法律全般

法律コラム

知人や親戚との間で家を貸し借りする前に知っておきたい法律と契約書の知識

※コラムの内容は更新時のものであり、最新の情報と異なることがあります。

お世話になっている人だから、親戚だから、住んでいない不動産を知らない人よりも知っている人に貸した方が安心と思っている人も多いのではないでしょうか?
不動産の貸し借りに関してはさまざまなトラブルが生じています。貸す前に知っておきたい法律や契約についてお伝えします。

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知人や親戚などに家を貸すことの危険性

賃貸物件をめぐってのトラブルは現代社会において後を絶たないといいます。周囲でトラブルになっている人はいませんでしたか?これは通常全く知らない人との間でも親しい知人との間でも起こっているのではないでしょうか。

最も大きなトラブルといえば、契約の解除に関する場面ではないでしょうか。
必要になって返してほしいときに返してもらえない、返してもらったとしても酷く汚されている、設備が壊れたまま、住居設備について壊れたときの修繕費をどちらが負担するかで揉めるなどです。

貸すときには貸す側・借りる側双方笑顔でも、返すときには当事者が変わっていて、貸したときの約束などが通じない、守ってもらえないこともあります。多額の立ち退き料を支払ってやっとの思いで退去してもらうなんてことも多く起こっています。
こんなとき、「よかれと思って貸したのにとんだトラブルに巻き込まれてしまった」と貸した方がつらい思いをすることになります。

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知人や親戚でも契約をしておく必要性

前述の貸し借りをめぐるトラブルは、自分には関係ないと思いがちですが、誰にでも起こりうる問題ということを認識する必要があります。そのため、不動産業者を通して貸してしまった方が却って気が楽ということもあるのです。

しかしどうしても知人や親戚などに貸してあげたい、そう思うときは知らない人に貸すときと同じように、きちんと契約を結んでおく必要があります。
貸すときに面倒な手間がかかると思うかもしれませんが、契約をきちんと結んでおくことによって、いざトラブルになった際に「こんな約束をした覚えはない」などといった口論が起こることを防止することも可能になります。契約書に約束した内容を盛り込むこともできるからです。

弁護士を探す(無料) 定期借家契約や使用貸借契約を締結するメリット

それではどのような契約を結べばいいのでしょうか。
どのように貸すかで契約は異なってきます。知人や親戚だから無料で貸したいというときは、使用貸借契約を、賃貸料を受け取るというときには賃貸借契約と思いがちですが、通常の賃貸借契約ではなく、定期借家契約を締結することをオススメします。

以下、それぞれの契約について具体的に説明していきます。

使用貸借契約

使用貸借契約は、タダで貸すときに使う契約になります。使用貸借契約の特徴としては、「タダで貸す代わりに後は自分で何とかしてね」という内容になります。
そのため、賃貸借契約に比べて貸す側がしなければならないことが少なくなっています。

例えば、必要費といって賃貸物件に基本的に備えられている設備(トイレやバスなど)が壊れてしまった場合の修理代や窓枠が外れてしまった場合の修理代などが該当しますが、これらを借主が負担することになります。

また、あくまでも使用貸借契約は貸主と借主の特別な人間関係に基づいて行われているという性質上、借主の死亡によって契約は終了することになります。
このため、例えば、兄弟姉妹に無償で貸し出したあと、兄弟姉妹が亡くなってしまったために退去して欲しい、となった場合にその配偶者から返してもらえないというトラブルを防ぐことが可能になります。

もっとも使用貸借契約は契約上民法の規定と異なったものにすると、締結した契約が優先されてしまうため、契約書の条

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