や団が明かす「人生で一番嬉しかった松本人志さんとの会話」 | FRIDAYデジタル

や団が明かす「人生で一番嬉しかった松本人志さんとの会話」

2022 M-1、KOCへの道:「や団」【後編】

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長らく実力を認められながら、「キングオブコント2022」で初の決勝進出を決めたお笑いトリオがいる。それが、「や団」の本間キッド、中嶋享、ロングサイズ伊藤の3人だ。大会の最年長組となる彼らは、2020年、2021年の新型コロナの不遇にも負けず、着実にステップアップを図ってきた。 

3人の活動を支える原動力とは何だったのか――。ツッコミが変わった背景、ザ・ドリフターズとの意外な共通点、結果が出ず毎年のように揉めた過去、ネタに強いソニー芸人を取り巻く環境、「人生で一番嬉しかった」というダウンタウン・松本人志との会話まで、彼らの今を形作る本質に迫る。 

「キングオブコント2022」で初の決勝進出を決めたお笑いトリオ「や団」のロングサイズ伊藤(写真左)、本間キッド(同中)、中嶋享(撮影:スギゾー)

ツッコミが変わった背景「リアクターが笑いをとるようになった」 

――ツッコミが中嶋さんから本間さん中心になったのはいつ頃なんですか?

本間:あれ、何年だろ。2012年とか? 

中嶋:たぶん30歳ぐらいの時だよね。 

伊藤:前は僕と本間の2人がバーッと暴走して、ナカシ(中嶋)がツッコんで収めるみたいなスタイルだったんです。ただ、ナカシの滑舌が良くないのと、ツッコミにあんまパワーがないってことで変わったんだと思います。 

中嶋:あんまり暴走されると、俺の力じゃ止められなくなって(笑)。あとお笑いの形が変わってきた時代でもあったんですよ。昔はツッコミの人が笑いとるんじゃなくて、ボケで笑いとってツッコミが直すのが主流だったと思うんです。 

キングオブコントとかが始まって、ツッコミというかリアクターの人がけっこう笑いをとるようになった。それから、「やっぱこのポジションは面白い人がやったほうがいい」ってことで本間になったのがデカいと思うんですよね。 

伊藤:まさに小峠(英二)さんとかね。 

中嶋:そうです、そうです。あそこもボケ、ツッコミが逆になりましたし。

――とはいえ、バイきんぐを見て変えたわけではないと。

中嶋:そうですね。時代の笑いに合わせていった時に「もうこれじゃ無理だな」と。 

伊藤:もう一つ、ナカシが「芝居が苦手」って言ってたのもありますね。ナカシが怖い組織の人間役で、取り押さえられた僕に銃を突きつけて「おい! ここのアジト、どうやって聞きつけた?」で凄むコントがあったんですよ。 

本間:迫力を出すために、ドスの効いた声を出してくれってお願いしたんです。ナカシも「わかった」って言って気合い入れて、いざやったら「どうやって聞きつけたぁ~!?」(語尾が上がる)ってなって(笑)。 

伊藤:フリの段階でめちゃくちゃ笑いが起きちゃった(笑)。雰囲気も何もねぇし、「あ、もうダメだ」って。 

本間:俺たちも笑い止まんなくなっちゃって。ロングと俺がずっと笑ったままで。 

伊藤:そこで絶対笑っちゃダメなコントなのに。 

中嶋:怒られたなぁ、あの時も先輩に(笑)。 

ドリフとや団の類似点、飛躍を促した演出家の存在 

――そんなきっかけがあったんですね(笑)。そもそも最初から今のようなシチュエーションコントを作っていたんですか?

本間:基本はシチュエーションコントだったんですけど、一時期ちょっと『エンタの神様』(日本テレビ系)ブームに飲み込まれて、フリップネタみたいなのもやったりはしてました。でも、割と早い段階で今の感じになりましたね。 

僕は高校の時にネプチューンさんとジョビジョバっていう5人組のグループが好きだったんですよ。今の形になったのは、それが大きいかもしんないですね。 

――ザ・ドリフターズの要素もある演劇集団って感じですよね。 

本間:はい、そういうのがすごい好きなんです。『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』(TBS系)で、探偵事務所の一室で笑わせるシーンがあるじゃないですか。そういうのをジョビジョバもやってたりしてて。あの感じが好きなんですよね。 

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