女人化研究所掲載作品(Re-Printing)
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高山 悟志は
放課後のプールサイドに呼び出されていた
相手は綾小路雪子、
強引な性格で知られている女子水泳部のキャプテン
「ぱちん」
被らされたのは
女性用の水泳帽、それも花のモチーフがふんだんにあしらわれた女らしいものだった。
悟志はまだ
どんな帽子を被らされたのか わからない。
ただ頭皮が必要以上に引っ張られる感覚。
悟志は綾小路の突然の行動に
ただ戸惑うだけだった。
悟志はどうしても
頭上に被せられた帽子が
気になった。
水泳帽・・にしては何か付いてる。
サイドの毛も後ろの毛もすべて帽子の中に押し込まれ、両耳も
隠されてしまっているようだ。
故に悟志の襟足はただ数本の
後れ毛が覗くだけで首筋のうなじが大きく露出している。
水泳帽独特の圧迫感から
解放されたかったが・・・・、
帽子に触れただけで・・・・・
綾小路がすさまじい声の勢いで
悟志を制した。
「高山にはいまから女子水泳部に入部してもらうわ。」
「あなた、女子水泳部の着替え、覗いてたでしょ」
突然の綾小路の言葉に悟志は動揺した。
確かに部室の前までは行った、しかし
それは綾小路がそこへ来いと呼び出したからだ。
綾小路は
女子更衣室を覗いた罰に
女子水泳部に強制入部しろという。
「覗いた」つもりはなかった。
綾小路が「話があるから部室の戸のところまで来なさい。」と教室で言われたから
戸の前に立っていただけ。
それを「覗く」だなんて。
いいがかりだった・・・・・。
しかし、必死に 綾小路に懇願する悟志、
その頭は花をモチーフにした女の子の水泳帽に彩られ「愛らしいさ」を
振りまくぱかりだった・・・・
「知らないわ、そんなこと」
綾小路はまったく
悟志の説明を聞く気はなかった。
写真もあるという・・・
綾小路が差し出した女物の水着カバンを見て やっと
自分が今から何をさせられるのか気づいた。
「女物の水着を着せられる!?」
悟志の不安は的中した。
カバンの中から出てきたのは女性用の水着だった。
綾小路がすかさず
自分の携帯を悟志の眼前に差し出した。
そこには確かに自分が女子水泳部の戸の前に立っている写真だった
ただその戸が少し開いている!
そのせいで普通に見れば自分がその隙間を覗いてる格好になってしまっている・・・・・・・
おかしい、絶対戸は閉まっていた、絶対に・・・・なのに、どうして・
「女の子になっちゃいなさいよ」
悟志は綾小路にどんどんと深みに追いつめられていく気がした。
そして「女の子になれ」という
到底受け入れれる訳にいかないはず
なのに、
その綾小路の強引さに、
さしたる抵抗もできずにただ
女の子の水泳カバンを抱きしめる
悟志であった。
続 く