長野市の「デュナミス・レーシング」元経営者を再逮捕 400万円振り込ませ納車しなかった詐欺の疑い

長野市丹波島2にあった「デュナミス・レーシング」の店舗兼工場=2022年3月8日

 長野市の自動車販売業「デュナミス・レーシング」を巡る新車購入代金詐取事件で、長野南署と県警捜査2課は22日、須坂市の40代男性から現金400万円をだまし取った詐欺の疑いで同社の元経営者の小谷徹容疑者(60)=さいたま市西区、別の詐欺罪で起訴済み=を再逮捕した。「詐欺をしたつもりはない」と否認しているという。

 再逮捕容疑は、昨年11月上旬から中旬までの間に新車1台の販売名目で、自ら管理する同社名義の金融機関口座に400万円を振り込ませて、だまし取った疑い。

 同署などによると、昨年11月上旬に20万円と190万円、中旬に190万円を振り込ませた。納車されなかったため男性は今年1月に同署に相談。9月に被害を届けた。小谷容疑者は契約した車をディーラー(販売店)に発注していなかったという。

 小谷容疑者は既に、小諸市の30代男性から320万円を詐取した罪で起訴されている。捜査関係者によると、昨秋以降の契約でディーラーに発注していなかった。小諸、須坂両市の男性2人を含む計6人から計約2千万円をだまし取ったとみられる。

 これとは別に被害相談は2億円余に上っており、同署などは引き続き、全容解明を進める。