ツイッターはどこへ向かうのか 日本で重要なのは「市民の声」

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聞き手・藤原学思
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 イーロン・マスク氏に買収されてから、ツイッター社が大きく変わってきたように見えます。従業員の大幅削減や認証済みバッジの有料提供、トランプ前米大統領のアカウントの復活……。今後、ツイッターはどこに向かっていくのか。私たちとソーシャルメディアとのあるべき向き合い方は。社会学者で東京工業大学准教授の西田亮介さんに聞きました。

 ――ツイッターにまつわるもろもろの変化を、どのように評価していますか?

 評価できる段階にはない、というのが正直なところです。というのは、たとえばサービスが止まったり、あるいは個人情報が流出したりといった、クリティカル(決定的)なサービスの変化は起きていません。日本のユーザーが普通に使う分には、それほど大きな変化は起きていないと思います。

 ――ツイッターは民間企業といえども、巨大なプラットフォーマーです。経営者が代わることで左右されることの影響は大きいのではないでしょうか。

 広い視点で見てみる必要があります。ツイッターは企業の規模や市場の独占状況で見ると、グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、マイクロソフトの「GAFAM」と並ぶ存在ではありません。有力なプラットフォームの一つではありますが、「GAFAM」のように支配的な地位を占めているかというと、そうではないんです。

 一方で、マスク氏の発言として報道でもありましたが、「ツイッターは日本が中心」ということは言えるでしょう。検索エンジンの「ヤフージャパン」やメッセージアプリ「LINE」と似たような印象を受けます。

トランプ氏のアカウント復活、どうとらえる?

 ――トランプ氏のアカウント…

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