鳳閣星には「不信神者の悟り」があります。つまり生まれながらにして自然界に順応した生き方ができて、自然の中で自然に生きることができるのです。

人間というものは、伝達しようとする本能から離れることができません。言葉、文字、文章、音、行動、態度などの表現することは伝達の本能であり、それらを残せば文明、芸術、技能等になります。人類にとって最大の伝達は子孫繁栄です。そのため鳳閣星には子供、子孫の意味があります。伝達が生活の中で発揮されるときは、創意工夫となり、生活の楽しみ方となり、文化や文明となり、芸術となります。生活が豊かになると、楽で気楽な方向へ移っていきます。そのため、のんびりした性格が出来上がります。そののんびりさは、あくまで無理をしない自然の中でのことなのです。山があれば登り、川があれば水遊び(釣り)をし、草原があれば楽しむことになります。映画があれば見て、音楽があれば聞いてみて、洗濯機や炊飯器があれば使うという風にです。自然にふるまう動作が形に現れるときには芸術作品となり、文明や文化の機器となります。その動作には、意識的な欲望はなくむしろ無欲に等しいのが特徴です。そのため、温厚、温順、無欲、のんびり等の性格を持つようになります。伝達の本能として現れると、発表、表明、講演、情報等になります。

伝達には子供、子孫の意味があるので子供が親に持つ感情が含まれることになります。その感情の中で最大のものは、親に対する甘え、頼りです。そういう意味の依頼心や依存心があります。甘えることが当然のように発揮されると、受け取る側にとっては生意気で図々しく見えます。鳳閣星には伝達者としての才能がありますので、情報収集から整理能力に長けている才能が発揮されますと、経理、編集、総務等に向くことになります。そういう意味での細かい神経を用いるので、神経質な一面も持っています。鳳閣星は安定、安住の中に良さを見せ、不安定の中では良さが表れにくいでしょう。

鳳閣星は環境や状態に順応できる考え方をするので、未来に対して不安を持つことは少ないでしょう。反対に、10年、20年の長期に渡る計画をすることは苦手となります。未来に対して不安を持つことが少ないということは、晩年になっても若々しい考え方ができることになります。そのような自然思考は精神的安定をもたらし、長寿となりやすいでしょう。