後鳥羽上皇(尾上松也)の計らいにより、右大臣に叙されることとなった源実朝(柿澤勇人)。政子(小池栄子)が愛息の栄達を喜ぶ中、鎌倉殿への野心に燃える公暁(寛一郎)は三浦義村(山本耕史)のもとを訪れ、鶴岡八幡宮で執り行われる拝賀式について密談を交わす。三浦館の動きに胸騒ぎを覚える泰時(坂口健太郎)。一方、義時(小栗旬)の周りでは、朝廷と鎌倉の橋渡し役として存在感を高める源仲章(生田斗真)がのえ(菊地凛子)を……
2022年11月20日(日)
- 午後8時~
- 午後6時~
再放送
2022年11月26日(土)午後1時05分~
これまでの放送をご紹介します
放送前に出来事や背景などをかいつまんで説明する“前説”
【監修】時代考証・木下 竜馬
想像を絶する高み・右大臣
父・頼朝を超える左近衛大将に昇任し、建保6年(1218)7月8日に鶴岡八幡宮で直衣始を執り行った源実朝。このあとも治天の君である後鳥羽上皇の支援を受けて、誰もがあきれる異例の早さで昇進していきます。
同年10月9日には、貴族社会でも破るのが難しいとされる大臣の壁を突破して内大臣に昇任。その1か月後、11月11日に左大臣・九条良輔が34歳で死去すると、12月2日に甥の九条道家が右大臣から左大臣に転じ、同日付で空いた右大臣のポストに実朝が昇任します。太政大臣が名誉職化していた当時の官僚体系にあって、右大臣は左大臣に次ぐ武家には想像を絶する高い地位です。良輔の死去という事情があったとはいえ、右大臣という高みに、内大臣への任官から2か月もたたない異例中の異例ともいえる早さで到達したのです。