半導体チップとは、一般的にはパッケージングされた半導体集積回路(IC)の総称として用いられることが多い用語です。シリコンウェーハ上に組み込まれた回路の複雑さ集積度によって様々な大きさのものがあります。
なお、製造工程においてはペレット(Pellet)と呼ばれることもあります。
半導体集積回路(IC)としてパッケージされている電子部品には様々なものがありますが、代表的な電子部品としては抵抗・コンデンサ・トランジスタなどの機能を持った素子が含まれています。近年のICは最小10ナノメートルを下回るほどの微小なものが用いられているものもあり、サイズの小型化や高集積化が進んでいます。ICの高集積化が進むことでこれまで付与できなかった機能を加えることができるようになり、半導体チップの進化と共に電気製品の機能も飛躍的に向上しています。
半導体チップの種類として、機能別に「MPC」「マイクロコントローラ(マイコン)」「GPU」「DSP」「FPGA」「通信モデムIC」「アナログIC」「電源IC」「DRAM」「NAND型フラッシュメモリ」をご紹介します。
MCU(Micro-Processing Unit:マイクロプロセッサ)はコンピュータと同じ仕組みのICであり、ソフトウエアプログラムで演算や制御を行います。命令セットも演算命令と制御命令等を用います。
現在は64bitが主流となっており、絶えず使うメモリをキャッシュメモリとして、膨大な数の高速SRAMを集積しています。
MPU(マイクロプロセッサ)がソフトウェアでの機能を設けたり演算速度を上げたりする役割を担うのに対して、マイクロコントローラ(マイコン)は制御命令を得意としており、システム制御の役割を担っています。
マイクロプロセッサと比較して、構造が簡単のためコストが安く済みます。
GPUとはグラフィックス、つまり絵を描くためのプロセッサのことを指します。
絵を描く工程は、まずデッサンと同様三角形のポリゴンを繋ぎ合わせて輪郭を作り、レンダリングという色塗りを行います。色塗りは様々な色を混ぜ合わせて行われるため、掛け算を掛け算を足し合わせる「積和演算回路」を集積しています。
コンピュータ画面上で素早く色塗りするためには、1枚の絵を小さなブロックに分割し、各々を積和演算回路で色塗りし、加えてすべての積和演算回路を並列に同時に動作させます。この積和演算回路は人工知能で用いられるニュートラルネットワークの演算とよく似ていることから、AIと学習と推論にGPUが活用されているのです。
DSP(Digital Signal Processor)とは積和演算専用のマイクロプロセッサのこと指し、GPUの多数の小さな演算機とは異なり、大きな演算機を持っており数値解析に用いられます。
FPGAは、ユーザーが自分専用によるロジック回路を自由に組むことができます。様々なロジックテーブルと、ロジック接続するスイッチ・メモリ等を集積しています。
携帯電話・SP (スマートフォン)に用いられる無線通信用のICを指します。無線通信では、デジタルデータを電波に乗せて発信・受信するためにデジタル変調をかけます。通信モデムICはこのデジタル変調を計算する際に使われるICチップです。
アナログICには、オペアンプ(増幅や線形回路を示す演算増幅器)・コンパレータ(比較器)・デジタルへ変換するA/Dコンバータ・その反対のD/Aコンバータ・アナログ信号を切り替えることが可能なアナログスイッチIC・抵抗やコンデンサを用いたタイマIC等があります。
安定した5V・3.3V・1.2Vなどを作るための安定化電源ICです。MPUには1.2〜1.0V、CMOSロジックには5V、液晶ドライバには7Vなど、いろいろな電圧を使用するICが増えたことにより、それに伴って電源ICの用途も広がっています。
例えば、SP(スマートフォン)においては、4.1Vのリチウム電池をはじめ、その他10種類ほどの電源が必要だと言われています。
DRAM(Dynamic Random Access Memory)は半導体メモリの一種。1トランジスタ/セル方式の集積度が高いメモリであり、断続的な書き込み・読み出しが来なわれるメモリとして用いられます。
例えば、PC内で文章を書く際はDRAMに貯めておくことで、いつでも書き直しができるようにしています。メモリの内容は数秒で消えてしまうため、百ミリ秒ほどごとにリフレッシュすることでメモリの内容を保っています。
NAND型フラッシュメモリは半導体メモリの一種。保存用のメモリのことであり、ストレージと呼ばれる不揮発性メモリを意味します。DRAMとは異なり、画像・映像・オーディオを貯めるために用いられます。ある程度メモリセルが集まったブロックごとに一括消去が行われるため、一瞬でブロックを全て消すことからフラッシュと呼称されるようになりました。
あらゆる電気製品に搭載されている半導体チップ。フォレスト・リサーチの副社長、グレン・オドレルが「プラグやバッテリーが付いているものであれば、おそらくたくさんのチップが使われているだろう」と述べるほど、私たちの生活には欠かせない材料となっています。しかし、今、半導体チップの不足は自動車メーカーに留まらず、あらゆる業界のメーカーに関連する問題として波及しています。
半導体チップの需要は今後もますます増加傾向にあると見られており、2023年まで供給不足の問題は続くと予想されています。
今回は半導体チップについてご紹介しました。半導体チップの基本的な構造・仕組みについて、機能別の半導体の種類として「MPU」「GPU」「DSP」「FPGA」「通信モデムIC」「アナログIC」「電源IC」「DRAM」「NAND型フラッシュメモリ」について、そして深刻化している半導体チップ不足の問題についてご紹介しています。
evortでは半導体に関連するおすすめ製品を掲載していますので、ぜひ一度参考にしてみてください。
半導体市場向けのダイヤモンド工具を提供いたします
当社は、半導体ウェーハの面取り加工用に長年にわたり面取りホイールを市場に供給してきました。その実績を活かして、半導体ウェーハ加工用の各種ホイールを提供いたします。シリコン以外にもSiC、LT、LNなどの化合物半導体ウェーハ用にも最適な仕様をご提案いたします。
半導体製造装置内では、コンタミの発生や耐薬品・耐プラズマ性から石英や各種セラミックスといった硬質脆性材料が部品として使用されます。こうした石英やアルミナセラミックス、SiCセラミックスなどの部材加工用に各種のダイヤモンド工具をご提供いたします。
ウエハーの状態に合わせ、 (剥離しにくい、傷つきやすい、割れやすいなど) 各工程及び仕様を選定し、装置をカスタマイズします。
リフトオフとは、露光後に金属膜を蒸着あるいはスパッタし、その後剥離液によってレジストを除去することで、パターニングした領域のみ金属膜を残す手法です。エッチングなどの工程を省けるため、コストや作業工数の削減につながります。
バッチ式、枚葉式いずれにも対応し、 幅広いカスタマイズ設計が可能な装置です。
長年培った技術を活かし、コストダウンに配慮した仕様をご提案します。また、バッチ式エッチング装置とスピンエッチング装置は弊社テストセンターにてエッチングテストが可能です。
民生機器から車載・医療・航空/宇宙機器まで幅広く対応
カトーレックのEMS(電子機器製造受託サービス)は、電子機器の設計から資材調達、プリント基板の実装、完成品組み立て、物流までトータルにサポートします。
オフィス・家電等の民生機器から産業・車載・医療・航空・宇宙機器等、幅広い分野で高品質な製造サービスを提供します。
世界9ヶ国12拠点に自社工場を保有し、グローバルに生産状況を共有することで同一品質のサービスを提供します。
豊富な経験・知識を活用し、量産を見据えた製造サービスを提供し、更に生産・調達拠点をグローバルに提供することでお客様の海外進出を強力にバックアップします。更に、カトーレックのグローバルプラットフォームを活用することで環境の変化に合わせて、サプライチェーンを組み直したり、市場の変化に合わて、生産拠点の追加・変更したりスピーディーに生産体制を構築します。
PCB分割はレーザーデパネリングの時代へ
まずは非接触にて加工できること。ストレスフリーでの切断により切断部のみで次の個片を切り離すことができます。特にフルカットする場合は基板実装面積を広げ、基板材料を節約することができます。
レーザーによる加工幅は極めて小さく、非常に高精度に制御されます。フレキシブル素材からリジッド基板、様々な樹脂材料まで加工対象を選びません。ソフトウェアベースのデジタル制御によりカット形状の自由度が大きく広がります。
さらに、光を操るレーザー方式では消耗品がありません。ルータービットのような消耗品や購入するための手間はもう必要ありません。
LPKF レーザーシステムは 24/7 での稼働を想定して設計されているシステムです。高精度、高品質が求められる医療・自動車・電子機器業界に適応したシステムに仕上がっています。
そして LPKF CleanCut テクノロジーを使用した加工はさらに高精度でクリーンです。切削粉、炭化、異物混入といった問題はもうおこりません。最高の信頼性と品質をもつ PCBが生産できます。
パターニングから部分・全面コーティングまでこれ1台で対応可能
●本格的な実験・試作〜生産まで行えるインクジェット塗布装置
●レジストインク、銀インク、接着材料、封止材、SU-8など幅広いインク使用可能
●薄膜(0.05μm)から厚膜(50μm)までのコーティング可能
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