刑事部 鑑識課 写真技術係 平成19年 入庁 |
【配属歴】 平成19年 刑事部 鑑識課 写真第四係 平成22年 同 鑑識課 画像情報第一係 平成26年 警務部 警務課 平成29年 東成警察署 会計課 平成31年 刑事部 鑑識課 写真技術係 |
警察行政職という仕事があることを知ったのは、高校の担任の先生に教えていただいたことがきっかけです。高校時代は普通科に通っており、運動部にも所属していませんでしたので、当初は警察にこだわりはなかったのですが、誰かの役に立つことを仕事にしたいという思いがあったので、志望しました。
また、警察行政職であれば、体力に自信のない私でも、警察官と連携し、府民の安全・安心に貢献できると思ったことも志望理由の一つです。
他の自治体の採用試験も受けましたが、最終的には生まれ育った大阪のために働きたいという思いが強く、大阪府に決めました。また、府内全てを管轄するという規模の大きさも決め手になりました。
採用試験にあたっては、一般的な公務員試験向けの参考書で勉強をしました。
最初に配属された鑑識課の写真係では、事件現場で撮影されたフィルムの現像とプリントを担当していました。当時はデジタルではなくフィルム写真が主流でした。事件現場で撮られる写真は一般の写真店で現像してもらうわけにはいかないので、警察では内部で現像を行っています。
平成22年からは鑑識課の画像情報係に配属になり、防犯ビデオに映った映像の解析や、鮮明化の業務を担当していました。
平成26年からは警務課の庶務係へ異動となり、旅費や通勤手当の支給事務などを担当しました。平成29年に主任に昇任し、東成警察署会計課へ異動となり、旅費事務や警察で使用する物品の管理のほか、遺失拾得業務を担当しました。
平成31年からは、現在所属する鑑識課の写真技術係で勤務しています。
事件の現場写真の補正とプリント、指紋・足跡などの鑑定用写真の作成、防犯ビデオに映っている犯人の身長の推定といった業務を行っています。指紋の鑑定を行う際は、証拠品を写真に撮影し、指紋等が見えやすくなるように心がけています。実際の事件では、仮に証拠品があったとしても、きれいに指紋がついているとは限りません。しかし、指紋が見えないことには鑑定ができないため、特殊な光を当てて撮影するなど、専門的な技術が求められる仕事でもあります。
鑑識課に依頼されるのは、警察署では対応できないものや、警察本部の捜査第一課や捜査第三課など大きな事件に関するものです。各警察署の鑑識係や本部の捜査担当の警察官と一緒に仕事を進めています。
自分の仕事が犯人逮捕につながり、府民の安全安心に貢献できることです。最近では、ある事件で、防犯カメラに映っていた犯人の身長を、映像から推定しました。結果的に私の推定した身長が犯人の身長と合致しており、犯人逮捕の決め手の一つになりました。捜査への貢献はもちろん、自分の知識や技術が認められ、成長が実感できる点も、この仕事の魅力です。
また、東成警察署会計課で落とし物の担当をしていた際は、無事に返還したことで持ち主の方にとても喜んでいただきました。警察行政職員として、直接府民の役に立てたんだと実感できました。
入庁前に漠然と抱いていたイメージは、会計などの事務仕事をするのだろうな、というものでした。ですので、まさか鑑識課に配属され、写真撮影や現像の仕事をするとは思ってもいませんでした。
また、実際の警察組織は、地道な仕事をコツコツと積み重ねて、犯人検挙や結果につなげており、ドラマや映画であっさり描かれているものとは違うんだと実感しました。
一眼レフカメラの使い方やフィルム写真の現像作業といった特殊な知識や技術の習得には苦労しました。入庁前はカメラの知識がなく、業務を通して徐々に覚えていきました。特に私たちが扱う写真は「見た目で仕上げる」ことが求められるので、知識だけではなく、現場でたくさんの経験を積むことが重要です。プライベートで旅行に行った際もいろいろな風景やものを撮影するなど、なるべくカメラに触れながら、技術を身に付けていくよう努力しました。
入庁して間もないころは、目の前の仕事で手いっぱいでしたが、1年目が終わるころには徐々に慣れてきて、少しずつ職場全体の流れが見えるようになりました。
部下が3人できた現在は、業務について指導することも多くなりました。特に写真に関しては知識がない人が多いので、なるべくわかりやすい言葉で説明するようにしています。
また、警務課と東成警察署時代に経験した書類作成や電話・窓口応対の仕事は、鑑識課に配属になった現在も活きていると思います。
写真技術係は5名いて、1つの依頼に対して複数のメンバーで対応していきます。基本的には内勤で、私のように、運動や武道の経験がない職員も多く活躍しています。
緊張感をもって真剣に仕事に臨んでいますが、時には楽しく談笑するなど、メリハリのある雰囲気です。若手職員も多く、活気があり、トラブルがあればベテランから新人までみんなが力を合わせて解決する、そんな職場です。
また、専門的な技術が求められる仕事なので、職人気質の方が多い点も特徴だと思います。新人時代、先輩方からはカメラや撮影のための機材、証拠品などを丁寧に扱うことを学びました。証拠品は失くしてしまうと事件の証拠がなくなってしまうので、その中でも特に大切に取り扱うように指導されました。
府民の利益を考えることが第一であり、その次に組織の発展を考え仲間を思いやり、最後に自分自身も大切にすることです。警察組織には、みんなで助け合う風土があります。これまでも、フィルムの現像に失敗しそうになるなど、トラブルが起こることもありましたが、ベテランから新人までが力を合わせて対応してきました。
また、現在は写真に関連する業務がメインで、カメラや撮影機材、モニターと向き合うことが多いのですが、どんなときにも、事件の先には被害者の方がいるということを忘れないように心がけています。
私は行政職員ですが、仕事の本質は警察官と同じ治安維持だと考えています。そのため、府民がより安心して暮らせる大阪のまちづくりに貢献していきたいと思っています。大阪の治安は以前よりも良くなっていると思いますが、大阪府警では特殊詐欺や街頭犯罪(ひったくり)の撲滅をはじめ、防犯対策に力を入れており、私もそれらに貢献できるよう、取り組んでいきます。
警察行政の仕事は、鑑識のような犯人逮捕につながる業務、遺失拾得業務など他では経験できない業務が特徴です。あなたの力を大阪の安心安全のために活かしてください。
9時00分 指紋の鑑定用写真の作成 ※依頼に応じて身長計測関係の現場作業と報告書作成に2から3日従事 |
※掲載されている職員の職務内容、所属及び所属名称は配属当時のものです。
このページの作成所属
人事委員会事務局 人事委員会事務局任用審査課 任用グループ
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