通関士とは

通関士とのダブルライセンスにおすすめな資格5選

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今回は、通関士と相性のいい資格を5つ紹介します。

複数の資格を併せ持つ、「ダブルライセンス」。
幅広い知識が身に付く、キャリアアップにつながるなどのメリットがあります。

ダブルライセンスのメリットを最大限に活かすには、最初に取得した資格に関連するものを選んで取得することが重要です

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通関士と相性のいい資格とは?

通関士と相性のいい資格としては、以下の5つが挙げられます。

  • 貿易実務検定
  • 国際航空貨物取扱士
  • 通関ビジネス実務検定
  • 安全保障輸出管理実務能力認定試験(STC Advanced)
  • EPAビジネス実務検定

また、このほか各種英語検定なども、相性のいい資格です。

貿易実務検定

貿易実務のプロであると証明できる、民間の検定試験および資格です。
商社や人材派遣会社で、研修の一環として取り入れている企業もあります。

貿易実務検定と通関士試験には、内容が共通する部分もあります。

そのため、どちらかを学んでおけば、もう一方の資格も取りやすくなるのが魅力的です。

また、通関士試験合格が難しそうだと感じているのなら、貿易実務検定から挑戦してもよいでしょう。

特に貿易実務検定C級は基礎的な内容で、1から学習を始める方にもぴったりです

級数試験科目合格率受験費用(税込)
A級貿易実務貿易実務英語貿易マーケティング34.4%12,760円
B級貿易実務貿易実務英語貿易マーケティング44.6%7,480円
C級貿易実務貿易実務英語56.4%6,270円

※2つの級の併願も可能。A級・B級併願の場合は20,240円、B級・C級併願の場合は13,750円

公式サイト:貿易実務検定®|貿易実務のエキスパートの証明

国際航空貨物取扱士

国際航空貨物の輸送に関する、さまざまな業務を行うための資格です。
IATA(国際航空運送協会)が認定する民間資格で、「IATAディプロマ」とも呼ばれます。

国際航空貨物取扱士の魅力は、なんと言っても合格率の高さでしょう。

通関士試験とは異なり、申し込み後に主催団体からテキストが送付されます。内容はすべて英語ですが、テキストの内容をきちんと学習すれば合格は難しくありません。

ただし、危険物コースの受験を考えている方は注意が必要です

2023年1月以降、危険物コースはそれぞれ主催団体が航空機見物安全輸送協会に変更となります。

受験費用や内容は大きく変わりませんが、申込先が異なる点を把握しておきましょう。

コース試験科目受験費用合格率
基礎コース貨物のルールや手順、貨物ユニットの運用方法
など基本的な内容(4択問題)
$339(約5万円)約70%
危険物(M2)コース危険物処理に関する内容(解答選択問題)$320(約4万7,000円)約65%
危険物資格更新(MR)コース危険物を処理する内容(解答選択問題)
※危険物コース合格者のみ受験可能
$260(約3万8,000円)約80%

※各コースの受験費用には、テキスト代送料$46(約6800円)が別途必要
※円ドル換算は2022年10月31日現在のレートで算出

公式サイト:JAFA HOMEPAGE【一般社団法人航空貨物運送協会】

通関ビジネス実務検定

2021年9月から始まった、新しい検定試験および資格です。
「貿易実務検定」の主催者である、日本貿易実務検定協会が運営・実施します。

通関ビジネス実務検定では、通関業務に関する基礎的な知識が幅広く問われます。

通関士試験で問われる関税法等・通関業法・通関実務に加えて、貿易実務や流通・ロジスティクス・通関地理などの知識も必要です。

そのため、通関士資格取得の第一歩として取得するか、通関士としての知識を広げるために受験するのがおすすめです。

試験科目受験費用合格率
通関関連法務及び通関関連実務通関関連知識、通関地理及び通関実務計算6,820円55.4%

公式サイト:通関ビジネス実務検定

安全保障輸出管理実務能力認定試験(STC Advanced)

「安全保障輸出管理実務能力認定制度」をもとに行われる試験および資格です。

この制度は、企業の輸出管理実務者の能力・モチベーションアップのために設けられた能力制度です。

テロの脅威が世界的に高まる中、企業における取引先チェックなど、実務の複雑化にそなえて導入されました。

安全保障輸出管理実務能力認定試験に合格することで、「あらゆる輸出管理実務に対処できる力がある」という証明となります

またこの試験で問われることは、外国為替および外国貿易法の第25条・第48条1項の内容のみ。

同法は通関士試験の試験範囲でもあるため、比較的学習しやすいでしょう。

試験科目受験費用合格率
外国為替及び外国貿易法第25条及び同法第48条第1項に関する輸出管理実務及び米国再輸出規制(EAR)※試験開催時に施行の法令に準拠6,300円50~60%

公式サイト:実務能力認定試験 | 安全保障貿易情報センター(CISTEC)

EPAビジネス実務検定

2020年からスタートした、EPA(経済連携協定)の実務レベルを図る検定および資格です。

国際取引における実務の知識や、実施計画・戦略立案などを学べます。

今後ますます増加する、EPAに関する業務のエキスパートとしての知識を身に付けられるのが特徴

主催団体は、「貿易実務検定」「通関ビジネス実務検定」を主催する、日本貿易実務検定協会です。

級数試験科目受験費用合格率
ベーシック(C級)EPAに関する実務知識・事例EPAに関する周辺知識6,600円約70%
アドバンスト(B級)EPAに関する実務知識・周辺知識EPAに関する実務事例7,700円54.6%

公式サイト:EPAビジネス実務検定|日本初のEPA/FTAのスキルの証明

そのほか、ダブルライセンスにおすすめの資格

そのほか、通関士とのダブルライセンスには、以下のような資格もおすすめです。

  • 日商ビジネス英語検定
  • 英語検定
  • 外国為替3級

通関士として働くうえでは、高い英語力が求められることはありません。

しかし、「日商ビジネス英語検定」「英語検定」を取得しておくと、キャリアの幅を広げやすくなります。

また、「外国為替3級」もよいでしょう。輸出入時の為替や貿易外取引・国際金融など、海外との取引に関する幅広い知識を習得できます。

ダブルライセンスがおすすめな理由

通関士資格とのダブルライセンスがおすすめである理由は、以下の2点が挙げられます。

  1. 貿易に関する幅広い知識が身に付き、業務効率化に期待できる
  2. 貿易業務のスペシャリストとして、キャリアアップが目指せる

ここからは、この2つの理由について解説します。

幅広い知識が身に付き、業務効率化に期待できる

通関士資格とのダブルライセンスによって、貿易に関するさらに多くの知識を身に付けられます

通関士試験や通関士の実務で求められる知識は、通関業務に関する内容が中心です。しかし、実際の物品の輸出入にあたっては、通関業務以外の工程も多数あります。

そのため今回紹介した資格について学習し、ダブルライセンスを実現すれば、輸出入に関する一連の流れを把握できます。

通関業務も、よりスムーズに実行できるようになるでしょう

貿易業務のスペシャリストとして、キャリアアップを目指せる

貿易業務について包括的な知識を身に付けた、貿易のスペシャリストになることも夢ではありません。

前述の通り、通関士資格保有者が現場で求められる知識は、通関業務に関することが中心です。

しかし、ほかの資格についても学習・取得しておけば、物品の輸出入の一連の流れを把握できるようになります。

広い視野を持った人材として、多くの業界で重宝されるでしょう。在籍する企業での、収入アップも見込めるかもしれません。

また、ダブルライセンスにより、転職する際に選択肢が増やせる可能性もあります。

貿易実務検定など貿易に関する資格があれば貿易業界に、国際航空貨物取扱士なら航空業界などへの転職に有利になることもあります。

通関士としてのキャリアアップを目指すなら、ダブルライセンスは前向きに考えてもよいでしょう

通関士を目指す方へ

通関士資格は、さまざまな資格とのダブルライセンスにより、さらなる業務効率アップやキャリアアップが目指せます

まずは通関士資格取得を目標にしたいなら、通信講座で学習を始めるのがよいでしょう

アガルートでは、通関士資格取得を目指す方向けの講座を開講しています。通関士資格取得を目指している方は、ぜひ受講をご検討ください。

通関士資格の勉強方法については、以下の記事でも紹介しています。

関連コラム:通関士試験に合格するための勉強時間は?勉強法のポイントや学習順も解説

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