無駄な梱包材を減らす。世界の試みを知り「まとめ配送」を活用しよう - change

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2022年05月24日

無駄な梱包材を減らす。世界の試みを知り「まとめ配送」を活用しよう

通販を利用したあと、大量に残された段ボールや梱包材を「無駄だな」と感じた経験がある人も多いのではないでしょうか。世界では、この梱包ごみを減らす取り組みが始まっています。

EC利用の拡大で増えつづける梱包ごみ

2020年以降、コロナ禍の発生により、ネット通販の利用が急激に拡大しています。これに伴い社会問題化しているのが、配達後に出る梱包材のごみの急増です。東京都八王子市を例にとると、巣ごもり需要で通信販売が増え、段ボールのごみが2割以上も増加。2020年度に回収された段ボールは、前年の4000トン台から5400トンと、21.2%も急増したことが確認されています。日本における段ボールのリサイクル回収率は、2020年で96.1%と非常に高いものの、同時にリサイクルが難しいプラスチック製クッション封筒や、プラスチックの緩衝材の増加も懸念されています。(出典:東京新聞 ダンボールリサイクル協議会

リユースの梱包サービス——フィンランド「RePack」

梱包ごみを減らすために、世界ではさまざまな試みがスタートしています。そのひとつが、フィンランド、ヘルシンキに本拠地を置くRePack社による再利用可能なパッケージングサービス「RePack」です。このサービスでは、オンラインショップ側が前払いでRePackのパッケージを入手し、受け取った購入者は商品を取り出した後、同封されている返送ラベルを貼って、パッケージをポストに戻します。戻されたパッケージはRePack社でクリーニングされ、また各ショップに納品される流れとなっています。封筒型パッケージは、古い家電をリサイクルしたポリプロピレン製。プラスチック袋や段ボール等に比べて、CO2排出量を80%近く削減します。(出典:Launch Cart RePack

配送回数を減らす試み——アメリカ「Olive」

梱包材を減らすためには、配送の回数自体を減らすことも効果的です。アメリカのスタートアップ企業「Olive」では、オンラインで注文されたブランドのアパレル商品を再利用可能な箱にまとめて週1回配達するサービスを提供しています。消費者はアディダスやラコステなど、有名ブランドを含むおよそ100のブランドのサイトから買い物することが可能で、注文品は1度Oliveの施設に配送され、まとめて梱包されてから、消費者のもとに届く仕組みとなっています。(出典:Ideaforgood Olive

「まとめ配送」を心がけよう

RePackやOliveのようなサービスは残念ながら日本ではまだ普及していませんが、今個人にできるアクションとして、通販で買い物をするときにはバラバラに注文せず、まとめて購入するようにするだけでも効果的です。無駄な梱包材を減らす「まとめ配送」を、今日から始めてみませんか。

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