安藤氏の“寿司を食べるゲームを作りたい”という思い付きと、山上氏の“寿司レーンを使ったパズル”のひらめきが合わさり、ゲームの骨格ができた『超回転 寿司ストライカー』。ここから、安藤氏のアンテナと行動力で、異業種から新進気鋭の作家や、一流のクリエイターが加わることに。
 物語の脚本を担当するのは劇団“柿喰う客”の代表で、舞台『黒子のバスケ』などの脚本・演出を手掛ける中屋敷法仁氏。アニメパートの監督はテレビアニメ『おじゃる丸』などで知られる大地丙太郎氏。いずれも、それらの作品に惚れ込んだ安藤氏が、とくにコネやあてもない状態から飛び込みでアタックをかけ、口説き落としたのだとか。

任天堂から生まれた『超回転 寿司ストライカー』なぜこんなゲームができちゃった!?_10
任天堂から生まれた『超回転 寿司ストライカー』なぜこんなゲームができちゃった!?_08

 発売前にも関わらず、ネットでは神曲との呼び声が高い主題歌『スシNo.1』も、そうやって生まれた楽曲だ。こちらは、『幻影異聞録♯FE』や『ガールズモード4』でもタッグを組んだエイベックスに、「日本語で外国人が聞いてもノリがよくて、疾走感がある曲を」という形でオーダーしたもの。そこで上がってきた曲に、山上氏も「どう発注したらこの曲ができるのか、もはや俺にはわからない」と驚愕したそうだ。ちなみにこの曲、海外版でも日本語歌詞のまま使われることが決まっている。

超回転 寿司ストライカー The Way of Sushido オープニングテーマ曲映像

――なんというか、今回お話を伺って、『幻影異聞録♯FE』もそうでしたが、これもおふたりのコンビじゃないとできあがらないゲームだな、と思いました。

山上発想というか、スタートが変わっていますからね(笑)。

安藤あんまり変わっているとは思っていないんですけど……(笑)。

山上僕は彼女を“わかりやすい説明をしてくれるお客様”だと思っていて。わかりやすいものに素直に反応するんですよ。だから、僕は彼女が連れてくる作家さんは、基本的にいい意味で“わかりやすいもの”を作る人だと認識しています。今回は『幻影異聞録♯FE』のときよりさらに洗練されて、自分がお客様として受け入れている本当にわかりやすい娯楽を、うまくゲームに表現している。“寿司を食べるゲーム”という、ありそうであまりない、上手なところが作れたと思っています。

安藤本当に、みんなお寿司が好きですよね。お寿司ってパワーありますからね!

山上僕としては、ムサシたちスシ解放戦線が戦い抜いたあとが気になりますね。

――確かに、ストーリーにはまだ気になるところもありますね……!

安藤続きは次回作で……って、まだ発売前でしたね。

山上売れないとつぎに着手することができないので(笑)。とにかく、たくさんの方に楽しんでいただきたいと思います。遊んでくれた方は、ぜひ、まわりの人にどんどん勧めてくださればうれしいです!