同じ職種同士の対談を通して、博報堂と博報堂DYメディアパートナーズのカルチャーをお届けします。
今回、登場するのは、クリエイティブ職の二人。
「粒ぞろいよりも、粒ちがい」、「共創する文化」を持つ我々の会社で働く自分をぜひ想像しながら読んでください。
クリエイティブ
内山 奈月 | ハッピーアワーズ博報堂 | 2018年新卒入社 | |
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島田 彩 | 博報堂 | クリエイティブ局 | 2018年新卒入社 |
やりたいと思ったことは全部やらせてもらえる
内山と島田の出会いは、入社前の内定者懇親会だった。島田を見て、「この人は絶対に面白い!」と確信を抱いた内山が、「一緒に企画を考えてコンペに出そう」と誘って以来の関係性。「コンペ仲間」として友情関係も深まっていき、最近はいよいよ「仕事仲間」になったという。
島田「職域的には、私はデザイナーです。でも、実際には半分くらい、企画やプラニングの仕事もさせてもらっています。奈月と仕事をするときも、それぞれコピー、グラフィックに責任を持ちつつ、一緒に企画を考えて、二人でいろんな部分を担当します」
内山「ウニちゃん(島田のニックネーム)はコピーも持ってくるよね」
島田「コピーを書くこともあります。言葉も好きなので。コピーを持っていくと奈月が『やめて〜! 私が書く〜!』って嫌がるんですけど(笑)」
内山「私はコピーライター/アクティベーションプラナーとして働いています。ウニちゃんと一緒で、コピーだけ持っていくのではなく、いろいろな企画を考える仕事が多いです。ウニちゃんにグラフィックのアイデアを持っていくこともあります!」
島田「入社してから、やりたいと思ったことは全部させてもらえる環境だと思いますね」
内山「私たちは部署もチームもずっと別々なんですけど、いくつもの案件に一緒に携わってきてて。初めて組んだのが、コロナ禍に立ち上げた「OUC48プロジェクト」なんですけど、クライアントに企画を自主提案したいと思って、コンペ仲間だったウニちゃんに声をかけました。一緒に企画を考えて、ロゴをつくってもらったり」
島田「奈月は元アイドルで、私はアイドルが大好きで。プライベートで、一緒にアイドルの仕事もしたいねって話してて。だから、奈月からアイドルに関する企画に声をかけてもらえてすごく嬉しかったです!」
二人に任された仕事で、先輩の偉大さを痛感
さまざまなコンペに挑戦し続けてきたなかで、内山と島田が合作した作品が、2019年度の準朝日広告賞を受賞した。さらに、内山はツイッター社のアワードで、「#流行禁句大賞2020」という企画で大賞を受賞。それを実現するにあたり、島田をデザイナーに指名した。「STOP!海賊版」のデジタル施策は、ACCのファイナリストに選出。二人の名前は最強ペアとして社内に広まり、内山と島田のペアを前提とした大きな案件が回ってくるようになったという。
内山「最近、初めて二人だけで仕事で競合コンペに参加したんです。まだ結果が出ていないので、どうなるかわからないんですけど……」
島田「CD(クリエイティブディレクター)の先輩なしで、二人ですべてをやることの大変さを痛感しました」
内山「これまでのコンペでは、お互いに面白いものを持ち寄って『行け行け!』『あれもこれも出しちゃえ!』というやり方だったんです。でもスケジュールの限られた競合コンペでは、クライアントへの提出物として、案を絞り完成度を上げる作業がかなり大変でした」
島田「それまでは、二人で出すコンペでは締め切りのギリギリまで粘って、エンジン全開でとにかく面白くなるまで考えて、作って、最後のほうですべて出しきってボロボロになるみたいな、根性でなんとかやっていたんです。スマートな人がたくさんいる会社なので今時あまりない働き方だと思いますが…。でも今回の競合コンペで、がんばるだけではどうにもならないということを思い知りました。仕事では私たちがインパクトや面白さだけで自由に出していたアイデアを、先輩たちが120%の成果物としてまとめ上げてくださっていたんだなって…」
内山「本当に、先輩の凄さを改めて実感し、それぞれの家に帰って、電話で反省会をして」
島田「これからも一緒に仕事をしたいから、自分のここがダメだった、もっと絶対できたのになんでこうなっちゃったんだろうねって。その時に二人のルールをいろいろ決めました。早めにある程度アイデアを形にして、そこから練って、最終的な完成度を上げるようにしようね、とか」
内山「ウニちゃんは『面白い』にすごく厳しいし、私も負けず嫌いだから、2人で『面白い』と納得できる案が出てくるまで、ひたすら考えを広げ続けてしまって…。一向にまとめ作業に入れなかったんです」
島田「0か100かタイプなんです。でも、締め切りギリギリに100点満点の面白いものを出すのでは仕事はダメなんだなって。レベルが低い話で恥ずかしいですけど、そういうことを確認し合いました」
自分の愛を信じて、曲げずに突き進む
二人がクリエイティブ職として、自身のアイデアを形にするにあたり、大事にしていることは、2つずつあるという。
内山「みんなが言ってないことでも、自分がこうなったらいいのにと思う理想を信じて、自分で一歩目を踏み出す勇気を大事にしています。あともう1つは、世に出す物に対しての責任感。質を上げるために、誰よりも最後まで頑張りたいし、こだわりたいです」
島田「私は『死ぬほど信じて、死ぬほど疑うこと』。自分が好きなものを絶対面白いって自分が信じると同時に、世に出すために『本当に面白いかな?』とずっと疑うし、人にも疑ってもらうようにしています。信じて疑ってを繰り返し続けた結果にしか、いいものは生まれないと思うので。あとは『面白い』の軸をもっておくこと。信じることと近いんですけど。自分が愛するものを『いい』と思う感覚がぶれるとわけがわからなくなっちゃって、それが成果物に現れてしまうので…。愛をぶらさないのは大事だと思います」
内山「信じるということでいうと、私は自分と同じくらい、ウニちゃんの感覚を信じているので、ここまで一緒にやれているのかなって思います」
島田「すごい、褒めてくれてる!私も奈月のいいところを言うと、『愛と根性とジャイアニズム』です。私が『私にはその良さがわかんない』って言っても、いろんな形に変えて、何度でも考えを持ってくるんです。その根性と体力を尊敬しています。やわらかい物腰や言葉で、自分の意見を貫くジャイアニズムもめちゃくちゃすごい武器ですよね。あと、自分の思っていることをすべて言葉にして、一生懸命伝えてくれるところも信用できます」
内山「ウニちゃんはロジカルタイプで、私は直感タイプなので、その直感を言語化するのにいつも必死(笑)。上司にも『何事においても対話を大切にしろ』とよく言われています」
島田「奈月とは、一個のコピーの句読点がいるかいらないかで、1時間くらいバトるのも珍しくないです。『絵面的にない方がいい』『読み上げてみよ!』『でもねー』みたいに」
内山「こだわるポイントが意外と違うから、違う視点で議論ができるし、発見がある。ウニちゃんは入社当時から、提出する課題が天才的に面白くて、コピーも上手なんです。だから私は負けたくないっていう気持ちが常にあります(笑)。一緒に仕事やコンペをするときは、ウニちゃんの判断への信頼と、逆にウニちゃんが持ってくるもの以上のものを持っていってやるという意気込み、両方があります。ウニちゃんに憧れているし尊敬してるから、私ももっと頑張るぞって思えるんです」
島田「奈月のめちゃめちゃピュアにメラメラ燃えている、負けず嫌いなところもすごく好きです」
内山「ライバルです!」
お互いを認め合い、切磋琢磨する二人が一緒に働きたい人物像の、キーワードもやはり「愛」。
島田「自分の愛を信じている人が好きだし、その愛を曲げずに突き進める人は、一番いいなと思います。それが曲がった瞬間、面白いものってできなくなると思うので、自分も気をつけるようにしています。自分がつくりたいものに対して貪欲な人がいいし、そういう人と話すと面白いし、そこで化学反応が起きると思うので。私と奈月は、ちゃんと化学反応を起こせていると思います」
内山「私は趣味もないし、何が愛かもわからなかったんですけど、みんなをハッピーにしたいとか楽しませたいとか、そういう気持ちが強くて」
島田「その『みんなをハッピーにしたい気持ち』が愛だし、奈月のつくるものにはちゃんとそれが表れてると思う!」
内山「嬉しい。今、愛が見つかりました(笑)。なので、私は人をハッピーにすることに一生懸命になれる人と、一緒に仕事をしたいです」
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