沖縄市宮里の路上で、バイクで走行中の男子高校生(17)が沖縄署の男性警察官(29)と接触した後、右眼球破裂などの重傷を負った件から27日で1カ月が経過した。同件を巡っては、不確かな情報が会員制交流サイト(SNS)で拡散され、沖縄署に最大400人の若者らが押し寄せた。未明に署を訪れ、騒動の渦中にいた10代の少年らが、琉球新報の取材に応じ、騒動を振り返った。
ADVERTISEMENT
若者らは1月27日深夜から28日未明にかけて、沖縄市山里の沖縄署前に集まった。若者らの一部は投石などの破壊行為をし、警察車両や掲示板、窓ガラスなどを損壊した。 1月28日未明、友人らと本島中部から署に向かった中学生の少年(15)と少女(15)は「SNSで騒動を知った。憂さ晴らしに行った」と騒動に加わった経緯を明かす。署に詰め掛けた若者は14歳から18歳の同世代が中心で、警察官と接触した高校生のことを意識し、抗議に訪れた人は少なく見えたという。
集まった若者らの一部が暴徒化した現状を目の当たりにした少年は、破壊行為への参加を否定した上で「(高校生のことは)あまり考えていなかった。氷や生卵が次々に投げ入れられ、見ていて気持ちがスカッとした」と悪びれる様子はない。 SNSで拡散された情報を見て、署を訪れた中学生の少女(15)は「警察は本当のことを隠していると感じた」と話す。少女は普段から新聞やテレビなどの報道はほとんど目にすることはなく、今も警察には不信感が残るという。
これまでの説明や一連の報道は、集まった若者らの疑問や要望には応えていないと受け止める。少女は「初めから分かりやすく警察が説明し報道されていれば、あんな騒ぎにはならなかったのでは」と考えている。
破壊行為を受け、署は1月28日昼すぎまで一般の立ち入りを規制し、窓口業務を休止するなど異例の対応を余儀なくされた。県警は必要な捜査を行い、法と証拠に基づいて厳正に対処するとしている。バイクの高校生と警察官の接触については、双方から話を聞くなどし、事実関係の解明に向け捜査を進めている。
【関連ニュース】
▼「絶対にやめて」沖縄署騒ぎ、再結集の動きに負傷者の友人ら訴え
▼【動画】若者ら数百人、深夜の沖縄署囲み騒然 眼球破裂は「警官暴行か」情報拡散
PR
-
事件現場の映像をスマホで送信、早期解決へ 沖縄県警が新システムの試験運用開始
2022年11月6日
-
バイクと車が衝突、バイクの男性が死亡 沖縄・北谷の国道
2022年11月6日
-
大麻密輸、運搬役に懲役4年の判決 被告側は控訴の方針 那覇地裁
2022年11月6日
-
【深掘り】高校生失明、警察官の「故意」立証が焦点に 親族ら「真実を知りたい」
2022年11月4日
- 捨てられた圧力鍋の中に1600万円…所有権巡り発見者と村が訴訟 和解後の使い道は「人助け」 沖縄・恩納
- ハロウィーンの仮装をした10代少女の尻を両手でつかんだ疑いで男子中学生を逮捕 沖縄署
- 捨てられた圧力鍋から出てきた1600万円のその後…300万円を社協に寄付 発見者「すがすがしい。コロナで困っている人に使って」 沖縄・恩納村
- 出た!ATMくじ4.6億円 琉銀で1等 過去最高額
- 警官「とっさだった」 高校生失明事件 つかみかかり、警棒接触 容疑を大筋認める 沖縄
ADVERTISEMENT
- <合格者発表>第56回琉球古典芸能コンクール・第11回八重山古典芸能コンクール
2022年7月27日 18:23
- プライバシーポリシー改訂について
2022年3月29日 12:30
- 琉球新報社 社会人採用
2021年12月15日 15:02
- ニュースレター始めました!登録はこちら
2021年4月4日 11:32
- インターネット口座振替サービス
2021年3月1日 05:00
- 琉球新報配達スタッフ募集
2020年3月18日 10:00