さて、今回はついに、というか今までよく保ったな感が強いF1の名門チーム、
『ウィリアムズ・グランプリ・エンジニアリング・リミテッド(ウィリアムズF1チーム)』
が株式の過半数もしくはチームの売却を検討すると発表した事について
TNRが思う事を書いていこうと思う。
 | 名門といって過言では無いウィリアムズがついにチーム売却を検討せざるを得ない状況になった。
さらに、昨シーズンから契約し今シーズンは同族会社のABKビールのロゴも加わっていた「ROKiT」及び「ROKドリンク」との契約終了は発表された。 |
 | 車体カラーがROKiTカラーになって昨シーズンよりも格好良くなっていただけに1レースもしないで消えるのが勿体ないなー。 昨シーズンのカラーリングは正直微妙だったのに今シーズンのは赤が増えて見栄えが良くなってたのになー。
どうしてこうなった。
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 | 去年のカラーリングはROKiTがメインスポンサーとは思えないカラーリングだったし、昨シーズン末でマクラーレンへ鞍替えしたRexona(ユニリーバ)の影響もあったのかもしれない。
そうなると自社カラーにしてもらえずに1シーズンを過ごしたROKiT側の不満が出ていたかもしれない。
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 | で、今回の売却検討に至るトリガーとなったのは2020年の世界経済に多大な影響を与えている新型コロナウィルス問題、かと思われがちだが、去年の決算が赤字だったことが最大の理由らしい。 ウィリアムズのグループ企業であるウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングの株式を売却して今年の参戦資金を得ざるを得ないくらいにヤバかった上に新型コロナウイルスによる危機が重なった、という事でかなりヤバい状況なのだと予測出来る。 |
 | フォーミュラeへのバッテリー供給や自動車メーカーへの部品供給・共同開発などウィリアムズグループを支える企業だったわけだが、2ndGenシャシー用バッテリー入札で競り負けたのを契機に売上が落ちていたんだっけ。
それでもF1以外の貴重な収入源だったわけで、それを手放さないとヤバかったってのも、ねぇ。
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 | 続いて新型コロナウイルスの影響によるシーズン中断によりレース賞金が入る目処が立たずチーム施設とウィリアムズが所有する歴代シャシーを担保に運営資金の緊急調達せざるを得なくなった。
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 | 手元に残ってる資産を抵当に入れて何とか食いつないでいたわけだが、ついに株式の過半数売却もしくはチーム売却を検討せざるを得なくなった、と。
これまでチーム株式の過半数以上の売却を拒否し続けてきたウィリアムズが過半数売却を検討、って時点で大ニュースなわけだよね。
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 | これまでだと、2000年代初頭のパートナー、BMWから株式購入を提案されてたのに拒否してBMWとの関係が悪化、BMWがザウバーを買収してウィリアムズと手切れとなったのが有名だおね。 2011年にフランクフルト証券取引所で発行済株式の約27%を公開したF1チーム初の上場チームなわけだけど、支配株主はフランク・ウィリアムズであり続けたお。 一部株式だと現メルセデスAMGチーム代表トト・ヴォルフが共同株主になっていたが、チーム離脱と共に数年掛けて手放しているお。 |
 | そのトトさんが今回の売却検討発表後に5%購入し直したという報道があったな。 正式発表がないから未確定なんだけど。
トトさん、アストンマーチン株を購入した事でチーム離脱が噂されたりしたが、今回のウィリアムズ株購入ではそんな噂が全く立たないとか。
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 | そのかわり、ウィリアムズのシートにメルセデス育成ドライバーもしくはボッタスさんをゴリ押しするのでは、って噂は上がっているな。
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 | 少し前ウィリアムズを支援していたストロールパパがメルセデス製ギアボックスを使用する事を提案したのをウィリアムズが拒否して喧嘩別れしたわけだが、今回のを契機にウィリアムズがメルセデス製ギアボックスの使用を含めてセカンドチーム化する可能性も出てきたな。
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 | レーシング・ポイント(アストンマーチン)がいるからサードチームだな。 PU代金の割引を条件にメルセデス育成ドライバーのラッセルを乗せている現状、ギアボックスを含めてリアエンドをメルセデスから供給を受ける可能性は大きいな。 メルセデスとの2025年までの契約が継続する事が大前提だけど。 |
 | 実際に株式売却・新オーナーになっても余程のことが無い限りメルセデスPUを継続するだろう。 ルノーがBチームを確保するためにチーム買収をするとか可能性はあるんだけども。 ルノーってメルセデス育成のオコンを乗せたり親会社同士が提携しているって事もありメルセデスとの関係性が深いから資金援助を条件にルノーPUへ変更ってのもあり得るかな? とか思ってたりする。 |
 | 他のPUだとフェラーリとホンダなわけだけど、ホンダは無いかな。 ホンダはレッドブルとアルファタウリという同一オーナーの2チームを抱えていて2チームで専用設計出来る状況なのでウィリアムズを加えるメリットが無いから関わらないだろうな。 レッドブルとの契約前がウィリアムズ・ホンダ復活のチャンスだったわけだが、ウィリアムズだと今のレッドブル・アルファタウリのような綿密な連携は出来なかっただろうなぁ。 |
 | あー、マクラーレンに代わってホンダのワークスチームになっていれば、って話を出してきた記事もあったなぁ。 80年代のウィリアムズとホンダの確執を考えるに、余程のことが無い限りは成立しなかったとは思うんだけども。
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 | 最近のウィリアムズが最強メルセデスPUを搭載していながらメルセデスワークスとレーシング・ポイント(フォースインディア)より遅いのは自社製ギアボックス&ドライブシャフトが原因じゃないか、って噂が出るくらいだったし、開発コストが掛かるのに自チームしか使わない自社製ギアボックスにこだわっている場合じゃないものな。 正直、ストロールパパが提案した時点で自社開発を諦めてたら今よりマシだったと思う。 ウィリアムズは自社開発のメリットを唱えてたが、完全に脚引っ張ってるよね。 |
 | かつてはギアボックスを自社開発していたザウバーも今はフェラーリ製ギアボックス&リアサスを供給受けているし、小規模チームには自社開発するデメリットしか無いんだけども。
ウィリアムズとしては小規模チームに落ちぶれている現実を直視出来なかったのかもなぁ。
確かにリアサスを含めたリア周りのデザインがメルセデス次第になってしまうのでデザインの自由度が落ちるし、供給元に勝てる可能性が低くなるんだけども……
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 | メルセデスPU初年度(2014年)・2年目(2015年)に3位、2016・2017年に5位とプライベーターながらも上位争い出来てたのが自身に繋がってたんだろう。
実際、2018年にあそこまで大失敗するとは誰も思わなかったし。
いや、凋落の兆しは2017年の時点で出ていたんだけども。
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 | ということで、ウィリアムズはチーム消滅寸前なわけだが、こんな現状になってしまった個人的見解を述べていこう。 まー、まずはスポンサーとの関係だろうなー。 去年だとクビサさんが引っ張ってきたPKNオーレン。 パーツ不足を補うためにクビサさんをレース途中にリタイアさせた事をPKNオーレン側に一切説明せずにブチギレさせてしまいウィリアムズとのスポンサー契約を打ち切ってアルファロメオ(ザウバー)と契約、タイトルスポンサーになってしまった件だな。 PKNオーレンとすれば去年唯一のポイントゲットしたクビサさんへの冷遇が許せないってのもあっただろう。 他にも2015年からスポンサー継続していたユニリーバも昨シーズンで契約終了、マクラーレンに奪われた。 |
 | その前だとマルティーニかな。ウィリアムズは否定しているけどマルティーニが求める25歳以上のドライバーを乗せるって条件を破ったのが突然の契約終了の原因だったと思う。 |
 | 昔の話になるがスポンサー対応を怠ったせいで大口スポンサーを喪失した実績がウィリアムズにはあってな… それは、キヤノン。 「キヤノン・ウィリアムズ」として85年からメインスポンサーとなり、ホンダエンジンを失いルノーとワークス契約するまでターボ勢に劣るジャッドエンジンで1年を乗り切らざるを得ない苦境に陥ったウィリアムズとの契約を継続して支え続けたキヤノン。 そのキヤノンに対し、ウィリアムズはやらかした。 アイルトン・セナ加入で注目が集まっていた94年、ウィリアムズはそれまでのキャメルに代わりロスマンズと契約したわけだが、そのスポンサー交代をタイトルスポンサーのキヤノンに全く説明しなかった。 更にロスマンズをメインスポンサーに据えるためにキヤノンに対し席(掲載スペース・タイトルスポンサー)を譲れってフランク・ウィリアムズが突然の申し入れ(ゴリ押し)をしたわけだ。 苦しい時を支えてくれたキヤノンに対する対応として、あまりに不誠実でキヤノンはブチ切れてF1から撤退してしまった。 以来、子会社が小口スポンサーとなる事はあってもキヤノン本社がF1に関わる事は無くなった。 |
 | うん、フランクとしては長年の付き合いがあるから説明なくても大丈夫だよね、って考えてたのかもしれないけど。 他にもエンジン供給のみならず資本供給も行っていたホンダがチーム名称にホンダのネーミングを入れる事を求めたのに拒否しまくったり、ホンダが契約料を負担している上にNo.1ドライバー契約していたはずのチャンピオンドライバー ネルソン・ピケよりも自国ドライバーのナイジェル・マンセルを優遇するなどホンダへの対応があまりに不誠実だった。 結局ホンダはウィリアムズとの契約を打ち切ってマクラーレンと契約せざるを得なくなった。 |
 | で、ホンダとの契約打ち切り前にフランク・ウィリアムズが事故で半身不随になったことを理由にウィリアムズを見捨てるのか、みたいなことをホンダに言ったら
「事故が無ければ1年早く契約打ち切ってたわ」
って言い返されたとかなんとか。
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 | ルノーとの関係もシューマッハ参入で初の戴冠となったベネトン(現ルノー)にワークスエンジン供給する事になったりしたわけで92年・93年の連覇の中でも表に出ないトラブルがあったのかもしれない。
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 | その後のBMWとの提携時にはホンダには許さなかった、チーム名を
BMWウィリアムズF1
とする事や車体カラーをBMWカラーに統一させるなどかなりの優遇をしているが、結果的に喧嘩別れしている。
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 | 結局その後はコスワース・トヨタ・ルノー・メルセデスとエンジンメーカーを転々としているが、メーカーとのワークス契約出来ないままに現在に至るわけで… BMWがリーマンショックでF1撤退したからたとえウィリアムズの株式取得していてもBMWが撤退していただろうって意見もあるだろうが、ザウバーを買収・チーム体制を整えるまでの資本投入やスイスに拠点があるという他チームより税制面などの不利な面を考えると維持費はウィリアムズの方が負担が楽で参戦継続していたかもしれない。 |
 | と、ウィリアムズの主なアカン所として上げられるのがスポンサー・パートナー企業への冷淡な対応が上げられる。 いやマジでキヤノンへの対応は杜撰すぎる。 |
 | 次に挙げられるのはトップダウンの経営。 スポンサー契約・ドライバー交代などチーム人事をトップ、つまりフランク・ウィリアムズがワンマンで決めちゃうところがあって、それが良い面もあるわけだが90年代の隆盛を失墜させる事態を招いてしまった。 |
 | セナ亡き後の苦しい時期(1994~1996年)をエースドライバーとして牽引し続けた苦労人デイモン・ヒルが96年に念願のチャンピオン獲得となったが、ルノーに代わるBMWとのワークス契約を狙ってドイツ人ドライバーを乗せたいフランク・ウィリアムズがヒルを放出した。 これに激怒したのが、エイドリアン・ニューウェイ。 92年のチャンピオンマシンFW14Bを始め、ウィリアムズを最強たらしめる空力マシンを生み出し続けたニューウェイ先生はヒルの能力を高く評価しており個人的にも交友のあるヒルとの契約継続を望んでいた。 それを何の相談もなしにフランクが放出したので、それまでのフランクの所業に鬱憤が溜まりに溜まってたニューウェイ先生がブチ切れ、ウィリアムズを離脱してしまう。 |
 | その後はニューウェイが残したFW19のおかげで翌年ヴィルヌーブがチャンピオン獲得出来たものの、ニューウェイ離脱後に設計されたFW20はメカクロームエンジン(ルノーカスタマーエンジン)の性能不足も合わさって97年までの勢いを失い落ち目となっていく。 このニューウェイ喪失の影響はBMW時代にも続き、チャンピオン獲得出来るシャシーを生み出すことが出来ないままセイウチノーズで有名なFW26という迷走をしてしまう事態となってしまう。
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 | この斬新すぎるノーズは床下へ気流をスムーズに流し込み、総体的なダウンフォース発生量を増そうとした発想で、後にニューウェイがデザインしたレッドブルRB5の「カモノハシノーズ」のコンセプトと同じものだったわけだ。 発想としては間違いでは無かったが、あまりにノーズ幅を広げすぎた事で前後バランスが狂い、終盤戦でお蔵入りとなった。
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 | チーム凋落の切欠となったヒル放出は後にフランク・ウィリアムズが後悔の念を述べているが、この時もニューウェイに一言言っていれば済んでいたかもしれない話だったしヒル放出でウィリアムズはチャンピオンナンバー「1」を掲載出来ない状況が97年まで続く事となり、スポンサーとしても残念な対応だっただろう。
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 | BMW喪失後のスポンサー不足は2013年末に契約破棄してロータスへ移籍した我等の師匠マルドナドの置き土産(違約金)とマルティーニとのタイトルスポンサー契約のおかげで持ち直し、メルセデスPUのおかげもあって2014年にはコンストラクター上位に復帰するまでに持ち直してみせた。
しかし、それから数年間はシャシー開発で思い切った変更が出来ないままで、2017年にはコンストラクター5位とはなったものの表彰台1回と苦戦。
2018年に元メルセデスのデザイナーパディ・ロウが関わったFW41を満を持して発表するも、フェラーリとメルセデスのいいとこ取りしたようなデザインで空力コンセプトを変更したのにサスペンションはリアだけ刷新でフロントは基本そのままな事もあってマシンバランズ・空力バランスが最悪で最下位に落ちてしまう。 更にこの年でタイトルスポンサーのマルティーニを失い、意見の食い違いとフォースインディア買収もあってストロール一家が抜けてしまう。
翌年は新スポンサーとして上記の通りROKiTを獲得するも新車FW42はフロントサスの一新により改善どころかアンバランスが悪化して最下位争いの常連になるまで低迷するまでになってしまった。
どうしてこうなった。
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 | FW41・FW42の不振でパディ・ロウを解任したけど、FW41に関しては限られたリソースの中で、古いままのフロントサスを採用せざるを得ず、ロウにどーしょーもないところがあった。
FW42でようやくフロントサスが変更となるも設計ミスか方針変更か当初と異なるサスデザインで空力バランスが激変、開幕前テストに間に合わずに参加が遅れて走行距離の少なさが開幕後に尾を引きパディ・ロウに責任押し付けてクビにしたけど新設計のサスと空力のアンバランスさが終盤戦まで治らなかった。
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当初発表されたFW42 CGのフロントサス |
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2日半遅れで開幕前テストに姿を見せたFW42のフロントサス |
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 | 2020年のFW43ではこの辺りの問題が改善されては居るようだが、同じメルセデスカスタマーのレーシングポイントがメルセデスのコピーと批判されるも速さを見せているRP20を用意しているので今年もメルセデスカスタマーとしてはレーシングポイントに劣る結果になると思うお。
もし、サスペンションの設計ミスが無く、メルセデスと同じ仕事をさせてあげればパディ・ロウが本当に作りたかったFW42が産まれてたと思うお。
2017年の中盤以降に全リソースをFW41の開発に全振りするとか小規模チームがよくやるシーズンを棒に振って翌シーズンに全てを賭ける、って割り切りが出来なかったのが最大の要因だおね。
FW42が問題抱えた状態だったとしてもパディ・ロウを解任させずに根気よく継続させていれば昨シーズン終了までに改善の目途が立っていたかも知れないお。 そもそもパディ・ロウには株式の一部を渡してチーム運営に関わらせたわけで、簡単に責任を被せてクビにしたら以前のサム・マイケルの二の舞だおね。
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 | フランクとかつてのパートナーであるパトリック・ヘッドのコンビはウィリアムズF1をフェラーリ・マクラーレンに続く名門チームに押し上げた功労者ではあるが、現状に繋がるやらかしを何度も繰り返している。
ヒルの放出もあるがその前のマンセル引退の顛末もお粗末だったな。
マンセルがチャンピオン獲得した翌年の93年もマンセルを契約継続する気だったのに他のドライバーと交渉してチャンピオン争いしているマンセルにプレッシャーかけて、嫌気が差したマンセルが引退会見する直前になって会見中止を申し入れるもマンセルが拒否。
結局、チャンピオン獲得の翌年なのにカーナンバー「1」を着けられず、プロストが「2」を選び新たなドライバーとなったヒルに「0」を押し付ける結果になるという…
セナ死去後のドタバタでマンセルに現役復帰してもらったが結局はマクラーレンに奪われてしまうし、その後も度重なるドライバー軽視でチャンピオンシップに影響を与える事態になり、近年ではペイドライバー優先、そして昨シーズンではポイントゲットしたクビサさんへの扱いの酷さ。
うん、こんなんばっかりやな、このチーム。
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 | クビサさん側のパフォーマンス不足もあっただろうが最後までクビサさんへの敬意が無かったおね。
大口のスポンサーを持ち込んでる上に混戦の中でポイントゲットしたドライバーに何なの!? バカなの!? 右手が不自由なクビサさん専用ステアリングを用意する約束を中盤戦まで守らない、何の説明も無しにリタイアさせる、クビサさんからのフィードバックを無視する、最後には追い出す、ポイント獲得への感謝が無い。
カナダ系スポンサーを持ち込むラフィティを乗せたいのはわかるが、ポイント獲得したクビサさんの事を無視してラッセルさんばかり誉め唱えるとか、何なの? そこまでコケにするくらいならレギュラーシートを与えるなよ。
バカなの!? そりゃアルファロメオのテスト走行の最初でウィリアムズの低レベルっぷりを揶揄されるわ! アホか!
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 | とまぁ、あくまで個人的な見解だしホンダへの扱いがあってウィリアムズルノー最強時代もアンチウィリアムズだったTNRなので偏見に満ちた面もある。 でも自分とこの技術屋優先でスポンサー・ドライバー軽視の姿勢がクレア代表になっても変わらないってのはウィリアムズの根本的な問題だと思う。 クレア代表の手腕への批判もあるが、現状においてクレア代表はよくやってる方だと思う。 ただ、サポートする体制が整ってないので手が回りきってないだけで、結局先代の手法を変えることが出来ない。 本来ならこれまで候補に挙がってきたチーム代表後継者がちゃんと育っていれば、クレアのお兄さんが病気で手を引かざるを得なかったって事情が無ければ、スムーズな代表交代が出来てたとは思う。 |
 | まぁ、後継候補の育成ではサム・マイケル、アダム・パー、トト・ヴォルフが居たわけだが。
サム・マイケルをチーム不振の責任を負わせて退任させたのが悪手だったかな。 パトリック・ヘッドの後継としてテクニカルディレクター職に据えたのをいきなりレース戦略まで総括させたのに成績不振の責任を負わせて放出させたわけだが、本来なら最後までフランクが守り通すべきだった。
次のアダム・パーはフランクが後継者と言い切った1ヶ月後の、フランクがチーム代表を引退するはずの前日付での退職を発表する事態に。 バーニーとの軋轢が原因とか言われてるが引退を撤回してまでアダム・パーを放出せざるを得ない状況ってどういうことなのかと。
次の後継者候補のトト・ヴォルフは皆さん御存知の通りメルセデスにトラバーユしてチーム代表としてF1史上最強といえるチームを作ってしまった。
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 | そんなこんなで後継者候補を失い続けた結果でのクレアの副代表就任になるわけで… 今後のウィリアムズの流れとしては…… 例えばマクラーレンにおけるロン・デニスのように、ウィリアムズ家が追い出されるって可能性はあるが、少なくともチームと従業員は守られるだろう。 でも、今のマクラーレンのようにチームの伝統は褪せていく。 それを受け入れられるかどうか、かな。 |
 | そのマクラーレンも元々のマクラーレン・レーシングはロン・デニスのF2チームであるプロジェクト4との合併でマクラーレン・インターナショナルとなったが実質はプロジェクト4が名称変更した存在にチーム消滅・再誕している。
現状、実力のあるF2チームがF1参戦する体力があるかは微妙だし、プロジェクト4におけるマールボロ(フィリップモリス)のような出資者の存在が不可欠でもあるので合併コースはハードルが高い。 |
 | 時代の流れに乗りきれずに消えていったブラバム、ロータス、参戦権のみメルセデスAMGとして存続しているがチームの施設・人員は継続されていないティレルといった往年の名チームがある一方、チーム名は残らなかったが本拠地もスタッフも継続しているミナルディ→トロロッソ→アルファタウリという稀有な存在もある。
これは新オーナーが理解ある人で、将来のチーム売却を視野に入れた対応だったのがそのままになっているだけって見方もあるが、ウィリアムズとしては理想的な売却先ではある。 |
 | 今後のウィリアムズがブラバムやロータスのように何も残さずに消滅するのか、マクラーレンのように他チームとの合併で名前だけでも生き残るか、ミナルディのように名前が消えてもチームは存続し続けられるのか…… |
 | まずは遅れて開幕する今シーズン。 ROKiTというタイトルスポンサーを失いレース開催数が未確定で賞金額も定かで無い状況で今シーズンを生き残れるのか。 新カラー発表も近々あるようだし、チーム売却を含めた今後の方針が明確になると良いんだけども。 |
 | 新カラーリング発表はいいとして、 ROKiTに代わるタイトルスポンサー獲得に自信があるとかなんとか言ってるが、その前に ROKiTと契約打ち切りになった理由を説明してないのが不可解 なのも大きな課題だろ。
ウィリアムズ側の問題なのかROKiT側の問題なのか。 ROKiT側が未だにノーコメントなのも不気味だろ。
コロナ禍でレース開催出来ず広告契約を満たせない、経済不況でROKiTの売上が下がっているとか想像出来る理由はあるがチーム売却検討の発表のついでに発表してお終いってお茶を濁すような事をしたのには余程の理由があるのではと勘繰ってしまう。
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 | なにかROKiTを怒らせる事をやらかしたってのが主な要因じゃないかと思うんだけども…… ROKiT側に問題が無ければ開幕時に他チームにROKiTのロゴが掲載されているかもね。 マルティーニはF1から撤退したけどPKNオーレンとかユニリーバとか他チームにトラバーユした例もありますし… やらかしたのだとしたら、新スポンサーも同じ目に遭うかもと尻込みするだろ。 |
 | ウィリアムズの苦境は遅れて開幕する今シーズンの成績次第なところもあるが、整った施設と人材が居るので通常ならば株式の買い取り先が早々に現れてもおかしくない。
しかし、新型コロナウイルスの影響はしばらくは続くだろうし、経済への影響は甚大で他のチームも存続の危機な状況だけに、買取先を探すのは難航するだろう。
目下の候補としては、今シーズンのドライバーニコラス・ラティフィの父マイケル・ラティフィが上げられる。 ユニリーバなど去年末に抜けたスポンサーの肩代わりとしてカナダロイヤル銀行(RBC)などカナダ系スポンサーを誘致、施設と歴代マシンを担保に資金貸し付けをするなどウィリアムズの今シーズンの参戦費用を賄っている。
ROKiTが抜けた後の新カラーはラティフィの会社であるソフィーナ・フーズを始めとするカナダ系スポンサーがメインとなるだろうとは予測出来るが、ラティフィにも経済的打撃があるだろうから確定とは言えない。
他にもロシア人F2ドライバーニキータ・マゼピンの父ドミトリー・マゼピンが候補に挙げられる。 フォースインディア争奪戦でストロール率いるコンソーシアムに敗北したもののその後もF1チーム買収の噂が絶えない人物で、今回もウィリアムズと接触している可能性がある。
まぁ、ストロールと違い、肝心の息子がスーパーライセンス獲得出来ていないのでF1チームを獲得しても息子を乗せる事が出来ないんですけども。
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 | コロナ禍の影響で今シーズンの開催数もまだ不確定な現状、非常に苦しいシーズンスタートとはなるのでミナルディのように生き残れるか、ブラバムやロータスのように過去の栄光を残しつつ消滅するのかは予断を許さない。
チームオーナーとチーム名が変わっても生き残っては欲しいけど、年間予算200億円でも足りない現状のF1をなんとかしないとウィリアムズだけの問題に納まらないと思う。
PUなんて高コストのエンジンを使う時点で80年代までの100億円以下の規模には到底納まらない。 世界各地を転戦する移動費や500名規模の人件費もかかるので来年からの予算制限も厳しい状況。
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 | 個人的意見だけども、今のF1規定をスッパリ諦めて、F2規定・スーパーフォーミュラ規定にランクダウンしてエンジンはWRCのように市販車用エンジンベースに限るとか直4ターボエンジン+MGU-Kのハイブリッド車にするとかPU規定をさっさと諦めてしまうべきだと思っている。
F2の3.4L V6ターボよりもスーパーフォーミュラの2.0L直4ターボの方が新規参入しやすいと思うが、フェラーリがワールドエンジン規定の時のように「うちの市販車には直4エンジンなんて無いし」って拒否しかねないのがネック。
思い切ってリージョナルF3規定ベースで空力パーツの自由開発を付け加えるとかでもいいと思う。 チープに感じるだろうが、F3相当のフォーミュラEで充分な人気と参戦メーカーを獲得出来ているわけで例え速度が落ちたとしても「F1」というブランド力で人気を維持出来るだろう。
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 | もしくはインディカーと規定を統一してしまうのも良いかも知れない。 2022年に新規定に変更になるインディカー、余剰人材を回すためにインディカー参戦検討しているフェラーリとして2カテゴリーで共通するシャシー・エンジンを使えるメリットは大きいだろう。 ホンダとしてもエンジンを共通化出来るし、シボレーエンジンを搭載するF1チームも登場するかも知れない。 ルノーエンジンに日産バッジを付けて日産のインディ復帰もあるかもしれないし、メルセデスがインディ500復帰となるかもしれない。
「ルマン・デイトナ・ハイブリッド=LMDh」が策定されたようにやれば出来るわけで。
ともかく、車両本体価格+エンジン代を値下げして整備もシンプル化して作業員数を減らすなど思い切ったコストダウンを図らないとF1は生き残れないだろう。
参戦チームを増やさないとシート数が少なすぎて才能ある若手が昇格出来ない問題が解決しないし、今のままだとインディとフォーミュラEに流れるメーカーが増えるだろうし……
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 | でもなー、規定を決めるFIAとF1グループ(リバティ)がFIA-F2とFIA-F3を真っ向から否定するような規定変更を出来るわけねーし。 次期エンジン規定で2ストローク化も検討とかアフォな事言ってる時点でFIAのズレてる感がパナイ。 うん、EV化が叫ばれている状況で2ストロークエンジンとかバカなの? そんなもん導入するくらいなら2013年までのV8+KERSに戻した方がええわ。
リバティはアメリカ企業なんだし2022年新規定なんてインディ寄りのデザインになってるんだし思い切ってインディとの連携を提唱出来る立場なんだけど……
まー、そんなどこかズレてるFIAの直4ターボ規定案を潰して今のPUなんて代物を生み出したフェラーリとメルセデスの責任もあるわけで。
そもそもが、拒否権なんて持ってる俺達のフェラーリが……
うん、この辺で止めとこう。 |
ということで、ウィリアムズF1のチーム売却検討について述べてみました。
あくまで個人的見解で、誤った見解もあるかと思います。
ウィリアムズはここまでプライベーターとして生き残った稀有な存在だけに、体制を変えてでも生き残ってチャンピオン争いに復帰してほしいものです。
このまま歴史を閉じると、ウィリアムズ最後のドライバーズタイトル獲得者がジャック・ヴィルヌーヴで、ウィリアムズ最後の優勝者が師匠ということになりますのよ(´・ω・`)
なんだよこのネタ臭…
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