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マイノリティに属する俳優が、全世界に向けて「自分のマイノリティ属性」を映画やドラマなどを通じて発信することを表象(ひょうしょう, representation)と言うのですが、今ハリウッドでは「アジア系俳優」の表象が「日本人俳優(在日俳優を含む)」の表象を押し流す、という異常事態が起きています。(続
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本来この「表象」には、「マジョリティ側の制作者」が、無知から来る「偏見」に基づいた描写で「マイノリティのキャラクター」を作品内に登場させ、その役を「マジョリティ側の俳優」に演じさせることで「ステレオタイプ」を助長することがないようにする「ガードレール」的な役割があります。(続
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それから「マイノリティの役」を「当事者の俳優」に演じさせ、その「偏見に基づかない姿」を全世界に発信することで、社会に存在する無意識下の「マイノリティへの偏見」を解消し、「実生活」でマイノリティ当事者に起こる様々な「偏見に基づく差別」を減らすという「浄化作用」もあります。(続
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しかし「アジア系」は、原作では「アジア系」だったはずのキャラが「白人」に変更されたり(whitewashing)、白人の役者が「特殊メイク」やCGでアジア人を演じたり(yellowface)、と「アジア系による表象」が長年軽視されて来た、という歴史があります。(続
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それに加え、白人の制作者が持つ「アジア人への偏見」に基づいた「哀れなアジア人」や「いじわるなアジア人」を長年に渡って映画/TVで発信し続けた結果、大勢の無意識下に「アジア人とは異質な存在」と刷り込まれ、それが近年 Asian Hateとなってアジア系への暴力を伴う差別として具現化しました。(続
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これらの「表象機会の盗用」と「誤った表象」に端を発する差別のせいで「実生活レベル」で被害を受ける「米国のアジア系コミュニティ」は、この「表象問題」を何としても解決するため「アジア系俳優による表象」を全力で応援してきました。そして実際「アジア系の表象」は、近年改善が見られます。(続
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たとえば、近年ではこの「アジア系のキャラはアジア系の俳優に」という考えが声優界にも浸透し、アニメのキャラクターがアジア系だった場合、オーディションの募集要項に「このキャラはアジア系ですのでアジア系の俳優を探しています」との注意書きが加えられるのが一般的になっています。(続
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アニメまで及ぶのはやりすぎだ、と思われる方もいるかと思います。しかしこれも↑で挙げたように「白人の制作者」と「白人の声優」によって「差別的なアジア人像」が視聴者の「子ども達」の無意識下に刷り込まれ、「アジア系の子ども達」が学校で いじめにあって来たという「実害」があるからです(続
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このように、現在のハリウッドでは「誤った表象」でアジア系への偏見や差別を生まないよう、物語が「アジア系」に関わる場合は積極的に「アジア系の監督/脚本家」を起用し、その物語に登場する「アジア系の役」も、「当事者」である「アジア系の俳優」に演じさせる、というのが定着してきています。(続
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そしてこれらの「アジア系当事者による表象」を実践した作品は、「フェアな表象」を渇望する などの「米国のアジア系団体」や、「アジア系アメリカ人のコミュニティ」の賞賛を受け、米国社会に色濃く残る「アジア系への偏見と差別」を一刻も早く解消するため、SNSで積極的に拡散されます。(続
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つまり、現在ハリウッドでは、長年に渡って差別的な扱いを受けて来た「アジア系アメリカ人監督/脚本家/俳優」と、その「差別的な業界」が生み出し続けてきた「誤った表象」により「実生活」で差別を受けて来た「アジア系アメリカ人」が、共同で、「表象」を武器に「差別」と戦っているわけです。(続
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さて、この現在ハリウッドで行われている「アジア系業界人」による「当事者による表象」には、大きく分けて3パターンがあります 1、「アジア系アメリカ人」としての表象 2、「『フツー』のアメリカ人」としての表象 3、「アジア人」としての表象 の3つです。(続
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1、「アジア系アメリカ人」としての表象 これは「米国」に住む「アジア系移民」と「アジア系アメリカ人」の物語のパターンです。「当事者による表象」のため、実際に米国で生まれ育った「アジア系アメリカ人監督/脚本家/俳優」や「移民元の国の監督/脚本家/俳優」を起用するよう心掛けています。(続
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2、「『フツー』のアメリカ人」としての表象 これは物語に「アジア」が関わるのではなく、「アジア系アメリカ人」が、特に理由なく「フツー」に登場する、というパターンです。…実はこの「マイノリティキャラ」が理由なく「フツー」に登場する、という事には「表象上の重大な意義」があります。(続
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↑で「アジア系」の例を挙げたように、多くの「マイノリティ属性(人種/性/障がい/宗教)」は、「マジョリティ側の制作人/俳優」による「表象機会の盗用」と、「誤った表象」にさらされた「視聴者」の「無意識下」に刷り込まれた「偏見」により、日常的に実生活で「無自覚の差別」を受けています。(続
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「無自覚の差別」とは、「特定の差別的な言動」が、「マイノリティ側」からは明らかな「差別」に感じるが、その「差別的な言動」をしている「マジョリティ側」は、自分が「差別」をしている「自覚」が全くない、という状態です。殆どの実社会の「差別」はこの「無自覚の差別」として発生します。(続
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この「無自覚の差別」の根源である「偏見」を「浄化」するため、「マイノリティの役は当事者の俳優に」、という「当事者による表象」が重要だ、と↑の方に書いたかと思います。……実は、もう一つ、重要な「浄化方法」があります。それが「マイノリティキャラを『フツー』に登場させる」なのです。(続
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「マイノリティの当事者」は、みんな「自分の人生」をただ「フツー」に生きたいと願っています。ただ現実には「誤った表象」から生まれた「偏見」に基づく「無自覚の差別」を受けたり、「珍しい存在」「劣った存在」「可哀想な存在」と、存在自体が「『フツー』ではない」かのような扱いを受けます (続
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しかし「映画/ドラマ」で「マイノリティキャラ」が「フツー」に登場し、「社会に存在する事」が「フツー」である、という「当事者による表象」を行うと、それに「見慣れた人」の中でも「マイノリティの存在」が「フツー」になり、この「存在否定」という「何よりも非道な差別」を解消できるのです。(続
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そしてこの「マイノリティは社会に『フツー』に存在する」という認識がすっかり「実社会」に浸透し、「一般常識」となった時……その「一般常識」が「票」として「政治」に反映され、「実社会のマイノリティ」は「差別的な法律」を「偏見に基づく反対」なく改正する事が出来るようになるのです。(続
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さてここまで、 >1「アジア系アメリカ人」としての表象 >2「『フツー』のアメリカ人」としての表象 という「米国社会におけるアジア系アメリカ人の表象」について話して来ましたが、最後の >3「アジア人」としての表象 は、性質が全く異なります。前置きが長くなりましたが、ここが「本題」です (続
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これまでの「当事者による表象」を「ハリウッド作品」における「アジア人の表象」に当てはめると、「アジア人の制作者/監督/脚本家」が作った作品に登場する「アジア人の役」を「アジア人の俳優」に演じさせる…となります。しかしここで矛盾が発生します。「ハリウッド」は「アメリカ」なのです。(続
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そして「ハリウッド作品」の「メインターゲット」も「アメリカの観客」なのです。その次は「中国」、そしてその次が「その他の国々」です。つまり制作開始時点から「観客の優先度」が、  米国 ≧ 中国 > その他 (※作品によっては 中国 ≧ 米国 > その他 ) という状態でスタートするのです。(続
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つまりハリウッドは作品制作時、まず「メインターゲット」である「アメリカの観客の目」に「その作品がどう映るか」を気にします。そしてその時に 『アメリカ国内』における『アジア系の表象』 に配慮して、「当事者による表象」の観点から「アジア系の制作者/監督/脚本家」を優先的に起用します (続
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ここで、本来は「アジア人による表象」であったハズの「当事者による表象」の「矛盾」が顕在化します。「メインターゲット」が「アメリカの観客」のため、その「作品」が扱っている「アジアの国」の「表象」よりも、「アメリカ国内」における「アジア系の表象」の優先度が高くなってしまうのです。(続
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↑で説明したように、「アジア系アメリカ人」にとって「アジア系の表象」は、万が一「誤った表象」が起こってしまうと、目に見える「差別」となって実生活に深刻な影響を及ぼす「死活問題」です。当然「制作者/監督/脚本家」として起用された「アジア系アメリカ人」は、その事を最優先に考えます。(続
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その「表象の優先度」がズレた結果何が起こるかというと、「アジア系アメリカ人」による「アジア人(非米国人)」への「表象機会の盗用」が発生してしまうのです。しかしこれは「ハリウッド」による「アジア系アメリカ人」への「表象機会の盗用」と大きな違いがあります。「差別」が見えにくいのです (続
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「アメリカにおけるアジア系の表象」を最優先に考える「アジア系アメリカ人の制作者/監督/脚本家」は、たとえ「その役」が「アジア人」だったとしても率先して「アジア系アメリカ人の俳優」を起用します。結果「その役」は「アジア人の表象」ではなく「アジア系アメリカ人の表象」として世に出ます (続
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ここで何が起こるかというと、全米の「アジア系アメリカ人」が、その「アジア人俳優」への「表象機会の盗用」で生まれた「誤った表象」の「アジア人の役」を、「素晴らしい『アジア系アメリカ人の表象』だ!(Asian American Representation Matters!)」と大絶賛するのです。SNSは賞賛であふれます。(続
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そしてこの賞賛の大合唱のハリウッドで、「これはアジア人への表象機会の盗用だ」と水をさす「空気の読めないアジア人」は、「アジア系アメリカ人の表象の足を引っ張る存在」…つまり「米国国内」における「Asian Hate」の深刻さを理解していない & 解消に非協力的な「邪魔者」として認識されます (続
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