天馳星はあの世の星です。あの世とは、宗教的な意味のあの世ではなく、無の極限の世界です。有の極限は無で、無の極限は有です。天馳星は無の極限から、有たらんとする瞬間の状態です。天馳星は無意識の星なので、現実性を強めようとしても強くなりません。天馳星は現実性を主にした判断をしますが、その裏側に無意識性があるので現実にこだわりません。こだわりの無さが、現実的判断を下すときに、理路整然となります。情実に捕らわれない判断をするので、冷静な人、薄情な人に見られます。無から有になる瞬間は、膨大なエネルギーが必要です。天馳星は無から有になる瞬間の星なので、膨大なエネルギーを所有しています。天馳星は現実面で瞬時に大きな力を発揮することになりますが、持続性に乏しいです。無意識性の星から出るエネルギーは限界は無いが瞬間的なものです。天馳星の瞬間的な強さは最高の力です。このような強さは、一旦緩急があるときには、なくてはならないものです。方針を転換するとき、新規事業に取り組むとき、変革を実行するとき等のやらねばならない状態には、どうしても無の強さが必要で、この時、天馳星は有能の才を発揮します。天馳星の力の放出は、一気に大きな瞬間力となる場合もあれば、持続的な瞬間力の連発となる場合もあります。後者は、瞬間力が断続的となるので、多数の事柄に足して同時進行になりやすく、同時に幾つもの事柄を消化する能力となります。例えば勉強を例にとれば、英語と数学と音楽と化学など、異なった種類の勉強を同時に進行できる能力となります。複数の仕事を同時に消化できることは、多忙や気ぜわしい性格となり、落ち着きのない人に見られます。また休息がなく年中忙しい思いをしている人に見られたりします。休息しないのではなく、休息する時間帯が違うようになるため、周りの人と歩調を合わせることが難しく単独行動になるとか、孤独の人生と見られて、誤解を受けやすくなります。天馳星は、予知能力がある人、感性の鋭い人、ひらめきのある人等に見られます。天馳星が瞬時に発揮する力は最大のものなので、その力に相当する発揮が行われないと禍となり、精神や肉体を傷めます。それを克服するためには、現実面の鍛錬が必要です。子の鍛錬がなされないと、実行力の乏しい人となり、口達者で予知能力があるので、厭世的となり、最後に世捨て人のようになります。天馳星は超人間的で、世人の解釈の度合を越えます。時には血や肉を見ても涙とならず、冷徹さを発揮して世の中を震撼させたりもします。