BS朝日

放送内容

#166

京の絵師・若冲はなぜ描いたのか

京都が生んだ江戸時代の天才絵師・伊藤若冲。今も多くの人を魅了する若冲の作品の中には「誰かのために」描かれたものがあると言います。俳優・宇梶剛士さんが若冲の想いに迫ります。
伊藤家の菩提寺「宝蔵寺」。ここに父や母、弟たちの墓はあるものの若冲の墓はありません。それは稼業を弟に託し絵師としての道を歩むことを選択した若冲の強い覚悟の証。若冲は40代になると「動植綵絵」の制作に着手。この絵には亡き父への想いが込められていると言います。
若冲は家族だけではなく、京の人たちのためにも作品を手がけていました。「壬生寺」にあったのは、若冲の名前が刻まれたお面。民俗芸能の「壬生狂言」で使われる面です。そこには若冲と壬生との深い繋がりがありました。
若冲が晩年に身を寄せた「石峰寺」。ここでは、若冲最後の傑作、約530体からなる石仏群を拝見。石仏群からわかる若冲の想いとは?
京都に残された数々の名作から伊藤若冲の愛に触れます。