【心の傷 ①】の続きの投稿です
先輩①から"週刊誌に情報を売った犯人"だと疑われ、楽屋で酷い言葉を掛けられた後、
メンバーは生写真撮影を行うロケ地へ車両で移動することになりました。
その後撮影場所に着くまでは、
先輩と研究生で車両が分かれていたので、
特にその先輩との会話等はありませんでした。
そして撮影場所に着くと、それぞれロケ地の待機部屋に荷物を置き、
先輩のうち数名が先にカメラマンさんに呼ばれて生写真の撮影がスタートしました。
私に酷い言葉を掛けてきた先輩が待機部屋から居なくなったため、少しだけ自由に動けるようになり、
私は同期のメンバーと一緒に、
待機部屋でSNS用の写真撮影をしていました。
その写真撮影はグループの活動の一つとして行っていた、写真付きで更新するブログや購読メールの為のもので、
特にふざけたりしていた訳ではありませんし、その場に合わないような行動ではありませんでした。
しかし生写真の撮影を終えた先輩3人が待機部屋に戻ってくると、
私たちの様子を見るなり、
こちらに声を掛けてきました。
この時の言葉は正確には覚えていないのですが、
「何か言うことないの?」
という感じで、
少し威圧的で怖かったことを覚えています。
私は、週刊誌の記事が出たような状況で、メンバーと写真を撮っていたから不謹慎だと思われてしまったのかもしれないと思ったり、
私に話しかけてきた口調が威圧的だったので、また何か言われるのではないかと怖くて
話しかけられた時点で、既に泣きそうになっていました。
話しかけられた後は、
先輩①を挟むように先輩②、③が両隣に座り、
先輩と向かい合うように私と同期の子が座り、
私と同期の子の2人 対 先輩3人
で座っているという構図になりました。
ここでの会話も全てを記憶出来ている訳では無いので、私の記憶の中から確実性の高い部分だけを記述します。
私は、その場ではとにかく
「自分は何もやっていない」
ということを主張し続けました。
その時は今にも涙が出そうなのを堪えながら、
声や手足が震えるのをなんとか堪えながら、
言葉を繋いでいたことだけは覚えています。
そんな状況下で、
なんとか「自分は何もやっていない」ということを伝えると、
先輩①は私に
「やっていないならそう言えばいいじゃん」
と言ってきました。
先輩②、③は「そうだよね」と同調する感じで少し相槌を打ったりしながら、先輩①の発言を横で聞いている状況だったと思います。
やってないなら言えばいいなんて、
そんなこと言える訳がないじゃないですか。
私は本当に何もしていないから
疑われているということすら最初は気づいていませんでしたし、
そもそもやったのかどうかも確認せずに、
酷い言葉を一方的に叫んできて、
こちらはただでさえ恐怖を感じていたのに、
後輩の私が自ら話しかけに行くことなんてできる訳がありません。
また、この現場には、
私の隣にいた同期の子以外に、もう1人、研究生のメンバーが居合わせていました。
その子は私たちから少し離れた所に座っていましたが、
この状況にびっくりしてしまったのか、
その子は泣き出してしまいました。
そうすると先輩①は
「大丈夫、〇〇じゃないって分かってるからね」
※〇〇(泣き出してしまった研究生の子の名前)
と優しく口調が変わり、泣いてしまった研究生の子を慰めていました。
このことからも分かるように、
先輩①はやはり私を犯人だと強く疑っているようでした。
そして先輩①は最後に、
「私たちの作った〇〇(グループ名)を壊されたくないんだよね」
そう言いました。
私はその言葉を聞いて、
信じられないくらいの怒り、悔しさ、悲しさが込み上げてきて、堪えていた涙が溢れて止まらなくなりました。
私は本当に何もしていないのに。
ただ真面目に活動していただけなのに。
私を責めてきた先輩の中には、グループを壊す原因の一つとなる行動をした人だっていたのに。
私はただただ悔しくて、涙が止まらなくて、
言葉が出ませんでした。
まるでグループを壊した人に向けるような言葉を掛けられて、この出来事で私の尊厳は深く傷付けられました。
そうして間もなくして、帰りの車両の出発時間になり、先輩は先に帰っていきました。
私は先輩が帰ってからは、
とにかく悔しくて、悲しくて、辛くて、
しばらく泣き止むことが出来ませんでした。
「ひとまず今日は、これ以上責められることは無い」という束の間の安堵からか、
やっと感情を表に出して泣く事が出来たのだと思います。
私が一旦落ち着くまでは、隣にいた同期の子とその日現場に帯同していたマネージャーさんがそばにいてくれました。
その時はとにかく悔しくて、悲しくて、
私はマネージャーさんに
「私は何もしていないのに」ということを
言いながら泣いていた記憶だけはあります。
そして私はまだ個人写真の撮影前だったので、
泣いていたことでカメラマンさんや他スタッフさんを待たせてしまっている状態でした。
お仕事だから早く切り替えなければいけない。
それを分かっていても、涙が溢れて止まりませんでした。
そこからどれくらいの時間が経ったか
はっきりとは覚えていませんが、
落ち着くまで、体感で15分〜20分くらいは掛かったと思います。
なんとか泣き止み、メイクを軽く直して、
撮影をして頂きました。
なんとか笑おうと、平常な顔を保とうとしましたが、
撮影の合間も、先輩から言われたことが何度も思い出されて、溢れる涙を堪えるので必死でした。
でも、カメラマンさんや撮影スタッフさんが
私が落ち着くタイミングを計りながら撮影してくださった為、
なんとかその日の撮影を終えることが出来ました。
そして撮影が終わった後、
撮影前にいた待機部屋に戻って、帰りの準備を始めました。
隣にいてくれた同期の子は撮影後の会話で
撮影中、顔がひきつって「怖くて笑えなかった」と言っていました。
先輩からの酷い言葉は私に掛けられたものですが、このように私以外にも現場にいて、その出来事を見た子はいます。
また、その同期の子は、私が責められている間、発言はほとんどしなかったけれど、
その日ずっとそばにいてくれて、
支えになったのを覚えています。
私の隣にいるのは、もしかしたら怖かったかもしれないのに、そばにいてくれたことを、今も改めて感謝しています。
そして帰りの準備が終わると、ロケ地から車両でメイクをしていた楽屋に戻り、
衣装をお返しし、私服に着替えて
その日は解散しました。
〈次の投稿に続きます〉
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