登録日:2010/03/03(水) 18:13:15
更新日:2022/11/18 Fri 20:51:18
所要時間:約 5 分で読めます
1998~2001年頃に週刊ヤングサンデーで連載していた山本英男の漫画。全10巻。
同作者による外伝としてイチが殺し屋になる前を描いた「1-イチ-」もある。全1巻。
2001年には実写映画化がされ、2017年にはLINEスタンプが発売された。
基本的に性描写で指定される映倫のR-18指定に暴力描写が理由でブッ込まれた初めての作品とも言われている。
◆ストーリー
ドSの聖人(セイント)イチとドMの垣原の眠らない街、新宿の「ヤクザマンション」で巻き起こる笑いあり、涙あり、必然性ナシのラブ&コメディ!
過激な暴力描写が目立ち、そこばかりが取り上げられることが多い本作品だが、実際はSMを通じて作者の人間観が見られるとてもハートフルでロマンティックな作品である。
以下にはネタバレや暴力的表現を含みますので未読の方やそういった内容を好まない方は注意して下さい。
◆主な登場人物
〇主人公
演:大森南朋 (中学期・三浦アキフミ)
CV:鈴木千尋
本作の主人公。本名・城石一。真正サディスト。22歳。
気弱な性格で一人称は「ボク」。
角刈りがチャームポイントで、顔立ちは(普通にしてれば)かなり男前。
一見普通の優男だが、その服の下は筋骨隆々の鋼のような肉体が隠れている。
新潟出身で普段は海沿いのコテージに一人で暮らし、鉄工所で働いている。
歌舞伎町までは足を鍛えることを目的に10時間かけて自転車で通っている(これを聞いたジジィからは「次からは電車使え」と驚きと呆れ半々でツッコまれた)。
戦闘時は背中にカメの甲羅のような防弾・防刃の装甲がついた奇妙なボディアーマーと、左かかとに刃を仕込んだ靴を装備する。
刃は普段は隠されており、留め具を外し爪先を叩くと飛び出す不思議な仕組みになっている。
超人的な脚力を活かした蹴りが武器で蹴りの精度も靴の刃の切れ味も尋常ではなく、閉まっているドアのラッチと鍵を正確に切る、一撃で人体を真っ二つにするなど訳の分からない離れ業を劇中多数披露している。
当然靴がない時でもその蹴りの威力は凄まじく、掠っただけでも髪の毛ごと頭皮が抉れてしまうほど。
中学生時代にいじめを受けており、その時のトラウマを現実に応用し妄想に浸ることで瞬発的に殺人マシーンと化す。
普段の言動や態度にどこか幼い所があり、ジジィから「お前はもう大人だ」と諭される等、知能遅滞の疑惑がある。
垣原曰く「聖人(セイント)」。
人に対しては基本引きつった変な笑顔を見せるが、ジジィや自分を慕ってくれる子供など、心を許した人物の前ではとても普通に笑う。
最後は(恐らくジジィの勧めで)稼いだ金で上京し、東京で悠々自適に暮らし始めたようだが、新宿の欲望に飲まれ、3年後には殺し屋であった記憶も失い、普通のイケメンになった。
が、些細な事で(空白の3年間の間に台頭したであろう垣原組とは別の)ヤクザにケンカを吹っかけられ、「殺し屋イチ」復活を匂わせるラストシーンで幕を閉じる。
その言動や思考、行動から、本作を読んだ読者からは『主人公でありながら最も感情移入が出来ない人物』と評されることも。
演:浅野忠信
CV:三池崇史
本作のもう一人の主人公。真正マゾヒスト。35歳。
暴力団・安生組の若頭。後に安生組の大本である三合会を絶縁され、垣原組を立ち上げる。
顔に大きな傷痕が三本と大量のピアス、ヒゲ、大きく裂けた口、髪型はアシンメトリーと一度見たら忘れられない強烈な風貌をしている。
ちなみにスーツの下は亀甲縛りをしている。あと珍しくモンモン(刺青)を一切入れていない。
愛称は「マー君」。「ピアスのマーボー」という二つ名があったが、中盤以降では全く忘れ去られている。
本人曰く大の甘党。だが、序盤の鈴木への拷問の「オトシマエ」
の為に舌先を切ってしまい、甘いものが食べれなくなった…らしい。
本人曰く「SM=生活」であり、凶暴な性格ではあるが一応ON/OFFはきっちり分けられるタイプであり、暴力と関係ない所では冷静で威厳のある一面を見せている。
また、意外かもしれないがシノギで繋がってる半グレや喧嘩を売られた時以外はカタギには極力手を出さず、
井上の最期の願いを叶えてやったり(藤原が迷惑したが)、殺し屋と知らずに知り合ったイチを
笑顔がキモくて殴ったものの「この田舎モンの金一銭も取るんじゃねぇゾ」と部下に命じて見逃してやったりと「極道」としての最低限の人情は持っている描写もある。
恐らく別作品のヤクザ達とは相容れないだろう。
ピアッシングニードルを愛用し、武器としてはもちろんオトシマエにも使う。他にも裂けた口を利用した噛みつきが得意で、裂けた口を利用して大の大人の拳を丸ごと咥えられる。
体幹・脚力も相当なもので脚だけでブリッジができ、そのまま起き上がれる。
希望がないため怖いモノがなく、ひたすら強い。実際劇中で多少なりともイチとまともに戦えたのは垣原のみ。
ちなみに作者はこの作品の連載中、彼のキャラがよく分からなくなり精神学者のもとに相談に行ったという。
その時得られた学者の答えは
「初夜を前にした十七の少女」。
最後の最期にイチという圧倒的な暴力を前に左手を失ってチ〇コを真っ二つに斬られ絶望と痛みを味わい、生という希望へ向けて決死の逃亡を図った。
逃亡の中でマンションから隣のビルの屋上のフェンスに飛び付くもイチのキックビーム(刃の付いた靴を投げただけ)で3本の指を切断され、残った人差し指と親指でしぶとく縋ったものの偶然止まったハトの糞を食らってしまい、糞で指が滑って転落死するという、非業の最期を遂げた。
読者人気も(多分)高く、名ゼリフも多い。
「オマエの暴力には愛がない。特に美しさがない。」
「暴力に懺悔しな。」
「決して暴力に思いやりをもっちゃいけねェってのに……」
「こんなにも期待してる自分がコワイ……」
「こんなにも期待と不安で胸がいっぱいになるのは……何年ぶりだろうな……」
「必然的……逃亡!!!」
「なんなんだよ、あのクツは!?」
「なるほど……素晴らしい……」
「愛がない故に美しい……美しさがない故に愛がある!まさに……聖人(セイント)だけが持てる矛盾!」
「待っていた……オマエみたいな変態を……」
「痛ぇ……?」
「やっと見つけたのに……こ……これで終わり…?ヤダよ~!!」
「お母さん……」
ちなみに実写版ではスクリーンで目立たせる為、黒スーツから派手なブランド物ファッションに金髪と容姿が大幅に変更されている。
OVAでは実写版で監督を務めた三池崇史監督が声を担当しており、セリフは少ないものの声優初挑戦にも関わらず演技はかなり上手い。
〇はぐれ者グループ(仮称)
演:塚本晋也
CV:辻親八
はぐれ者グループを仕切る切れ者。口癖は「へへ…」
金払いは非常に良く、「上下ナシ、分け前は均等に」がポリシー。それも相まって、昇達も純粋に彼を慕っている。
本名は不詳で、アメリカの殺人現場清掃会社や、タイ人の裏組織ともコネがあるらしく、謎が多い。
眠らない街新宿の最もオモシロい場所『ヤクザマンション』での安生組壊滅を目論む。
パッと見は小柄な60歳前ぐらいのじいさんだが、実は大量の
ステロイドを摂取しており、作中でも屈指のマッチョ。
その怪力はイチとは別ベクトルで化け物じみており、人間の首を簡単にへし折る事が出来る。
実年齢は…
実は30代前半で、老け顔に整形している。ただし好きなAVが『愛染恭子の性感マッサージ』だったりと、センスはまんまおっさん。
ジジィの目的は『平和の新宿(ハイキョ)計画』。
新宿からヤクザやマフィアなどの「面白いもの」を一掃し、素通りできるぐらいありふれた退屈で平和な街(ハイキョ)にするというもの。
実はグループの仲間達も、その為の捨て石でしかなかった。
3年後にはその第一歩として、垣原組壊滅後のヤクザマンションを買い取り、カタギの家庭が普通に住めるマンションへ生まれ変わらせた。
曰く、「俺が死んだ後に面白い事があったんじゃ、オチオチ死んでもいられねぇ」との事。
ジジィのはぐれ者グループの一人。坊主で筋肉質。昔格闘技をかじっていたという。
銃器の密輸入をシノギにしている。
半グレだが人情深く、作中の数少ないまともな人間の一人。
…しかし
- 手の甲の肉を噛みつきで削がれる
- 素手で両腕をもがれる
- チンコをハサミで縦に両断される
- (恐らくもう助からなかったであろうとはいえ)最後は助けにきたと思っていたイチに殺される
などの酷い扱いを受けた。
はぐれ者3人組の中で唯一イチと出会った人物でもある。(上記の通り、会ってすぐ殺されたが)
実写版では龍に設定を統合され、登場しない。
「もう終わったんだよ。
もう、泣かなくてもいいんだ。」
演:KEE(現・渋川清彦)
はぐれ者グループの一人。イケメン中国人。
女に貢がせて食べている、いわゆる「ヒモ」。
しかし彼なりに女に対する優しさを持っており、根は良いヤツ。
中国人らしく、戦いの際は暗器を武器にしている。
チャイニーズマフィアに扮していた時は、彼が鈴木との連絡を一任していた。
カレンの罠にかかって彼女のミユキ(演:青木理央)との逢い引き中に双子に攫われ、拷問を受けてしまう。
更に拷問中に双子のくだらねェケンカが勃発、悲鳴対決と称され散々いたぶられた挙句に二郎に睾丸を潰され、三郎に潰れた睾丸をドスで刺されて死ぬ。
ミユキも龍の死の直後に、二郎に殴られて後を追うように死亡した。
…が、二人ともボロボロにされても心は決して双子に屈しなかった為、「男」としては、ある意味では双子に打ち勝ったとも言える。
将来はヒモを卒業し、ミユキと二人で自由が丘で喫茶店を開くことが夢だったとの事。
だが、ミユキの気丈さから言っても確実に尻に敷かれていただろう。
実写版では昇の設定を統合された。
「女ダマしてるワケじゃないよ。女って、寂しい生き物。
一人じゃ生きられない女、世の中にいっぱいいるね。
そういう女助けて、お金もらう。当たり前よ。」
「ミユキ……対不起((ごめんね)……」
演:新妻聡
はぐれ者グループの一人。
スキンヘッドでヤク中でヘロインを打っている。
その上ネクロフィリアで男女関係なく喰ってしまう両刀使いという、垣原とは別ベクトルでイヤな属性てんこ盛りの男。
実は井上は偽名で本名は「加納」。
元安生組の組員で3年前にジジィに寝返っており、ジジィの命令により盗聴機を設置していた。
安生組では(一応)禁じ手にしてるシャブの件で不祥事を起こしたとして破門されたらしいが、この破門自体もワザと(ジジィの指示)の可能性もある。
破門後は新宿で生きていく為に整形している。
ちなみに現在の顔は、垣原達でさえも言われるまで正体に全く気付かなかった事から、元の顔の面影は全然ないらしい。
1人で留守番中にヤクが切れてしまい、禁断症状でテレビを分解してそこに被り物のように入るなどの奇行に走ってた中、垣原達に踏み込まれてシュールかつ凄惨な拷問を受けた末に頭を針で刺し貫かれて死亡。死亡後に処女喪失した。
こんなんでもジジィを除いてはぐれ者グループの中では1番年上であった為か、面倒見は良い方だったらしく、彼の死を知った昇と龍は井上の仇討ちに燃えていた。
何気に名言多し。
実写版ではナタを武器に戦うシーンもある。
「顔…いじってあるからな……」
「天国で射精しな」
「俺が死んだら犯してぐれねェが……」
〇安生組→垣原組
演:SABU
安生組(垣原組)の組員で鉄砲玉。元キックボクサー。(実写版では元警官)
自分を拾ってくれた垣原に報いる為に甘んじて鉄砲玉となっているが、一度も「オトシマエ」を受けたことがないらしい。
ことある毎に銃を向け発砲しようとするが、実は臆病者で昇に銃を向けられた時は怯えて何もできなかった。
この為、昇からも「ヤクザに向いてねぇよ」と言われた。
その際に「自分たちの仲間にならないか」と昇から勧誘されるが、もしもこの時にそれを受けていれば、命は助かっていたかもしれない。
正体を知らずにイチと友達になっていたが、終盤タケシとの会話でイチの正体を知り、ジジィに唆されたことが最後のトリガーとなりイチと戦うも、殺人マシーンのイチには敵う筈もなく瞬殺された。
最後の最後で、敵としてでなく友として、タケシの父親として、イチにタケシを託した。が…
「タケシを頼む……」
演:菅田俊
安生組(垣原組)の組員(恐らく若頭補佐)。
垣原の右腕のような立場で、垣原組が独立してからは若頭に昇格したのか、「カシラ」と呼ばれるようになった。
威張り散らし、怒鳴ってばかりで、人の上に立つ者としては正直無能。
ジジィに「凡人欲しか持たないブタ」と評されたが、作中ではまともな方。双子には「ゴリラ」と呼ばれている。
最期はジジィ自らの手で首を折られ、死亡。
演:手塚とおる
安生組(垣原組)の組員で下っ端。金子と行動を共にすることが多い。
チ〇コピアスされたり命令で井上の死体と死姦させられるなど、損な役回りばかり。
それでもなんだかんだ長く垣原組に留まっていたが、二郎の死亡後についに限界を迎え、二郎・高山・昇・龍・ミユキの5人の死体を処分すると共に、そのまま実家へ逃げ帰っていった。
そのおかげで辛うじてジジィの殺害リスト入りを免れた(ジジィも元から彼だけは見逃してやるつもりだったようだが)。
演:松尾スズキ(二役)
垣原もいた6年前に解散した阿籐組の元組員(映画では悪徳刑事)で、垣原に助っ人として呼ばれる。
リーゼントの方が二郎でドレッドヘアーの方が三郎。
元は「一郎」を長男に持つ三つ子だったが、兄弟喧嘩の際、一郎が死に双子になった。
二人とも「マメドロボウ」で食っていたが、二人の暴力に耐えられなくなった女達が夫に打ち明けた事で複数の組から追われる身になっている。
二郎は怪力自慢で、三郎はドスグセが悪い。
垣原の口を裂き、顔の傷痕をつけた張本人でもある(前者が二郎、後者が三郎)。
双子だが仲は最悪でどっちが優れているか、というしょうもない理由でしょっちゅう張り合っている。
優劣を決めるためにはカタギすら平気で巻き添えにする事もあり、垣原にさえ「人に迷惑かけたらイカンだろ」と苦言を呈されるほど(一応、上記の通り垣原はカタギには極力手は出さない)。
二郎は昇の拷問中にイチの襲来を受け、昇の視線からイチの武器を見抜き、靴を脱がして武器を封じるなど割と善戦したがイチの異常な脚力で両腕を壊された後首を折られて死亡。
イチの犠牲になった中で唯一靴の刃を受けなかった人物であった。
三郎は垣原とイチの捜索中に遭遇。初撃をドスで受け止めるも緊張でドスを落としてしまい、その隙を突いたイチによって頭の皿を切断され、脳をぶちまけて死んだ。
最期の「ドス落としただけなのに…」は印象的。
つまらないケンカで周囲を巻き込み、作中でもかなりえげつないことを平然とやってのけて読者からかなりのヘイトを集めていた二人だが、その最期はあっけないものだった。
安生組(垣原組)組員。
舎弟にマサシ、竹中ツトムの二人を従えており、裏ビデオの管理を一任されていた為、そこそこの地位にいるものと思われる。
サイレンサー付きのべレッタM92Fが武器。
垣原組に対する見せしめとしてイチのターゲットとして狙われ、舎弟をあっさり殺された後に、イチの元いじめっ子の「時任くん」と勘違いされ、全身をバラバラに切り刻まれるという今作トップクラスに凄惨な最期を遂げた。
彼の凄惨な死に様は垣原を感動させたが、同時に垣原組内の内部分裂を決定的にしてしまった。
新宿の暴力団の中でも武闘派として一番恐れられている、安生興業(安生組)の組長。ストライクゾーンは10代のロリコン。愛称は「ヨシリン」。
某漫画家とは関係ない
第一話にてイチに殺害されるが、密かにダイイング・メッセージを遺していた。
生粋の武闘派ヤクザであり、垣原は安生から受ける暴力に悦びを感じていたとされるが、実際は次の存在が見つかるまでの気休めでしかなかったらしい。
〇その他の人物
新宿の裏社会の人々
演:Alien Sun(孫佳君)
ホステス。
安生の元愛人。10代がストライクゾーンの安生だったが、カレンだけは特別だったらしい。
非常に強い情報網を持っており、事実上の情報屋として垣原に様々な手助けをし、はぐれ者グループを次々追い詰めていくが…!
実は裏でジジィと二つの意味で繋がっていたダブルスパイ。
彼女の異常な情報網も、これを考えれば当然の事であった。
最後にジジィに用済みと見なされ、拳銃を渡されるもイチと鉢合わせにされて死ぬ。
ジジィとしてはイチと会わせたことは、イチに対する運試しの一面もあった。
イチと同じく真性サディストの素質があり、ジジィはもしもカレンが勝っていた場合は、カレンを第二の殺し屋にするつもりだった模様。
そして実はイチの学生時代のクラスメートの「立花さん」本人だったのではないかと思わしき描写がある。
最期の言葉は、果たしてただのイチの妄想だったのか、それとも…
演:寺島進
三合会傘下の「船鬼一家」の幹部(若頭)。
ジジィの策略で勘違いから垣原達に拷問され、全身大火傷の重傷を負わされてしまう。
そのおかげで本編中での出番のほとんどが全身包帯姿であり、元の顔を覚えていないという読者も多い。
その後チャイニーズマフィアに扮したジジィ達に垣原への恨みから安生組壊滅を依頼する。
ジジィにカタギの家族を人質に取られたり、最期は依頼がバレてしまい、三郎に「ちょっと死んでろ」とゲーム感覚で頭にドスを刺されて死亡してしまうなど、最後まで踏んだり蹴ったりなカワイソーな人。
演:風祭ゆき
井上も常連客の一人の、新宿に蔓延る麻薬組織の女ボス。タイ人のおばはんだが、何故か関西弁。
麻薬を盲信しており、自分のペットの犬まで麻薬漬けにして従えてる姿は仲介したカレンはおろか垣原にさえドン引きされた。
垣原に拷問されて井上の居場所を誘導させられたが、「痛みを憎しみにしか思わないヤツは信用出来ない」として最後は垣原に絞殺された。
結果として、垣原のおかげで新宿の麻薬組織がひとつ潰れる事となった。
船鬼一家の構成員。
カチコミの件で勢いづいたのか絶縁直後の垣原に喧嘩を売るが、あっさり垣原に銃を奪われ、宣戦布告兼見せしめとして肛門から銃弾を撃ち込まれ、マンションから落とされるという作中でも特に印象深い死に様を見せた。
ちなみに「拳銃(は使わねェ主義」の垣原に銃撃された唯一の人物でもある。
イチを取り巻く人々
イチが通っている空手道場の門下生の少年。
天然パーマでメガネで気弱そうな外見から、学校でいつもイジメられていた。
が、イチによって蹴り技のレクチャーを受け、最終的にはいじめっ子に勇敢に立ち向かっていった。
その後は登場しないが、恐らくタケシ同様に、イジメを克服できたと考えていいだろう。
演:後藤麻衣
イチの地元の風俗嬢で、イチの一番のお気に入り。本名は山崎恵美。
だが、ヒモの彼氏(演:木下ほうか)に凄惨なDVを受け続けており、全身傷だらけにされてしまっている。
ある日、つい「(彼氏を)殺してやりたい」と愚痴ってしまうが、それを真に受けた+DVを見兼ねたイチによって彼氏は殺害されるが、
まさか本当に殺すとまでは思ってなかったらしく、最終的にはイチを拒絶してしまい、自分も(半ば事故に近い形で)殺されてしまった。
彼女を殺してしまった事は、しばらくイチに暗い影を落とす事となってしまう。
なお、セーラの彼氏は龍とは別ベクトルのヒモであり、どちらかと言うと二郎・三郎の双子に近い殺されても仕方の無いクズ野郎であった。
イチが潰れたテレクラに滞在した際に、勘違いから電話してきた関西弁の女性。
真性のマゾヒストであるようで、パートナー選びに苦労しているらしい。
電話していく中で、セーラを殺してしまった事で傷心気味だったイチは自分の元クラスメートの「立花さん」ではないかと疑いを持つが…。
正体はカレンだった。
電話の内容はジジィの指示だったが、どこまで真実だったのかは不明。
演:小林宏至
イチの新宿滞在中、行く先々で現れる謎の少年。
ヤクザマンションに住んでいるようだが、何故か額を手で覆い隠している。
正体は金子修二の息子。本名は金子タケシ。
実は彼もまた学校でイジメられおり、前髪を切られていた。
ずっとその事にコンプレックスを抱いていたが、イチに教わった空手のキックでいじめっ子達をやっつけ、以降はイジメられなくなったらしい。
イチが垣原を殺した後ジジィに引き取られ、3年後に第二の殺し屋になる予感を感じさせる描写がされていた。
登場人物には垣原、安生、高山など実在したプロレスラーの名前をとったのも多いらしい。
◆暴力描写一覧
非常に生々しく、人によってはトラウマものである。
手足の切断は当たり前、普通の発想ではまず出てこない描写も数多く登場する。
閲覧注意。
・頬に錐を貫通させそれを引っ張り、口を裂く
・チ〇コピアス
・体に大きめの釣り針のようなものを何本も刺し吊るす
・更に沸騰した油を体にかける
・未遂に終わったがチ〇コを油で揚げられそうになる
・自分の舌をナイフで切り落とす
・手のひらに錐を貫通させる
・すねに錐を何十本も刺す
・それを蹴って押し込む
・鼻にも刺す
・それも押し込む
・肛門に数発発砲し、マンションから落とす
・禿げ上がるまで素手で髪を抜く
・乳首を切り落とす
・切り落とした乳首を噛み潰す
・乳首陥没パンチ
・足の親指にドスを落とす
・耳を引きちぎる
・睾丸をパンチで潰す
・手の甲の肉を歯で削ぐ
・チ〇コをハサミで縦に両断
・両腕を素手でもがれる
・マ〇コにドス挿入
・頭の皿を切られ、脳がこぼれる
ちなみに映画監督のクエンティン・タランティーノは本作を大変気に入り、監督作である「
キル・ビル」には、本作からのオマージュや映画版に出演した役者やスタッフが何人か登場している。
追記・修正は岩を砕けるぐらいキック力を鍛えてからお願いします。
- ホムンクルスもそうだが雰囲気だけ楽しんで読んだけど作者の考えはわかんなかったな -- 名無しさん (2013-12-16 19:18:59)
- 垣原組長のキャラが好きだった -- 名無しさん (2013-12-19 09:56:19)
- まぁ昇はあの状態じゃどっちみち助からなかったよね… イチに苦しむことなく介錯されてある意味本望だったかも -- 名無しさん (2013-12-19 11:11:37)
- キャラの立ちようは物凄い -- 名無しさん (2014-01-02 00:13:18)
- 出てくるのが全員ヤクザだから心が傷まない -- 名無しさん (2014-05-20 21:45:36)
- 高山の外見のモデルは格闘家のマーク・ケアーだと思う 垣原は名前がわからんが似た髭のベテランAV男優だと… -- 名無しさん (2014-12-08 12:53:56)
- 下半身への制裁場面では読んでて毎回股間が縮みあがってしまうww -- 名無しさん (2015-01-04 05:40:51)
- 垣原の髪型がアシメントリーって書いてあるけどアシンメトリーの間違い?あと武器はピアッシングニードルだと思う。 -- 名無しさん (2015-09-15 00:27:00)
- 喧嘩商売の石橋って垣原のオマージュだよね -- 名無しさん (2015-10-29 00:34:53)
- ラスト、チャラ男になったイチの携帯(とゆーかPHS)が当時私と同じ機種だったので思わず苦笑した。 -- 名無しさん (2015-10-29 13:53:37)
- タマヒュン漫画、と呼ぶに相応しい1作 -- 名無しさん (2016-01-03 22:24:35)
- 描写を見てるだけで痛くなってくる…… -- 名無しさん (2016-07-21 20:52:49)
- ラストの組長は蹴り殺されたのかな -- 名無しさん (2019-03-13 04:23:59)
- 時々話題に上がるタイトルだが、グロ耐性のない奴は読まない方がいい -- 名無しさん (2019-08-01 15:18:41)
- こんな垣原でも自分の犬までジャンキーにしてる麻薬組織の女ボスにはドン引きしてたよな… -- 名無しさん (2019-08-10 13:58:52)
- 噂だけは聞いてビビってたけど、実際読んでみたらリアル系じゃなくて可愛らしい漫画チックな絵柄でフランクに読めたわ -- 名無しさん (2019-08-16 10:42:19)
- 荒らしコメントを削除しました -- 名無しさん (2019-08-19 21:33:30)
- 垣原はもう一人の主人公じゃなくてヒロインじゃないかな -- 名無しさん (2020-01-16 18:24:51)
- 地元の病院の待合室で読んだな…人体構造を理解しろってことかな? -- 名無しさん (2020-11-25 15:15:15)
- 昔よく行った定食屋にEAT-MANと一緒に置いてあった。あの店の主人は食欲をどうしたいのだろうか -- 名無しさん (2020-11-25 15:54:45)
- 無料配信中だから読んでみたけどエッグイねこれ・・・特に双子が女を破壊したり殺したりするところが。 -- 名無しさん (2021-07-21 10:24:34)
- ジジイ、イチのいじめっ子グループにいて徹底的にイチを利用してるんだよなあ… -- 名無しさん (2021-10-29 23:10:25)
- ↑イチとは10歳以上年の差ある(イチは劇中22歳、ジジィは30代前半)からそれは違うと思う。もちろん徹底的に調べ上げたんだろうとは思うけど。 -- 名無しさん (2021-10-29 23:37:13)
- 共感し辛い主人公とはいうけど、トラウマと依存心を利用されて洗脳されて都合のいい戦闘マシーンにされてるの心の弱さは結構理解るけどなあ 最終的にあっさり飽きる変り身の早さも含めて -- 名無しさん (2022-06-16 12:04:56)
- OVAはイチとジジィの邂逅から、殺人マシーンとして覚醒するまでの話を描いている。三池監督の演技も素晴らしいけど、何よりイチを演じた鈴木千尋の迫真の演技も凄い合っている。そして、一度聴いたら記憶に残るOPとEDもおススメ。 -- 名無しさん (2022-06-16 19:04:40)
- 前日譚の「イチ」も読んだけどイチが受けてたイジメはジジイの思い込ませた嘘説ない? -- 名無しさん (2022-07-18 13:26:55)
- ↑途中送信ミス 「イチ」の描写だと高校で本格的にいじめられてた期間は不良グループのリンチから鬼鮫殺害まででそんなに長くないし、ジジイも調べているとはいえ毎回その場に合ったシチュのイジメをイチの実体験から挙げるのは難しいと思います -- 名無しさん (2022-07-18 13:35:23)
- ジジイは作中で一番厄介な奴だけど、一般人視点から見ると極悪ヤクザを追い出してくれるヒーローにもなると言う… -- 名無しさん (2022-11-05 12:35:32)
最終更新:2022年11月18日 20:51