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「宮台真司の『世紀末の作法』」なるコラムが本誌に連載されている。その第一一回(98・7・24)と一二回(98・9・4)は、「自己決定(権)」がテーマであった。「自己決定(権)」を墨守しようとする宮台は、その中で、「自己決定(権)」批判を行ってきた論者を六人ほどやり玉に挙げた。私は
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おそらくはその中心に据えてもらうという〝評価〟を賜った。私以外の五人は無視を決め込んだのか、今のところ活字の上での対応はないようである。だが、私は反批判を、いや、提言を行おうと思う。というのは宮台は他者を批判する上での最低限のルールを破っており(略)批評・批判一般の死活にかかわる
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と考えたからである。(略)さて、本題に入ろう。第一は宮台のルール破りの姿勢についてである。宮台による私への批判の的は、「死は自分のものではなく共同体のものだから自己決定できない」および「自己決定(自由)は秩序(共同性)を破壊する」という私の主張なるものである。しかし私は、小著
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『死は共鳴する』をはじめとしてこのような言明をしたことも、同種のものおいいをしたことも一度もない。死は個人に閉塞したモノではなく、死んだ者と死なれた者との関係のもとに成立する事態であるとする私は、死は個人のものではないとは繰り返し述べてきたが、共同体のものであるなどと言ったためし
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はない。そもそも言うはずもない。というのも私は、個人にせよ共同体にせよ実体を第一に置く立場をとらないつもりであり、自己決定と共同体決定のいずれに対しても批判的だからである。また私は、臨床場面にあって従来のパターナリズムに自己決定権を対置することの問題性は論じていたし、自己決定権が
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人と人との絆をズタズタにするといった主旨のことは述べてきたが、「秩序を破壊する」などとは言ってないし、自覚的にはそうした考えもない。人が行ってないことをあたかも言ったかのようにしてカギ括弧つきで〝引用〟する姿勢を、私は「最低限のルールをやぶって」いるとしたわけだが、この程度は
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まあよしとしよう。宮台の解釈ならぬ改釈は、宮台の読解能力の問題(略)かもしれないからだ。しかし「小松の議論と同形式の議論」として挙げた、桜井哲夫『〈自己責任〉とは何か』、および大澤真幸「自由の牢獄」(『アスティオン』49号所収)の取り扱い方は看過できない。すなわち宮台は、同氏に
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対しても私にしたのと同種の〝改釈〟を行っているのだが、こちらの方は批判論拠となる箇所を、頁数を挙げて原典から引用している。前者に関しては「身体は自分のものではなく家族のものだから、自己決定できない(41頁)」、後者については「身体は自分のものでなく社会のものだから、自分の臓器や
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性の処分を自己決定できない(80頁)」と。しかし両論稿の当該頁にはそんな原文など存在しないのだ。因みに他の頁にも一切ない。恐ろしいことではないか。原文を捏造して頁数つきで〝引用〟する遣り口は、宮台の良きライバル小林よしのりの歴史改竄作業にもさすがにないだろう。(略)
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第二の問題、すなわち、宮台の〝思想〟の実践形態の話に移ろう。宮台が悩める若者を救っている場面があることは認める。しかし、その救い方でどうしても許せないことがある。バクシーシ山下監督の「レイプもの」ビデオに〝「強度」に出会わせるため〟悩める男を送り込んでいることだ。ある研究会で
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社会学者浅野千恵が山下作品を主題的に扱ったことで、私ははじめてその存在を知ったが、彼女が説明した壮絶きわまりない山下作品の中身、浅野自身もビデオを見てから二年経った今もそのトラウマから抜け出せないでいること、さらには山下作品を深い意味で問題にした若槻世都子の自殺にはおそらく同作品
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の影響があったこと、これらは、訴える浅野の必死さとともに、言い知れぬ重さをもって私を沈黙させた。しかし、女の見方ではないのか、性的嗜好の多様性をどこまで考えているのか、といった疑念があったことも事実である。そこでスケベ心も手伝って、試しに山下監督「屈辱の面接レイプ 激犯」を見た。
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浅野の言うとおりであった。AV出演を志願してきた若い女に凌辱の限りをつくすものであった。二人の男優が、泣き叫び拒絶する女に対して恫喝をかけつつSEXを行い、恐怖のため嘔吐をもよおしトイレへと立ち上がろうとする彼女を押さえつけてカメラの前で吐かせ、「助けてよー、助けてよー、山下さん
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助けてよー」とぐちゃぐちゃの顔で、ほとんど声にならない声で救いを求める彼女の裸体にげろを吐きつけ、さらに顔面に浴びせんと威嚇しつつ「気持ちいい顔をしろ」と強要し、最後は出しっぱなしのシャワーの下で崩れ泣く彼女を長めのショットでフェイドアウトという代物である。途中、彼女が面接に
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やってきたシーンが挿入されており、ラストの後には「この作品は本人の了解の上撮影されました…。」というテロップがかぶさっている。そう、宮台的には、彼女は「自己決定」で出演したのだ。ただし、それも出演に関してだけは。もちろん山下も宮台も実際のレイプではなく積極的な演技だと言う。(略)
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断言する。出演〝女優〟にとっては紛うかたない強姦である。宮台はこの種のAVに救済と称して悩める男を送っているのだ。実際この作品中でも、素人の男が出演のきっかけについて宮台を訪ねたことに言及しているではないか。(略)宮台を登用したすべての編集者は、それを見極める責務を有するだろう。
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ただし、無頼漢の私が生涯忘れられないショックを受けたことからすると、見るには相当の覚悟が必要である。また、結果として出演〝女優〟の顔をより多くの人の記憶に留めさせてしまうことになるだろう。しかし、私たちはそれでも見るべきだ。なぜなら宮台は、社会学者と都立大助教授という肩書きの
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下に、こうした女を今後も了さんしつづけるだろうからである。そしてそれが許されるのなら、従軍慰安婦も戦争時の強姦も否定する理由はなくなるからだ。 人の言ってないことを言ったとすることも、強姦を演技とすることも、おそらく同一の資質によると思われる。
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すなわち、宮台が批評するのは生身の現実ではなく、宮台の造り上げた像なのだ。大好きな屋上で群れ遊ぶ少女たちを絞ったカメラで幻影的に映像化し、蓮實重彦よろしく延々と句点のない映画論を東大のミニコミ誌に寄稿しつづけていた宮台は、やがてその寄る辺を、蓮實から廣松渉へと、廣松から小室直樹
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へと、さらいんは社会システム論へと転移していったのだろうが、それではどこまでいっても現実は不透明だ。他者から安直に借りた目を通してしか見ていないのだから。(略)保安処分策定を策動しつづける〝良きライバル〟小田晋と同様、宮台に対しても厳重なチェックが不可欠だということを提言
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したいのだ。(こまつ・よしひこ氏=玉川大学教員・科学史専攻) 以上でした。(略)のところが読みたい人はフォローしてね!メールで「ここには何が書いてある?」の質問に答えるよ。
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インプレッションが凄いことになってきたので追記。宮台真司について、もっと暴露的に描かれているものが読みたかったら、小松美彦著『「自己決定権」という罠 ナチスから新型コロナ感染症まで』がお勧め。ツイッターで宮台がどんな嘘をついているかを暴いてるよ。
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宮台のことはフォント小さくして付記として書かれているんだけど、本論自体もすごくお勧め。貝柱が引用紹介しているんで、興味のある人はツイッターで「小松美彦」で検索してみて。本文が引っ掛かるようになってます。
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私、大学で小松先生のゼミずっと取ってたので興味深く読まさせていただきました! 繋がれて感謝です、ありがとうございます。
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すごい、小松美彦氏の教え子の方ですか! よかったらこぼれ話などどうぞ。超人気の講義だったとWebで目にしたことがあります。立ち見が出るほどだったとか。
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また、障害者虐待防止学会や子ども虐待防止学会等は、「自分たち大学人による、学外の障がい児・者に対する虐待について」というような演題で、問題提起をするべきだと思います。 同業者が障がい児・者を虐待しているのを放置して、何が虐待防止学会かと思います。
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