少年院で出会った4人が仲間を助けるために東京へと向かう映画『レッドブリッジ』、そしてその前日譚の『レッドブリッジ ビギニング』に坂口海斗役で出演している空人くん。役作りやこの映画を通して学んだことなど、じっくり聞いてきました!
【大倉空人】映画『レッドブリッジ』、『レッドブリッジ ビギニング』が現在公開中! 空人くんに直撃インタビューです♡【原因は自分にある。】
Q.映画『レッドブリッジ』『レッドブリッジ ビギニング』が現在公開中です。どんな物語で、どんな役ですか?
映画『レッドブリッジ』はロードムービーなんですが、ただロードムービーではなく物語が大胆に描かれています。日付がはっきり出てくるわけではないんですが、時間の流れがわかるように1時間後、1日、2日みたいに経過がわかるようになっていて。ダラダラと仲間を助けにいく感じではなく、助けにいくまでの流れを楽しめる内容になっています。『レッドブリッジ ビギニング』は、『レッドブリッジ』の前日譚で、少年院で出会った4人の友情や絆ができるまでを描いています。僕が演じている坂口海斗は短気で喧嘩っ早いけど、仲間思い。あと、過去の経験や家庭環境から食事にめちゃくちゃこだわりがある役です。
この2作品が同時公開されているのですが、観る順番で悩む方もいると思うんです。順当に観るのであれば『レッドブリッジ ビギニング』、『レッドブリッジ』の順番で観ていただいたほうが物語も理解もできるし、おもしろいんじゃないかなと思うんですよ。今西大輝(豊田裕大)の感情や巻 龍一(兵頭功海)の心とか、『レッドブリッジ ビギニング』から続いていて、『レッドブリッジ』で解決するということもあったりするから。ただ先に『レッドブリッジ』を観て“え? どういうこと?”っていろいろ考えて考察を楽しんでもらったうえで、解決編ではないですけど、『レッドブリッジ ビギニング』を観るという楽しみ方もあると思います。どちらにせよ両方観てもらえたらうれしいです。
Q.日常では起こらないような出来事を演じるのはどうでした?
本当にわからないことがたくさんあったので、映画『デメキン』を観てタバコの吸い方を勉強して、映画『クローズ』で喧嘩の仕方を学びました。海斗って喧嘩が大好きだから、思わず笑顔になってしまったりするんですけど、そういう部分を考えるうえでたくさん勉強しましたね。あとは裕大くんに連絡して、僕はこう思ってるんだけど、どうすればいいかなって聞いて一緒に芝居を練ったりしてました。
Q.オーディションで決まったと思うのですが、決まったときの思いなど教えてください。
僕、オーディションがすごく楽しかったんです。なぜかって一緒に受けている方々のお芝居がうますぎて。オーディション会場にはもちろん監督さんもいて、アドバイスを受けられたことも幸せでしたし、お芝居がうまい方々を観ることができる環境が楽しくてうれしくて。終わった後に、マネージャーさんに“めっちゃ楽しかった!”って連絡しました(笑)。うまい俳優さんと一緒にやるということだけで、たくさん学べたし感覚を掴めた、それだけでもうれしかったのに、さらに受かったので喜びも2倍でした。
Q.同世代の役者さんが集まった現場はどんな様子でしたか?
普通に日常の話をしてましたね。あとは、台本の読み合わせをするとか、誰かひとりが歌い始めるとみんな歌いだすとか(笑)。映画の中の4人の延長線上にいたって言えばいいのかな。少年院のシーンはみんなで雑魚寝して楽しかったです。あとは「俺、今から喧嘩してくっから」「頑張れ」って会話も印象に残っていて。これは控室から送り出すときに言ってたんですけど、そういうふとした会話がすごい仲間だなって。物語とリンクするように、僕らの絆も時間とともに強くなっていく感じがしました。今まで同世代の俳優仲間がいなかったので今回の出会いに感謝しています。
Q.ロードムービーであり青春群像劇でもあると思うのですが、大倉さんにとっての青春って何ですか?
まだリアル青春期間ではありますが(笑)、所属しているユニット・原因は自分にある。で大きな壁を乗り越えたとき青春だなって思いますし、役者のお仕事でクランクアップしてお世話になったスタッフの皆さんにお礼を伝えているときとか、ところどころで青春は感じています。あとは高校のときにファミリーレストランでテスト勉強という名の、友だちと過ごしていた時間も青春だったなって。
憧れの青春は部活で大会に出たあと、みんなでごはんを食べに行くってやつ。僕、まともに部活に参加したことがなくて、すべてEBiDAN(スターダストプロモーションに所属する新人若手俳優・タレントで構成されたアーティスト集団)に捧げていたので。だから、青春=学生っていうのが強くて、友達が告白されるとか、されないとかっていう日常が青春だなって。さすがに高校を卒業している今、リアル学生青春は無理なので、僕は、この先に演じる役で青春を取り戻せたらいいなと思っています(笑)。
Q.最後に見所を教えてください!
観てくれる方へというか、僕のファンの方へになってしまうかと思うのですが、いつもみなさんが見てくれている大倉空人じゃなく、俳優の大倉空人として別人物だと思って観てもらえるとうれしいです。今までの僕に対するイメージは取っ払って、僕の新たな一面だと思って楽しんでもらえればなって思っています。この作品はハードな部分もありますが、男の友情や絆が描かれているので、ぜひ観てもらえるとうれしいです!
映画『レッドブリッジ』公開中
少年院生活を終え地元茨城に帰ってきた今西大輝(豊田裕大)が、少年院で同部屋だった小日向 健(松尾 潤)の危機を聞き、同じく少年院で出会った仲間の坂口海斗(大倉空人)と巻 龍一(兵頭功海)と共に健を救うために行く先々でトラブルを引き起こしながら、奪った車で東京へと向かう。金がない、学もない、女もいない。何も持たない若者たちの旅路の行方は!?
映画『レッドブリッジ ビギニング』公開中
孤児院育ちの今西大輝は違法ドラッグ所持で現行犯逮捕され、少年院に収容される。同室になった巻 龍一、小日向 健、そして問題を起こし懲罰房から戻ってきた坂口海斗と時に衝突しながらも、次第に深い絆が生まれていく。ワルだが正義感の強い大輝たちは、院内でのいじめを止めたことがきっかけで、少年院のボス格である堀口亮太(菅原 健)、そして半グレで人を殺したという噂のある鮫島アツシ(木田佳介)と対立を深めていく。
©️2022BBB
取材・文/編集部