融点は有機化合物の物理恒数として古くより我々のきわめて身近なもので、あらゆる領域の有機化学者が、日常的にその測定を行っているものです。微量化学の進展とともに取り扱う試料は極端に微量となり、更に個々の結晶の溶融前後における挙動についての詳細な観察が要求されています。
本シリーズには、発売以来好評を博し、2万台強もの納入実績を収めたMP-S3、軽便且つ廉価なMP-J3と温度表示をデジタル化したMP-500P、ビュア式を採用し、容易に観察が行えるMP-500Vがあります。また、カラーモニターも用意しています。
<微量融点測定装置 MP-S3>
2万台強の納入実績を誇るベストセラー機
【特長】
*温度読み取りが正確に行えます。
*溶融確認と温度読み取りが同時に行えます。
*顕微鏡と偏光フィルターとの組み合わせにより、偏光顕微鏡となり、結晶および液晶の測定ができます。
<微量融点測定装置 MP-J3>
極めて軽便、廉価MP-S3型から60倍顕微鏡と偏光フィルターを除き10倍拡大鏡で観察するもので、その他の規格、性能等はMP-S3とまったく変わりません。
【MP-S3,MP-J3 共通仕様】
・加熱方式:熱板加熱方式
・冷却方式:強制冷却(シロッコファン)
・測定範囲:40~300℃
・測温体 :ガラス温度計
・昇温方式:手動式(サイリスタ)
・照明方式:透過・反射切換え式
・測定方式:カバーグラス法、(ニップル球 2.2V)キャピラリー法兼用
<微量融点測定装置 MP-500P>
デジタルプログラム温度調節器を取り付け昇温を自動化、デジタル表示で更に使い易くした装置です。
【特長】
* 融点測定範囲が広い(40~500℃)
*精度の高い温度センサーを採用しています。(少数点1桁まで表示)
*昇温がプログラムできます。(1パターン 3ステップ)
*昇温中の温度を2点メモリーできます。(溶け始め,溶け終わり)
*顕微鏡と偏光フィルターの組み合わせにより、偏光顕微鏡となり結晶及び液晶の測定ができます。
【仕様】
・加熱方式:熱板加熱方式
・測温体 :熱電対(特殊加工)JIS 0.4K
・測定範囲:40~500℃
・温度計 :デジタルプログラム式
・昇温方式:自動、手動切換方式
・照明方式:透過
・反射切換式
・測定方式:カバーグラス法(ニップル球 2.2V)、キャピラリー法兼用
・冷却方式:強制冷却(シロッコファン)
<微量融点測定装置 MP-500MD>
MP-500Vを更にグレードアップし、液晶モニタを搭載したモデルです。
【特長】
* 液晶モニタを採用し、溶融確認が容易に行えます。
* 溶融状態を数人で確認できます。
【仕様】
・照明方式:透過式・・・・顕微鏡またはCCD測定
反射式・・・・拡大鏡(×10)測定(ニップル球,2.2V)
その他の仕様は500Pと同じ。
【微量融点測定装置の特長】
1. 昇温・冷却が速く繰り返し測定が簡単迅速に行えます。
2. カバーグラス法、キャピラリー法の測定が行えます。
3. 昇華性の試料の測定が行えます。
4. 小型、軽量、コンパクトです。