった側面もあったでしょうし、必ずしも全てが正解だったわけではなく、時に私にとってマイナスを与えてしまうこともありましたが、それでも私を思っての行動だったのだろう、と。
そう考えると、世の中でうざいと思われている親には、子供のためを思って、しかし間違った方向の世話の焼き方をしている方も多くいるのではないかと思うわけです。
もちろん、中には子供のことなんてまったく考えていない親もいるでしょうが……。
私としては大半が親としてきちんとしようと思いつつ、しかしうまくできていないだけだと思いたいところです。
今巻に登場するクレア・ラトレイアは、そうした子供の将来を考えているけど、極端な考えを押し付けてくるうざい親です。
人によっては、嫌悪感のある話かもしれませんが、自分の親の今までの行動、あるいは親としての自分の行動を考えてみる機会になっていただけたなら、幸いです。
では、次巻もお楽しみください。
©理不尽な孫の手/KADOKAWA