生まれた場所、言葉遣い、文化や価値観などによって、人にはそれぞれ違いがあります。私は、こうした個人の違いを認め合える社会作りに貢献したい、という思いを持っていました。実は、就職活動を始めた当初は、自分の夢と国家公務員はリンクしないと思っていたのです。しかし、縁あって説明会に参加したのをきっかけに道が開けていきました。「国民全体の利益とはなんですか」という私の質問に対し、ある職員の方が「決して多数派の利益のことではなく、あらゆる要素を判断の根拠とし、あらゆる可能性について検討した上で導き出される、我が国として理想的な方向性を見つけることです」と答えてくださいました。さらに続けて「本当に、難しいことなんだけどね。実はまだ僕も勉強中なんだよ」と。その意外な一言に、仕事への謙虚かつ真摯な姿勢を感じ、これまで抱いていた国家公務員へのイメージは一転。多様性を大切にする社会をつくりたいという自分の方向性とリンクしただけでなく、ここなら心から尊敬できる人たちに囲まれて仕事ができるだろうと確信しました。現在は内閣府人事課に籍を置き、新人ながらも国の改革に対する責任の一端を担っています。その責任の大きさを考えると身の引き締まる思いです。まだまだ失敗することもありますが、広くいろんな知識を身につけて、大きくステップアップしていきたいなと思いますね。
これまで経験した業務の中で特に印象に残っているのは、第4次男女共同参画基本計画の策定作業です。我が国には依然として、長時間労働や転勤が当然とされている労働慣行等、女性の活躍を阻む問題が残っていますが、4次計画では「女性の活躍推進のためにも男性の働き方・暮らし方の見直しが欠かせない」と述べ、時代に合わない慣行は変えていくことで問題を解決していきたいとする姿勢を明確にしました。実際に仕事に取り組んでみると、ひとつの物事を決めていくのがどれだけ大変かということがわかります。基本計画の案文を作るために喧々諤々と議論を交わし、ひと度まとめた後は有識者の方々の意見を伺う。そしてさらにブラッシュアップしていくのですが、そのひとつひとつが頭に汗かく作業です。それを締め切りに間に合うようスピード感をもって進めていかなければならず、目まぐるしく時間が過ぎる毎日でした。しかし、それでも喰らいついて取り組むことができたのは、組織の多様性につながるこの事業が、自分の理念に大いに重なっていたからだと思います。
仕事で大切にしているのは、他者の意見に耳を傾けること。積極的に多くの声を聞いて回ることは時に、面倒ごとを増やします。しかし、私はそれを厭わない人でありたい。そんな人こそが周りから信頼され、彩り豊かでドラマにあふれた人生をおくれるのではないかと思っています。
高木 みなみ
TAKAKI Minami
内閣府
大臣官房人事課企画係
平成27年入府
【総合職大卒程度試験(法律区分)】
平成28年12月1日時点