【海外から見た日本】日本は過剰包装なのか
外国人が来日して驚くことに、商品を買ったときにラッピングが丁寧できれいということがあります。ただし、それを過剰包装と思うこともあるようで、そこまでしなくていいという意見もあるようなのです。
■日本はオーバーパッケージ!?
英語の先生のつてで、日本人在住の外国人の皆さんに「包装」について意見を聞いてみました。
●パン屋さんで驚いた!
日本のパン屋さんで、バゲットを買うと、焼きたての場合、まず紙袋に入れるでしょ。そして保存用ということで別にビニール袋もくれて、そのビニール袋を閉じるためのワイヤー入りのテープも付いてくる。それをまた持ち運び用のビニール袋に入れてくれるよね。
こんなサービスは日本だけだと思うなあ。(フランス/女性)
僕もパン屋さんで驚いたことがある。パンが1個ずつビニールにくるまれていて、それをまた手提げ用のビニール袋に入れてくれるから。(イギリス/男性)
●コンビニで袋を分けてくれる!
日本に来たとき、コンビニで「温かいもの」と「冷たいもの」を分けて入れてくれたのに驚いた。確かにビールとおでんを同じ袋に入れられるのは嫌だけど、そんなことを考えるようになったのは日本に来てからだと思う(笑)。
(アメリカ/男性)
●日本のお菓子には驚いた!
日本のお菓子に驚いたよ。袋を開けると1個がまた小さな袋に入っている。日本以外ではあまり見ないんじゃないかな。食べるのが面倒くさいことがあるよね。(アメリカ/男性)
いろいろお話を伺うと、日本ほど「包装」にうるさい国はないそうです。例えば、アメリカの小売店では茶色の紙袋に入れるのが普通だったり、お店では袋なんかもらわず、買ったものをそのままカートで押して駐車場のクルマまで持っていき、クルマに載せて帰るなんてことも当たり前だそうです。
また、上を切ったダンボール箱に買ったものを詰めて、それで持って帰ることも。
ドイツの人にも伺ってみましたが、やはり事情は同じようです。ドイツの格安スーパーの場合、購入したものを用意してあるダンボールに詰めてレジに運び、会計をしたらそれをそのまま持って帰るなんてお店もあるそうです。
イギリスの人の話も、上のアメリカ、ドイツの人の話と大差ありませんでした。日本の一部スーパーでも導入されていますが、購入した商品を持って帰る手提げのビニール袋にお金が掛かるのは海外ではごく普通のことだそうです。
お店で「袋はいるの?」と聞かれるのは当然で、買い物にはマイバッグを持っていくのです。忘れる人も多いそうですが(笑)。
■日本の包装はきれい!?
「包装」といえば「ラッピング」もその一種ですね。日本はオーバーパッケージという意見がある一方で、日本のラッピングは最高という意見もあります。実際、日本のラッピングについては海外でも注目されているそうです。
伺った話をご紹介します。
●百貨店でお菓子を買ったことがあるんだけど、そのラッピング技術には驚いた。すごくきれいだった。折り紙があるからなのかな。(フランス/女性)
●友達にプレゼントするのにシャンパンをラッピングしてもらったことがあります。とてもきれいにリボンまで掛けてくれて驚きました。(アメリカ/女性)
クリスマスプレゼントなど海外ではどうしているのだろうと伺ってみると、クリスマスシーズンには、お店にラッピングカウンターがあったりするのですが、基本プレゼントなどのラッピングは自分でする場合が多いのだそうです。
また、ラッピングカウンターに頼んでも、日本ほど見事にラッピングしてくれることはまれなのだそうです。
過剰包装なんていわれる一方で、日本のラッピング技術が海外でも評判なのは、このような事情があるからだそうです。「折り紙」「風呂敷」の伝統がある日本は、世界を代表するラッピング国なのかもしれません。
(高橋モータース@dcp)