中国からの借り入れ超過となった香港
マクロベースの資金不足も深刻です。かつては潤沢だった外貨準備は株価の下落に連動する格好で、2021年11月から10カ月連続で減少しています(図3)。
そもそも、香港は2010年代前半、中国に多額の資金を貸していたのですが、いまは逆に中国から借りているように資金不足の状態にあります(図4)。
ここから推測すると、実際の不動産市況はかなり悪化し、不動産担保融資の一部が不良債権と化していてもおかしくはありません。
この先、市中銀行が不良債権の増加に耐えきれず、金融危機が起きるとしたら一体どうなるでしょうか?