満点の星をいただく果てしない光の海を、豊かに流れゆく風に心を開けば、煌く星座の物語も聞こえてくる、夜の静寂のなんと饒舌なことでせうか。光と影の境に消えていったはるかな地平線も、瞼に浮かんでまいります…。
いや「ジェットストリ~ム」は関係なくて、UFO話なのです。しかもなんだかキナ臭い展開となる…空には、魔物がすんでいる?!
1986年11月17日「JALジャンボ機UFO遭遇事件」
日航1628便 ボーイング747は「フランス産のボジョレーヌーボーの大量輸送」のためパリを飛び立った。一路東京へと「アラスカ、フェアバンクス上空」を高度10,600mで、時速900~910kmあたりで巡航していました。
(※注/この年の前年、1985年の夏には日航123便、御巣鷹山の大惨事があったばかり。つまり世間的にも日航機に対して、ピリピリムードの張り詰めた空気があった)
▷参考動画/1986年頃の日航B747鶴丸ジャンボ機の姿。スリーマン運航の映像。もうカッコイイたらないねっ!男の子のなりたい職業ベスト3には「パイロット」が必ず、ランクインしていた時代でした。
○巨大機体の割には、狭いコクピット。パイロット達の仕事場は、アメリカのワゴン車位のスペースしかない。左席に機長、右席に副操縦士、少し後ろには、航空機関士が座る。あと後方にゲスト席もあった。ワクワクしますね。
…さて、本題。舞台はアラスカ上空です。
▷使用機材✈️「JAL1628特別便 日本航空のボーイング747-246Fカーゴ機」
▷飛行経路は「🇫🇷フランス(パリ)発→🇮🇸アイスランド(ケプラヴィーク)→🇺🇸アメリカ(アンカレッジ)→🇯🇵日本(成田)着」
▷日航1628便、コックピットクルーは三名 (遭遇当時) 機長 寺内謙寿(47歳)副操縦士 為藤隆憲(39歳)航空機関士 佃善雄(33歳)
○当該案件、FAA(連邦航空局)が作成した秘匿文書(1,569ページ※)は、しばらく行方不明のままだった。2018年になって「米国立公文書記録管理局」で、その関係文書のコピーが発見される。
(※ザ・ブラック・ボルトが開示要求した案件)
○そのファイルのうち、日航便機長がアンカレッジにて記述した『Written Statement by Capt. Terauchi [In Japanese]』を採録します。寺内氏は絵心と軽妙な文章※を書く方で、報告レポートの書き出しは、こんな一文で始まっている。
(※以下、寺内機長が当該機の搭乗後に日航社用便箋に記した、証言と図表である)
奇妙な出来事の始まり、アラスカフェアバンクス上空
○現地時間の午後17時05分。その日は雲もあまりなく、気流も安定していた。アンカレッジの管制塔とコンタクトし、タルキートナへ進路(南方)を取った直後、日航機はとてつもない「奇妙な光」と遭遇することになるのです。さて、その正体とは?
○コックピットクルーの三人は日航機の左30度前方、下方600mほどの場所を先行する二つの光の帯を見つめていた。この謎の灯火は、航空標識みたいに想えるがもちろん違う。空中に浮かんでいるのだから。ある意味、ヘンテコな神秘体験、まさにオカルティック!
○はじめは「特別任務の軍用機」か何かだと思って、機長もあまり気にとめていなかったらしい。ところが、いつになっても飛行位置を変えないことが気掛かりになってきた。そして副操縦士がアンカレッジ管制センターに、滞空エアの存在を無線で尋ねた。
○やがてその動きが「二匹の小熊がじゃれあいする」ように動き出したという。そして日航機に対して、さかんにアピールしだしたのだ。
やがて機長も「UFOかもしれない」と思い始め、所持していたフィルムカメラで写真を撮ろうとしました。しかしカメラはレンズの伸縮を繰り返し、AFシャッターが切れないなどの異常を示し、結局撮影をあきらめる。
瞬時に日航機の前面に移動した、二機のUFO意図が解らない
○それからしばらくして、日航機の飛行方向に突如として「二機のUFO」が現れた。高速移動して、しかも前面の一点に静止した(正しくは等速度運動)まま、動かなかった。その時の様子を機長は次のように記述します。
○UFOを認識して七分たった頃…『突然、全く突然に我々の顔面に、二隻の宇宙船が静止してさかんに光をはなっている。コックピットの中も明るくなるし、顔も少々ほてる感じがする。高速移動したためその慣性を殺すための噴射なのか、眼前の一点に静止したまま見事に動かない。3~7秒ぐらい経過し、我々と同速で定速運動に入ると焔のような噴射はやみ、小さな円形の光になった。なんと排気孔が大量に見えるではないか』と、機長は落ち着きはらって、飛翔体観察を続けます。
○やがて機長は目の前でまばゆく光る物体に、大量の排気孔の存在に気付いた。しかしエンジン部分は、見えなかった。機体バランスを保つためか排気孔からの噴射は、強くなったり弱くなったりしていたらしい。
○航空機の胴体みたいな円筒形で、回転しながら排気?し飛行推力を得るシステム、そして大量に並ぶ噴射孔だけで、姿勢制御まで出来るらしい。この時代いや、いまの航空技術でも存在したとは考えずらいシステムだった。
○そしてアンカレッジ航空管制に、再び副操縦士が問い合わせる。しかし管制官からの応答は「周辺空域には、JAL1628便以外に機影はない」というものでした。
○管制官からの「ビーコンの色はなんだ?」との問いかけに「白と黄色と、思う」と応える「自分が見えているものが、地上レーダーに捕捉出来ていない…?」クルー達の疑心暗鬼が、この後も続くことになります。
○ジャンボ機全面のWXレーダー(機上気象レーダー Onboard/Airborn WX Radar)で「謎の飛行体」の捕捉を試みる。レンジミニマム、フォワード、チルト水平位置。すると画面上に現れたものとは「驚愕すべきモノ」だったのです!(曲線ライン、5マイル刻み)
○自機WXレーダーに捉えた「緑色の物体」の意味は「雲や霧」であり、金属製ではないことを示している。通常航空機は、エコー画面に赤色で表示される。すると目の前に、理解不能なモノが飛んでいることになる。
○二機編隊で優位な位置取りをするUFO※、さらに一定のスペースをとりこちら追従する。それだけだと要撃機のスクランブルみたいだが、やがてその正体をハッキリと顕すことになる!
日航機は、フェアバンクス市街地上空にさしかかった。そこに忽然とあらわれたモノとは…!!
(※良くある勘違い/ UFOは「unidentified flying object、未確認飛行物体」の略称。なので「妙な宇宙人が円盤に乗って地球にやってくる」ことだけを指すわけではありません)
突如、姿を現した母船型UFO。そのサイズに驚愕す!
○機長手記によれば、直径がジャンボ機の3~4倍にもなる「巨大な球形型UFO」で、航空母艦並※のサイズだったという。これに危機感を覚えた機長は、フェアバンクス上空で360°右旋回して逃れようとしたが、ずっと日航機の左後方にランデブー(併航)してくるのです。
(※米航空母艦のUSSエンタープライズ(CVN-65)で、長341m、ジャンボ機は長70mほど)
○その後、アンカレッジに向かう日航便が、ユナイテッド航空機とすれちがった。するとUFOは突然反転し今度は、UAL機の追尾を始めた。同機がフェアバンクスに着陸すると、どこかにこのUFOは消失したという。またこのUFO騒ぎを聞きつけた「空軍のC-130H輸送機」が現場に近接したが、当該物体は確認することが出来なかった。
○アンカレッジ着陸後には、アメリカ連邦航空局(FAA)により、機長の事情聴取が行われチェックされた。寺内機長については「酩酊、薬物などの可能性がない」ことが証明された。しかし、この話はまだ終わらないのです!
▽日航機UFO遭遇/再現シュミレーター動画。当該機がまるで「ステルス爆撃機のB2※」もしくは「TR-3B」みたいになってますね。
(※B2スピリットの初飛行は、1989年7月17日となる。運用配備が1997年。全長21.03m、全幅52.43m、全高5.18m、最高速度は約1,000km/h、生産コストが超高額で、量産されなかった)
後日談は、すったもんだの末、残念な結果に
ところが、日航便の副操縦士は「光は見たが飛行物体の形は、ハッキリとは確認できなかった」と証言。航空機関士に至っては「何も見ていない」と、ハッキリ証言している。また寺内機長は「機内が照らされて熱も感じた」と述べている。しかし、副操縦士も機関士も「そんなことはなかった」とキッパリ否定。
う~ん…そうだよなぁ、そういうよね。
それで、日本をはじめ世界各国の新聞やテレビ、週刊誌で採りあげられ大きく報道された。ところが突然「これはUFOではなく、惑星(たしか木星)を機長が見間違えたもの」とする論調が、マスコミを介してリリースされた。
「でたぁ~惑星?そんなの、ありえないよっ!」
なおこの機長は、この事件の前後にも「UFO目撃談」を語っており、この事件の後でも再び、アラスカ上空で「UFO」を目撃している。え~、どんだけぇ!そして寺内機長は、その後地上勤務に異動となった。あぁ…ねぇ。
それから時が流れ、忘れた頃にある発表があった
2001年のこと、FAA職員であり当時、事故調査部長だったジョン・キャラハンが「JAL1628便UFO案件」を裏付ける証言をしたのです。
実際には、日航機がアラスカ上空で遭遇したUFOは、地上レーダー上でも捕捉され、機長の要請に呼応する形でFAAがレーダー追跡し、管制管が記録をとっていたという。当時、キャラハンは資料と記録をFAAの技術センターに移送させ、模擬管制室を用意し録音やデータを元に、管制経過をリアルタイムに再現していました。
▽再現ドキュメント「JAL Flight 1628」クルー目線で、状況変化がわかり良い作り方。この時、日航機はかなり危機的状況にあったと思える。
そしてキャラハンは、FAA所長であった元海軍中将ドナルド・D・エンゲンに、再現された「レーダースクリーン状況」のビデオを見せたらしい。すると所長は血相変え大慌て、その夜の予定を全てキャンセルし「大統領に面会する」と言い残し出て行ったという。
当時の大統領「ロナルド・レーガン」のスタッフに、キャラハン他、FAA関係者22名、FBIから3名、CIAからも3名が召集され、会議が開かれた。会議後、参加者全員に対して「CIAから緘口令が宣告」された「本事件は存在せず、この会議も開催されなかった」と。さらに、FAAが会議に提出した資料や、レーダー記録等はCIAらにより全て持ち去られたらしい。しかし、FAA側は「報告書や録音テープ、再現状況録画ビデオ」などの、オリジンを保有していた。これらには提出を命じられなかったので、キャラハンらは保管し続け後に資料を公表したことから、再び明るみにでたのでした。
レーガン大統領は、「UFO遭遇事件の一連の報道」に対して、まずアメリカ国内のマスコミに圧力をかけはじめたのだ。ひぇ~、マジモンの「MIB案件※1」だったか。道理で寺内機長が急にトーンダウンしたワケだ。でもこれで、逆に信憑性は増したよね!
それで、謎の巨大な光球の正体は「HAARP兵器」による「何らかの秘密実験※2」とする説が、かなり濃厚なのです。なぜなら目撃場所がアラスカ…。
(※1 メン・イン・ブラック、Men in Black、MIB、とは「UFOや宇宙人などの目撃者・研究者」の前に突然現れ、警告や脅迫を与えたり、さまざまな圧力や妨害を行う“謎の組織”である。最近では「BOSS」のCMに、MIBのジョーンズ氏が出演していた)
(※2 HAARPは「高周波活性オーロラ調査プログラム」の頭文字であり、アメリカ合衆国 アラスカ州 ガコナにある。HAARPは、陰謀論を信じる者にとって“疑惑の総合商社”となっていた。この研究には米海空軍も参画していた。つまり“表の顔と裏の顔”が当然あったことになる。アラスカ州にあるHAARP研究施設(建設は80年代から)には、2億9000万ドル(約313億円)もの投資がなされたという。また、閉鎖されたという話もある)
▷アラスカ・トライアングルの謎
アラスカには「魔の三角地帯」と呼ばれる地域があります。このアラスカ三角地帯では「数万人もの行方不明者」がいて、ほとんどがその姿や痕跡を残すことなく忽然と消えてしまうのです。
服や遺骸も発見されず、忽然と地上から消えてしまう。地元ではUMAやUFOの仕業であると騒がれているのですが、いまだハッキリとしません。
▽参考/近年になり、米海軍が正式に認めたUFO流出映像「Gimbal」。いまだ「UFOがいるか?いないか?」と議論したがるヒトがいるが、間違いなく物理的に存在している。問われているのはその正体、コレいったい何なの?(2015年1月撮影)
二機の「F/A18Fスーパーホーネット攻撃機」が、サンディエゴ沖の通常訓練中「複数の特異な航空機械」と表現された飛行体の調査を指示された。パイロットはこの「航空機械」が高度6万フィート(約18,000m)付近から50フィート(15m)まで瞬時に降下したと報告。また、パイロットのひとりによれば、「白いティックタック(ミントキャンディー)」のように見えたという。 (出典 ニューズウィーク)
○いまだUFO案件に懐疑的なヒトは、是非コチラにアクセスしてみて。アメリカのCIAは「1940年代~1950年代にかけての、UFO調査機密文書」を一部公開しています。CIA自らが「Xファイル」と呼ぶ(やけくそ?)極秘文書は一般公開され、誰でも「ダウンロードして読める」ようになっています。
▷リンク1/CIA文書「Xファイル」
Take a Peek Into Our “X-Files” — Central Intelligence Agency
▷リンク2/朗読版「寺内機長の手記」
【朗読】1986年日航ジャンボ機UFO遭遇事件 寺内機長の手記 - YouTube
▷リンク3/ウキペディア
🎊おまけコ~ナ~/ ガンバレ日本航空!•*¨*•.✈️
▷『新説発表』
この事件のポイントは、日航カーゴ機の積荷が「フランス産のワイン」だったことにある。エイリアンは「’86産 フランスの新酒※」を、いちはやく飲んでみたかったのですね。そうです、11月の第三木曜日には「ボジョパ~♪」だネ!
(※ちなみに’86年度産のボルドーは“当り年”らしいですよ。 “シャトーマルゴー☆ビンテージ” 五つ星推し!Merveilleux✩.*˚だがしかし。お値段がさぁ…目が点)
▷『事件補足』
民間機や航空自衛隊などでは、パイロットが飛行中「未確認飛行物体」を目撃すると「正式には、記録や報告をしない」ことが慣習となっているらしい。その理由は⇒「良くて地上勤務、ヘタすると基地外扱い」なのである。ひどいわぁ、基地外に出禁なの? (白目)
▷『機長挨拶』
こんなパイロットがいる航空会社が、ダメなワケがない…と、思いたい。
▷ラジオ番組『ジェットストリーム』
当時、大好きな深夜番組でした!いまはもう、チョットあれだけども。
BGM♪ミスターロンリー
NA『遠い地平線が消えて
深々とした夜の闇に心を休める時
遥か雲海の上を 音もなく流れ去る気流は
限りない宇宙の営みを 告げています
満点の星をいただく果てしない光の海を
豊かに流れゆく風に心を開けば
煌く星座の物語も聞こえてくる
夜の静寂のなんと饒舌なことでしょうか
光と影の境に消えていった はるかな地平線も
瞼に浮かんでまいります
日本航空があなたにお送りする
音楽の定期便「ジェットストリーム」
皆様の夜間飛行のお供を致しますパイロットは
わたくし城達也です』
…では、皆さま さようなら。
参考/ The Black Vault、ウキペディア (6900文字、thank you for Long sentence reading.bon voyage.)