最終更新日:2022/3/3

積水化学工業(株)

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業種

  • 化学
  • 住宅

基本情報

本社
東京都、大阪府

画期的な下水道管路更生工法「SPR工法」に精通した技術営業

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~技術と情報の力でライフラインを支える~

下水道管路の更生工法「SPR工法」のバージョンアップに貢献し、下水道管路の調査・解析・診断を行う(株)リハビリ・リサーチ・ラボラトリーの一員として活躍中の高木さんに、仕事とキャリアについて伺いました。

●高木 祐介さん
土木工学部 土木工学科(修士課程)
2007年入社 現所属(株)リハビリ・リサーチ・ラボラトリー 営業部 主任

高木さんの仕事観

入社して最初に学んだことは自ら動くことです。「知識も経験もなく進め方が分からない時、どんどん周りの人に聞いてみることで、解決の糸口が見つかります」
全国で実施する調査業務で得た財産は地元の協力会社との信頼関係です。「休日はその土地の名物を食べ、名所をめぐりました。これも出張の楽しみの一つでした」
開発、施工監理を経て入社6年目から技術営業に従事。「営業経験はありませんでしたが、それまで学んできたことが色々な場面で役に立っています」

SPR工法を構成するマシンの改良と安全性の評価に打ち込む

私のキャリアのスタートは、管路更生工法「SPR工法」のバージョンアップから始まりました。
「SPR工法」とは、下水道の内側に耐久性・耐摩耗性・耐薬品性に優れたもうひとつの管(更生管)を作る工法です。社会的な課題である老朽化した下水道管の更生工事を、地面を掘ることなく安全・確実に施行できる方法として世界的な注目を集めています。

このプロジェクトにおける私の役割は、更生管として使う硬質塩化ビニル材をスパイラル状にはめていく製管機の改良と、安全性の評価でした。私はプロジェクトの中盤から参加したため、すでに協力会社の技術者の皆さんが入り乱れており、同じ会社の先輩たちもそれぞれの役割に集中している状況でした。わかっているのは自分の役割とゴール地点だけで、自らアクションを起こさなければ、何も成しえずに一日が終わってしまいました。まずは仕事の段取りを考え、分からないところは先輩に質問をしながら、少しずつ前に進んでいきました。

先輩や他社の技術者も、仕事を丁寧に教えてくれました。しかし、初めて経験することばかりで、私は周りを見渡す余裕がありませんでした。試行錯誤を繰り返しながらクリアしていった工程を改めて振り返ると、「もっと違う方法があった」と気づく部分もあり、そう感じられる現場からスタートできたことは、とても幸運だったと思います。

「衝撃弾性波検査」と「画像展開カメラ」による管路調査を監理

2年目からは下水道管路の調査・解析・診断を行う部署に配属となり、現場の調査作業全般の監理を担当しました。自治体から下水道管路の調査案件を受注したコンサルティング会社のパートナーとして調査を行い、SPR工法による下水管路更生工事の受注につなげることが私の役割でした。

主な仕事は、「衝撃弾性波検査」(振動周波数から埋設管の劣化状態を検査する方法)と「画像展開カメラ」(超広角レンズを搭載した自走式カメラ)による調査が可能な協力会社の選定、調査作業の工程監理、報告書の作成などです。

現場は日本全国で、調査期間は最長で1カ月にもわたります。豪雪地帯での調査も経験しましたが、とくに印象に残っているのは最初の現場です。この現場では、経験豊富で揺るぎない信念を持った作業スタッフとの接し方や、調査日程の見直しが必要な場合の対処方法を学びました。特に難しいと思ったことは、不測の事態が発生し、作業が止まった時の対処方法です。関係者が納得して作業を進められる着地点を探ることは、簡単なことではありません。問題の原因と状況を正確に把握し、周りの協力を得ることが大切であることを学びました。

この経験があったからこそ今の自分があります。作業の受注が決まれば、すぐに現地を視察して情報を集める。工程計画を立てる前に地元の協力会社の意見を聞く。自治体との協議は、協力会社と連携して行う。このような仕事の進め方は、すべて最初に担当した案件から学んだことでした。
3年目からは自分の判断で決定できることも増え、自分で立てた計画どおりに調査を完了し、会社に利益をもたらすことに大きなやりがいを感じるようになりました。

技術営業として下水道管路の調査業務に関する判断材料を提供

そして現在は、(株)リハビリ・リサーチ・ラボラトリーの営業として北海道・東北・九州エリアを担当しています。
最優先の任務は、これまで施工監理という形で担当してきた下水道管路の調査業務の受注数を拡大することです。積水化学工業の営業担当とともに自治体やコンサルティング会社を訪問し、技術者としての経験をもとに調査の手順や、SPR工法についてご説明するほか、積水化学工業が主催する調査業務の説明会でPRをすることもあります。また、そうして管路調査の現場が立ち上がれば、これまでの経験を活かして施行監理もサポートします。営業職とは言っても技術職の延長のような仕事を行っています。

現在、担当している北海道・東北・九州エリアは、下水道管路の調査を実施したことで、特に地元の協力会社とのつながりが強くなった地域です。現場のスタッフに呼ばれて出かけていくことが多いので、これからは自分からアクションを起こし、お客様の判断材料を提供することで、ライフラインの整備に貢献したいと思っています。

今後の私のキャリアについては、営業経験を活かして再度調査業務に戻るのではないかと考えています。現在、高度経済成長期に整備されたインフラの老朽化が社会的な課題となっています。全国の自治体の意識が高まる中、当社の調査業務の受注件数も急激に伸びています。
この先、調査体制の拡大と強化は、当社にとって最優先の課題となるでしょう。その時に、現場の経験と技術の知識をもった人材が必要になると思います。近年「衝撃弾性波検査」は、より精度の高い調査ができるようになってきました。私が最も力を発揮できる施工現場で、これまでの経験を活かし、今後何ができるかを考えています。

学生の方へメッセージ

積水化学工業を志望したきっかけは、大学で研究していた水理学の延長線上に「SPR工法」があったからです。しかし、現場で要求されたのは土木のなかでも土質調査やコンクリートの強度計算の分野でした。大学時代の研究とは直接の関係はありませんでしたが、研究室時代に学んだゴールへ到達する方法を考察するプロセスは、今の仕事に活かすことができています。

土木を専攻している人は、社会的なインフラを支えることに使命感を覚えたり、「地図に残る仕事」にやりがいを求める人が多いと思います。私が所属している「リハビリ・リサーチ・ラボラトリー」では、さまざまな方法で下水道管の状態を調べ、お客様に対して更生工事に関する判断材料を提供しています。つまり、情報によってライフラインを支えているのです。派手さはありませんが、人々のライフラインを支えるこの仕事に、私は誇りを持っています。将来、社会に貢献する仕事がしたいと考えている人が、この仕事に興味を持ってくれたらうれしいです。

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積水化学の魅力に、研修・教育体制の充実度の高さを挙げる高木さん。「自分のキャリアステップを長いスパンで考えることができるようになりますよ」

マイナビ編集部から

科学技術の最先端を走り、新たな素材の開発に挑むことで事業領域を拡大する積水化学工業。環境・ライフラインカンパニーの基盤事業となっているのは、上下水道、電力・通信、ガスなどのライフライン整備と、建材等の生産・販売だ。
なかでも注目を集めているのが、今回お話を伺った高木さんが調査担当として心血を注いでいる下水道管路の更生事業だ。その軸となるSPR工法は、深刻な社会問題になっている老朽化した下水道管路の更生を、コストパフォーマンスの高い技術で可能にした。このことが評価され、同工法は2013年度のグッドデザイン賞を受賞。また、生産工学・生産技術の研究開発において、優れた功績を讃える「大河内記念賞」も受賞した。

都心部では、これまで急務と言われ続けながら交通渋滞や騒音などの原因となることから、更生工事を「やりたくてもできない」という状況にあった。だが、老朽管路を掘り起こす必要がないこの方法であれば都市部の再整備は一気に進む。
2020年には東京が地球規模のスポーツイベントの舞台となることを考えても、その価値は計り知れない。
もちろん、ここがゴールではない。こうした高度な技術をさらに進化させ、ライフラインの整備という、社会貢献度の高い事業を拡大していくことが、未来を担う人材の役目なのだ。

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振動周波数の違いによって埋設管の劣化状態を数値化する「衝撃弾性波検査」に使うロボット。改良を重ねてデータの精度を高めることも、重要な仕事一つだ。

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