マスクが怒ったTwitterの不透明な部分
ただ、これらの問題は、ニュースを配信するプラットフォーム事業者がコンテンツを選別する体制と透明性をどう確保するかという課題を持つものでもあり、シャドウバンと呼ばれる誰からも拡散されず、場合によっては検索も引っかからない仕様をTwitter日本法人が悪用した疑いが持ち上がっています。
自身の表現と同好の士の間での告知を行っていたにすぎないイラストレーターやコスプレイヤーが、優先的に手動でシャドウバンされていたことも明らかになっています。
これらも、特定のTwitter社員が目視し手動でバンをしていたことなどから、マスクさんの新体制では、かなり早期にシャドウバンの仕組みを撤回する方針の実施と共に、不透明で不利なバンは現在は解除されています。
また、Twitter本社でも日本法人でもタイムライン表示の方法として、キュレーションチームが好む社会問題などの単語が、それらの情報を求めないユーザーのタイムラインにも表示される仕組みが導入されていました。Twitter内で話題となった「トレンド操作」「捏造」というよりは、アルゴリズムで社内のキュレーションの誘導により関連キーワードがバズるような仕掛けを持っていた形になります。
マスクさんが、買収前からTwitterのBOT問題に対して憤慨していたこともあり、これらの課題については買収後に優先して対処したのではないかと思います。
確かに、以前よりジェンダーやLGBT問題、反原発、主婦アカウントによる育児の愚痴などがタイムラインに多く表示されていたものが、現在はこれらの特定のキーワードに紐づくツイートの表示回数が減ったのも、これらのツールがアルゴリズムから一部削除されたことが理由と見られます。
いまなお多数表示される場合は、Twitter公式アプリの「設定とサポート」→「設定とプライバシー」→「プライバシーと安全」→「表示するコンテンツ」を順にタップし、そこにある「興味関心」を開くと、だーっと表示される関心内容のタグを弄る必要があります。
この中に、日本語圏ユーザーであれば、「Japanese Enviroment(環境問題)」や「Japanese Sales Tax(消費税)」といったタグには左派が好む用語が含まれるツイートが、「Japanese Security(安全保障)」「Royal Family(皇室問題)」などは右派用語がタイムラインにこの人の好みとして頻出する可能性があります。チェックボックスを外せば、タイムラインに流れてくるこれらの分野とカテゴライズされたツイートは減少すると思います。