Windowsの付属ゲームは暇つぶしに最適ですが、Vista以降に消えてしまった付属ゲームがあります。
そのゲームは「ピンボール」ですが、なぜ、WindowsXPで終了となってしまったのでしょうか?
WindowsXPでは当たり前にあったピンボールはWindowsVista以降なくなっています。もちろんWindows7にも搭載されていません。惜しむ声や不満の声もいっぱありましたが、Microsoftでは付属アプリに復活させる気配はまったくありません。その理由とは..
プログラムの32ビットから64ビット化に変更できなかったというのが大きな理由です。
実は、当初Windows Vistaにもピンボールを付属する予定でした。その64ビット化を行うにあたり、前準備としてMicrosoftではWindowsXPの64ビット版を開発していました。このときに当然「ピンボール」も64ビットに移植する作業を行っていたわけですが、ここで問題が発生します。
64ビットに移植した「ピンボール」に大きな「バグ」が見つかったのです。なんと、ボールが壁を通り抜けてしまうという決定的な欠陥のバグです。
ボールが壁を通り抜ける、つまり球を発射台にのせてスタートすると、球ははじかれずにかなた遠くヘ...となり、ゲームが成り立たない(出来ない)という事になってしまったようです。
この移植作業は、実はMicrosoftで行った訳ではなく、数年前に外部にソースコードで移植のコーディングを依頼していたようです。バグが発見されて修正しようとMicrosoft内の人間がソースコードを見ましたが、どういう仕様になっているか分からず、ソースコード内に注釈の表記(どのような処理か通常は記載するが)が一切ついていなかったために数百万行のコードを解析することが出来ませんでした。
結局移植できない状態で宙に浮いてしまったわけです。そのため、泣く泣くWindows Vista以降に「ピンボール」がなくなってしまった訳です。
「ピンボールが無くなった」=挫折ということになります。
Microsoftではこの悔しさから、Windows8.1/10向けにストアで新たに「ピンボール」を無料公開しています。「Pinball FX2」というアプリですので、気が向いたら一度プレイしてみてください。
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