環境農林水産部 循環型社会推進室 資源循環課 |
【配属歴】 平成25年 環境農林水産部 循環型社会推進室 産業廃葉物指導課 |
幼い頃から自然に親しみながら育ったので、将来の子どもたちも自分と同じように自然の恩恵を受け、安心して過ごせる環境を残したいという思いがありました。また、大学では農学部で、海洋における生態系や海洋物理などを専攻していました。その知識を活かすためにも、卒業後は環境に携わる仕事をしたいと考えていました。
環境調査などを行うコンサルティング会社への就職も考えましたが、公的機関の仕事の方がより直接的に環境保護に貢献できると考えました。その中でも大阪府の環境職を志望した理由は、私自身が大阪府出身で、また大学時代に大阪湾でフィールドワークを経験していたこともあり、慣れ親しんだ大阪の環境を守りたいと考えたことが大きな要因です。
最初に配属された産業廃棄物指導課では、廃棄物に関する業務を担当しました。主に産業廃棄物を取り扱う事業者を対象に、事業所内に廃棄物を山積みにしたり、山の中に不法投棄するといった違法行為がないように指導していました。実際に不法投棄の現場に赴き、警察の方とともに事業者のトラックを追跡したり、張り込みをするようなこともありました。やや特殊な仕事ですが、規制や指導を通じて環境を保護しているという実感を得られ、やりがいのある仕事でした。
次に配属された環境保全課では、前の所属とは一転して環境規制のベースになるようなデータを取り扱う業務を担当しました。ここでは、大気や水質を測定する施設の管理や、測定したデータの整理と分析を行っていました。
平成29年度からは都市整備部下水道室事業課に配属され、府内の下水道区域の決定や、下水道建設の計画の策定に携わりました。
令和2年度から再び環境農林水産部に戻り、循環型社会推進室資源循環課に所属しています。ここでは、府内の一般廃棄物に関する業務を担当しており、家庭ごみの処理施設の許可や、届出に関する業務を行っています。家庭ごみは各市町村に処理責任があるので、私たちは市町村が運営する焼却炉などの処理施設に対する立入検査を行い、適切に維持管理されているかを定期的に確認しています。
また、災害時に発生する廃棄物の処理に関する業務も担当しており、市町村と連携しながら、府内における災害廃棄物の処理体制の構築を進めています。
答えのない仕事を自分で考えながら進めていく点でしょうか。例えば災害廃棄物に関する業務では、市町村向けの研修を開催していますが、いかにわかりやすく伝えられるかが問われます。他の自治体の先進事例を情報収集したり、また、市町村の担当者に当事者意識をもってもらうために、自分たちで考えて貰えるような構成にすることも心がけています。マニュアルに従うだけの仕事ではなく、その都度自分で考えながら仕事を進めていくところにやりがいを感じています。
日頃から、環境省が随時発表する情報や、被災者のインタビュー動画などがあればチェックするようにしています。また、他府県が主催する研修会にも、なるべく参加しています。市町村からは災害廃棄物の収集に関する計画や、関係部局との調整といった相談をよく受けるので、知識や情報を常にアップデートすることが大切だと思います。
また、環境保全課に所属していた平成28年度には、当時発生した熊本地震の支援に参加させていただきました。その際、災害廃棄物がいかに大量に排出され、処理が困難であるかを目の当たりにした経験も、市町村との調整に役立っていると感じています。
都市整備部下水道室事業課に配属された3年間は、自分を成長させる上でとても良い経験になったと思います。都市整備部はまちづくりなどを行う部局ですが、私たち環境職は、環境分野を担う環境農林水産部だけでなく、さまざまな部局やチームに環境の専門家として所属することも特徴です。そのため、自身が経験したことがない分野であっても、周囲からは環境分野の専門的な見解や知識が求められます。また、環境に関する庁内外の打合せに同席を求められることも多く、幅広い業務や法律に関する専門知識が求められます。自身の知識不足を痛感しながらも、何とか役割をこなせるように、自分なりに勉強を重ねました。
また、都市整備部は大気や排水に関して規制を受ける立場であり、それまで規制する側であった自分にとっては、反対の立場の意見や事情を直接知ることができたことも、良い経験になりました。
環境に関する規制は、全て法律や条例が根拠になっているので、環境職は必然的に法律の勉強をせざるを得ません。大学では農学部にいたので、法律には詳しくなかったのですが、先輩方から法律の解説書を借りるなど、自分なりに勉強を続けています。環境職の同僚も、積極的に法律を学び、その内容を咀嚼してアウトプットできる人が多いように思います。
日々漫然と仕事を行うのではなく、数か月単位で業務を振り返った際に、「満足する仕事ができた」と感じられるように働くことを意識しています。これは産業廃棄物指導課にいたときに、上司から教わった考え方で、今でも自身の仕事のベースになっています。
例えば、前年度と同じ業務を行うこともあるのですが、そのまま踏襲するのではなく、少しでも工夫して前年よりも良い仕事をするといった姿勢を心がけています。そうすることで、自分の仕事を振り返ったときに満足感が得られますし、日々のモチベーションにもつながります。
また、市町村から相談を受けた際に、わからないことがあればあやふやにせず、しっかりと調べてから答えるようにしています。そこで間違ったことを伝えると、後々取り返しのつかないこともあるので、責任感をもって対応するようにしています。
環境職の職員として、現在・将来に渡って安心して暮らせるよう、大阪の環境を守っていきたいと考えています。現在の大阪は、以前に比べて水や空気がきれいになり、住みやすいまちになりました。これは府庁職員だけではなく、事業者を含む府民の方々の努力の成果だと思います。
とはいえ、プラスチックごみの問題や不法投棄など、まだまだ課題は残されています。事業者に対する規制、府民向けの啓発活動などを通して、さらに住みやすい大阪にしていきたいと思います。
自分の進路を決めるうえでは、さまざまなことが条件になりますが、「環境を守る」という意味では、大阪府で働くことはとても良い選択になると思います。かつては衛生関連のことを学んだ方が就く仕事、というイメージもありましたが、現在は私のような生物分野や工学を含め、幅広いバックグラウンドをもった方が活躍しています。門戸が広く、業務も多岐にわたることも大阪府の仕事の特徴です。ぜひ大阪の環境に対する思いをもった方に入庁いただき、一緒に仕事ができることを楽しみにしています。
9時00分 市町村への情報提供メール送付 |
※掲載されている職員の職務内容、所属及び所属名称は配属当時のものです。
このページの作成所属
人事委員会事務局 人事委員会事務局任用審査課 任用グループ
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