接客業・飲食業を経て、建設業界未経験でアーキ・ジャパンへ
私が大学卒業後の2009年に就職したのは、アメリカ発のスノーボード用品メーカー。夏は営業担当として日本全国のスキー場を駆け回り、スクールの導入を呼びかけ、冬は会社が運営する福井県のゲレンデにあるスクールで、スノーボードのインストラクターとして子どもたちを指導していました。
その後、2015年に知り合いに誘われて転職したのが、居酒屋チェーンを運営する会社。店長として店舗業務全般を担当し、5、6店舗を運営する統括マネジャーも務めました。
順調にポジションが上がっていくのは嬉しかったですが、接客業や飲食店は拘束時間が長く、次第にワークライフバランスを大事にしたいと思うようになりました。コロナ禍の影響もあって転職活動を始めて出会ったのが、アーキ・ジャパンです。
入社の決め手になったのは、何よりも接客業や飲食店と比べると勤務時間が安定していたこと。また、働いている方たちが皆親身で、誠実な人が多いと感じたことも大きいですね。さらに私は前職で、店舗のどこに何を配置するかを決めるために図面を描く作業が好きだったので、建設業界に興味を惹かれましたね。
入社後はまず、1カ月にわたり建設業に関する基礎的な研修を受講。その後に、ごみ焼却施設の建設において世界をリードする企業を紹介され、配属が決まりました。
配属先は、ごみを燃やし、灰にして一時的に保管する、プラントと呼ばれる設備を造って管理する事業を手がけている企業。会社情報や業務内容については未知でしたが、先方の説明がわかりやすく「普通に暮らしていては触れられない機械を組み立てる仕事」に興味が湧いたんです。
現場を回って安全を守る仕事。オフの時間も充実し、新たに見つけた趣味はロードバイク
2022年10月現在の職場は、京都府舞鶴市の清掃事務所。チームのメンバーは4人で、40代の所長、50代の電気技術者、20代の年下の先輩、そして30代の私で構成されています。チームワークが良く、勤務初日から歓迎してくれるような優しい人たちです。
このチームで携わっているのは、ごみを焼却して出た灰を水で冷却し、コンベアで運搬して、水を切って一時的に貯め、ダンプに積んで埋立地まで運ぶ、という一連の流れに関わる機械設備や工程の部分。
その中で私は、プラント施工管理補助というポジションに就き、作業現場の安全を確保して、スムーズに作業できるよう管理しています。具体的には、現場を巡回して「法律で定められている安全通路の幅を確保できているか」「足場に不備はないか」「けがや熱中症の危険性はないか」などを確認します。
また、崩れたレンガなどの産業廃棄物を分別し、業者に引き渡す業務もありますね。先日は焼却炉の煙突を補強するため、内筒を取り付ける工事に立ち会いました。
毎日の仕事は、まず8時15分からの体操・朝礼で始まります。その後に、その日の業務に潜む危険な要素を作業員と確認するRKY(リスク危険予知)を行います。続いて現場を巡回して機械の状態などをチェックし、管理監督者から受け取った書類を整理して、新たに加わった作業員がいれば安全教育を実施。書類をお客様に提出した後は、チームで一緒に昼休憩に入ります。
休憩後は打ち合わせへの参加や、安全パトロールに出て、午前中に移動させた道具などが所定の位置に戻されているか、整理整頓ができているかといった点を確認します。全体の作業が終わるのは17時15分で、その後は再び現場を回り、18時頃にはすべての業務が終了します。
私の配属されている現場の勤務は月曜から金曜で、土日は休み。残業は、配属されてからこれまで1度だけです。仕事のオンオフがしっかりしたことで、仕事を終えた後には、夜のサイクリングに出かけるようにもなりました。サイクリングが好きになったのは、所長に勧められたのがきっかけ。舞鶴市の一帯にはサイクリングロードが設けられており、約20kmの道のりをゆっくりと走っています。旧海軍ゆかりの地でもあるので、関連施設を巡ることも多いですね。
知識がない私をチームメンバーが支えてくれたから、今がある
現在の配属先のメンバーからは「ずっといてほしい」という声をいただき、実際に2年半以上変わらず就業させていただいているので、一定の結果を出せていると感じています。過去の営業や接客経験を活かし、周りの人とよくコミュニケーションできている点が評価されているのかもしれません。
仕事中は作業員の安全を守るため、危険な行動を見かけたら注意することもあります。しかし、頭ごなしに指示するのではなく、まずは「なぜこの行動をしたのか」を聞くようにしています。
作業員との関係も良好。進んで休憩室へ足を運び、皆さんとプライベートなことを話したり質問したりしています。ジュースを飲みながらコミュニケーションを取る機会を設けて互いの理解を深めていますね。
もちろん、配属当初は知識がなく、機械に取り付けるボルトひとつにしても適切なサイズがわからなくて、作業員に説明できず悔しい想いをしました。何かを質問されても「少し待ってください」と返すだけで、誰かに聞かないと動けなかったんです。
そんなとき、経験豊富な年下の先輩が親切に教えてくれたり、所長が現場で機械について説明してくれたりして、とても助かりました。仕事内容への理解が深まるとともに「何を質問すればいいのかわからない」から「まずは自分で疑問点を整理し、コンパクトに質問してみよう」という姿勢に変わったなと思います。
数々の教えの中で最も大切にしているのは、やはり「安全第一」。建設業界は体が資本の世界です。現場で作業員を守るのも、施工管理者である私たちの大切な役割だと学びました。
チームメンバーとも仲が良く、コロナ禍前はよく一緒に食事に行きましたね。チーム全員で愛媛県今治市への1泊2日のサイクリングにも行ったこともあり、そうした交流を通して絆が深まっていると感じます。
ドローンの資格取得に向け勉強中。いずれは一人で現場を任せてもらえるようになりたい
仕事では大変なことも多々ありますが、プラントの機械ができ上がっていく様子を見るのがおもしろいですね。自分が担当した機械が組み立てられ、試運転で初めて稼働したときには感動すら覚えます。
ごみ処理のしくみがわかると、捨てるときの意識も変わり、分別を心がけるようになりました。たとえば、燃えないごみを誤って捨てると、炉内が規定以上の高温に達し、劣化が進んでしまう。これをメンテナンスするのが、まさに私たちのチームなのです。
慣れるまでに時間がかかる職種ですが、日々の成長が目に見えてわかり、やがて周囲に頼られるようになります。作業員が以前よりも私の意見に耳を傾けてくれ、信頼が芽生えていることを実感します。今はまだ「皆さんありきの私」ですが、長期的には一人で現場を任せてもらえるようになりたいですね。
また、オフの時間が増えたので、今は勉強にも力を入れています。最近では衛生管理者の資格を取得し、次はドローンの免許を取得予定。もうすぐ国家資格になるらしく、本腰を入れて講習を受けています。
ドローンが操縦できるようになれば、人間が足場を組んで立ち入らなくても機械の状態を調査でき、測量も可能になるので作業効率が向上します。すでに技能・技術資格の一部は取得しましたが、今後は建設業での実用レベルを目指し、より大きな機体を扱えるようになりたいです。そうすれば搭載カメラ越しの操縦も認められ、できることの幅が広がりますから。
未経験で建設業を目指す場合、コミュニケーション能力が最も大切だと感じています。どの職場でも、どの作業でも、取り組むからにはみんなと仲良くできたほうが長期の勤務につながり、成果も出やすいですよね。
実は私、もともとは会話が苦手です。仕事のおかげで慣れていっただけにすぎません。コミュニケーションの第一歩を踏み出すためには、まず自分の好きな趣味や食べ物、ファッションや音楽でも構わないので、とにかく話すことが大切。もしかしたら相手との共通点が見つかり、私のようにかけがえのない仲間ができるかもしれません。そうしたら、夢はもっと広がりますよ。



