電源投入3 L10:  水と生き物の関係


1

あなたの体重が60キロだとすると、
体内の水分量は42キロです。
ヒトのからだでは水がいちばん大事な物質なのです。
水分は体重のおよそ70%を構成しています。
ヒトのからだはまるで水のふくろのようです。
体内の水分を1~2%失うだけですごくのどの渇きを感じます。
5%の水分を失うと、皮膚は収縮し、筋肉を動かすのが困難だと感じ、
まともに考えることができなくなってしまいます。
体内水分の10%以上を失うと死んでしまいます。
水がなければ、わずか数日間しか生きていられません。

2
 
健康を維持するためには
毎日少なくとも2リットルの水を摂取する必要があります。
その量の約半分は水を飲んだりほかの液体で吸収しています。
食べ物を食べることでさらに水分を吸収しています。
ジャガイモは80%、生のサーロイン・ステーキは56%、
そしてパンは38%が水分です。
このように体に必要な水分のおよそ3分の1を固形物で得ています。
さらに残りの必要な水分はからだ自身が作り出しています。
(呼吸とは、糖を燃やして水と二酸化炭素を生み出す生化学反応)
そして不要になった水分は取り除かねばなりません。
それはは尿として排出します。
ある程度の水分は(呼気の)水蒸気や汗としても
体から出て行きます。

3

動物によって必要な水の量が違います。
例えばラクダは冬の間まったく水を飲まなく過ごすことができます。
ラクダは、水が必要で周りから入手できないときには
こぶの中の脂肪を燃焼し始めます。
このようにして、次に水が飲める時まで、
ラクダは生き続けるための水を生み出すのです。


4
 
他にもほとんど水を必要としない動物に
カンガルーネズミがいます。
カンガルーのように長くて力強い後ろ脚で
ピョンピョン跳ねる小さな砂漠の動物です。
それらは、めったに水を飲みません。
乾燥した種子やその他のものを
ほとんど水なしで食べます。
汗をかいてもほとんど水分を失いません。

5

世界地図を見ると、大量の水があるのがわかります。
それは地球表面のほぼ70パーセントを覆っています。
私たちには十分な飲み水があるように思えます。
しかし、地球上のほぼすべての水は
淡水ではなく海水です。
淡水は限られているのに
多くの人々はそれを無駄にしたり汚したりしています。

6
 
あなたの体は主に水分からできていて、
水がなければ生存できないことはもうおわかりですね。
しかし私たち人間は、
まるで絶え間なく供給されるものかのように
ぞんざいに水を使い続けてきました。
私たちは、そろそろ生命の源である貴重な淡水を
どうすれば守れるか考えてもいい時ではないでしょうか。