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「町長室でわいせつ」虚偽疑惑の告発受けた草津町長の受難「支援者に拡声器で『辞めろ』と叫ばれた」

NEWSポストセブン / 2022年11月5日 11時15分

司法の判断はいかに

「私の名誉だけでなく、草津町の信用まで傷つけられた大事件でした」──こう語るのは温泉地で知られる群馬県吾妻郡草津町の黒岩信忠町長(75)だ。

「セカンドレイプの町・草津」。温泉地として知られる群馬県草津町は、SNSや海外メディアからこう批判を受けることとなった。きっかけになったのは2019年11月、新井祥子元町議(53。当時は町議)が「町長室で黒岩町長から性被害を受けた」と告発したこと。双方の主張は平行線を辿り、互いが告訴し、住民投票で町議へのリコールが成立するなど大騒動になった。

 10月31日、検察は新井元町議を虚偽告訴罪などで在宅起訴に踏み切った。黒岩町長によるわいせつ行為がなかったことを立証する新証拠を入手したとみられ、事態が大きく動くことになる。

 約3年にわたる騒動は草津町だけの問題ではなくなっている。黒岩町長、新井元町議が何度も記者会見を開き、その度に全国に報じられた。2020年12月に新井元町議のリコールが成立すると、海外でも大きく報じられることに。英ガーディアンは「唯一の女性議員が性暴力で町長を告発し、追い出される」というタイトルの記事を配信、米CNNも日本の女性議員の割合が世界の平均と比べて著しく低いという日本社会の問題を報じた。黒岩町長は騒動の大きさについてこう口にする。

「新井の主張を支持していた人たちが草津に押しかけてきてデモを起こされたこともある。拡声器で『町長出てこい! 辞めろ!』と言われ、SNSには脅迫的な投稿もありました。騒動がネットで拡散されたことで、海外でも取り上げられ、『日本には常習的に性的暴行を繰り返す政治家がいる』という報道もあったそうです。国際問題にもなりかねなかった。私は政治家ですから、ある程度は我慢できますが、一番辛かったのは家族や町民まで馬鹿にされたこと。これには心を痛めました。今回の検察による新井の起訴は名誉毀損ではなく、虚偽告訴罪で国家を騙したということです。

 フェミニストの方をはじめ、様々な方から、いろいろ言われ、なかには誹謗中傷もありました。誹謗中傷には毅然と自分で反論を書き、弁護士を通じて、それぞれに送りました。推定無罪なのに、私を犯罪者扱いするのはどういうことなのかと。しかし、手紙を送っても騒いでいた人たちから明確な反論はありませんでした。本当に酷いものでした」

 新井元町議の在宅起訴で事態が大きく動くことが予想されるが、町民からは困惑する声があがっている。同町の旅館で働く女性は「町長と議会で話し合う問題だったのでは」と、黒岩町長と新井元町議双方の対応を批判。自営業の男性も「リコールのときは観光客の視線も気にせず、町長、新井さんそれぞれが必死に『肉体関係』やら『わいせつ行為』と演説していた。本当に情けない」と話す。日本有数の温泉地が被った影響は大きい。

 

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