1ページ目から読む



 まさに、今のアメリカ合衆国で起きている差別是正運動は、21世紀の「文化大革命」だ。中国のかつての文化大革命は不毛なものに終わったが、アメリカではどうなるのだろう。







■アメリカの「i世代」のポリコレ過敏症



 アメリカでは反ポリコレ的学説(人種間の知能格差を肯定したり、環境の影響より生物学的差異の大きさを指摘したりなど)を唱える学者が、所属学会から除名されそうになる。反ポリコレ的見解を披露した大学教授などの講演が学生の抗議運動によりキャンセルされたりする。



 この状況について、日本語で評論活動しているアメリカ人のベンジャミン・クリッツアー(Benjamin Kritzer:1989-)が「現代ビジネスオンライン」(gendai.ismeda.jp)において紹介している。





 ◆「世界的知性」スティーブン・ピンカーが、米国「リベラル」から嫌われる理由「学会除名騒動」の背景」2020年8月16日



 ◆「一つの「失言」で発言の場を奪われる…「キャンセルカルチャー」の危うい実態 「ピンカー除名騒動」の背景」2020年8月18日





 スティーブン・ピンカー(Steven Arthur Pinker, 1954-)とは、アメリカ合衆国の実験心理学者、認知心理学者である。「人は、個々の長所や資質で評価されるべきであって、人種は極力無視されるべきです。つまりキング牧師の主張と同じで、人はその肌の色ではなく、その人格で判断されるべきなのです」と至極まっとうなことを発言しているのだが。