すい臓がん公表の菅谷大介アナ 来年の箱根駅伝実況も決定
今年8月18日。日本テレビの菅谷大介アナウンサーが、すい臓がんと闘ってきたことを公表した。
昨年 、人間ドックを受け1ヶ月後に「要精密検査」の判定が。「すい管拡張」という診断だった。なぜ起きるのか原因を調べると「腫瘍」という情報が。しかし、腫瘍マーカー検査では正常値だった。
妻に言われたこともありすぐに病院を訪れ、その後、MRI検査へ。撮影されたMRI画像を見ると、真ん中を境に半分から太くなっていることがわかった。
まさかと思ったが、妻はすい臓がんの事を調べた…。
5年生存率が12.1%ということを知った。「発見が難しいということ」も。
さらにすい臓がんは転移しやすいというのだ。
翌日、「造影CT検査」「超音波内視鏡検査」が行われ、すい液をせき止めていた原因は腫瘍の可能性があると医師に告げられた。さらにすい臓から病変の組織を採取した。
確定診断が出るのは後日だという。
病気のことが気になり始めさまざまな情報を調べていた菅谷アナに、妻はすい臓がんを経験した人が書いたブログを見せた。菅谷アナはいずれ世間に公表して経験を伝えようと決意したのだ。
病理検査の結果悪性腫瘍である事を告げられた。腫瘍の大きさは約1㎝で「幸いまだ小さい状態で発見された方です」という。腫瘍ができたのはすい臓の「すい頭部」「すい体部」「すい尾部」のうち「すい体部」だという。
すい臓がんの2/3は「すい頭部」に発生するという。ここは重要な臓器や管が密集しているため非常に難しい手術となるが、「すい体部」や「すい尾部」であればすい臓とその先のひ臓のみ切除すれば良いため負担が軽くなると言われた
紹介してもらった病院を夫婦で尋ね、今後の治療に関して詳しい説明が行われた。まずは、1か月半の抗がん剤治療。医師とは来年も箱根駅伝を担当するという明確な目標が設定された。一方、両親にはまだ伝えられていなかったが、その後、両親のもとを訪ね冷静に順序だてて説明した。
抗がん治療を始めたが、翌日からしゃっくりが。抗がん剤治療から3日後、しゃっくりは止まったが発熱と便秘が。治療から4日後には回復するが翌週に治療を開始すると再び同じ症状が。
自分の検査結果は、最初はアナウンス部長と数人だけにしか伝えていなかったが、
アナウンス部の部会で病気のことを公表。今日に至るまでの経緯を伝え、「前向きです!」と力強く語った。
そして、「腹腔鏡手術」へ。腫瘍ができている「すい体部」から「すい尾部」それからその先にあるひ臓を切除した。
そして入院中にある記事を読むことで、勇気づけられた。それは、世界最高齢の「田中カ子さん」。今年亡くなられた田中さんは45歳のときにすい臓がんの手術を受け生還。その後119歳まで生きたというのだ。
そして手術から4か月経った、自分の経験が誰かの役に少しでも立てばと闘病生活の詳細を公表。
がんを宣告され最初は両親にも言えなかった自分がそれと真剣に向き合うことで、前向きになれ、伝えることの大切さを痛感しての行動だった。
現在は、半年間の抗がん剤の服用も終わり精力的に仕事にも取り組んでいる菅谷アナ。来年の箱根駅伝はフィニッシュの実況を担当する事が決まっている。