どうやら梅雨の季節に入ったようだ。今回は始まりからずっと雨。1周回って、現実の世界と季節が合ってきた。
「櫟井さんってちょっかい出させたくなる才能の人なのかな?」
と、ちょっかいを出させたくなる才能を持っている相川さんが言う。手を繋ぎたいな、と手を伸ばすけど、握れない。細く柔らかい指の描き方が実にいい感じ。
いつものように何でもない、特に意味のない対話が始まるけど、ごっこ遊びの中に、3人の将来が隠れている。猫にも変な人にも礼儀正しい人にもなれるゆずこ。一方、ゆかりはゆかり。色んな未来があり得るゆずこに対して、ゆかりはゆかりという未来しかない。
変な人を演じつつも、本当はしっかりさんのゆずこ。ふざけてるだけだよ~まだ高校生だから。
ゆい「限界手前でやめろって」
ゆかり「なんかね、よくわかんないから。自分のこととか、よくわかんない」
まだ高校生。自分が何者かわかっている年齢ではない。運動もできないし、頭もいいわけでもなくて。自分の限界がどこなのかもわからない。だからあがくように模索する。
何にもしていない私たち。無益に流れていく時間。バイトみたいなのをやって、“有益な何か”を獲得した方がいい?
何となく抱く不安。でもゆいはこう言う「でもほら、こういう時間も大事だろ」
「こーゆー時間……」
何気なさを装いながら、ゆかりをクローズアップする。
今日は“お母さん”じゃなくて“先生”として。世の中のことと、大人になることを語る。
悪いことをしたら怒られるんですよ。でも大人になったらみんなに怒られる。大人は損。でも、もう少ししたら、あなたたちも大人ですよ。
優しいけど、大人になるという意味を、端的に語ってくれる先生。今回はお母さんじゃなくて、先生として接する。
将来の夢はお嫁さん。働いて家を支えるのはお兄さんの栄太。自分はそのお手伝いをする。家がそう決めているから、何も選択しなくてもいい……そう思っていた。将来なににしようか、なんて自分で考えもしなかったゆかり。
でも、漠然としてでも将来のことを考えてもいいのかなって。漠然なものでも、未来は広がっていくんだ。
あいちゃん登場で、お話はアバンに繋がる。
あいちゃんの将来は? とりあえず大学には行くけど、特に何も決めてない。
でもきっとあいちゃんの未来は明るいよ。V字でくの字でブの字で。
校舎を出ようとすると、雨は止んでいた。
「夏が来るね」
憂鬱な雨の中で漠然と交わされた将来の不安。それが晴れるように、空も晴れる。明るい希望を感じさせながら、11話は終わる。
なかなか秀逸なエピソードだった。いつものように特に意味のないお話をしながら、3人の将来というテーマが自然に描かれている。最終話に向けた物語の動きを、ゆっくりと押し進めている。この作品らしいゆるやかさだった。
ところで、12話で2年目の夏。学生生活もちょうど半分。2期……やれるね!
来場者数:1万7055人
総コメント数:4万4871
(アンケート結果発表時)
本当にこの作品は安定してるなぁ。
今回のゆずこさん。表情で楽しんでる。自由なキャラクターだ。
指先をピタッ。握るわけでもなし、指先をピタッ。この子のこの感覚が可愛い。
アイキャッチはすっかりネタ披露会になった。ゆかりがグローブはめてないので、バスケットボールで正解。この場面でおかしいのは、実はゆい?
タイトル文字は背景の白とかぶってしまうので、ややグレーが混ぜられている。
ニコニコ動画配信版はあまり画質がよくないので気にならないものの、テレビ放送版は線がどうしても気になった。太いしよれている。あまりにも太いから、このカットはトラックバックするのかな?と思ったらフィックス。
今時のスキャナーはシャープペンでも取り込んでくれるのに、どうしてこんな太い線が出てしまったのだろう?
……動画マンの癖なのだろうけど。
この場面はゆいが立っていて、ゆずこが座っている。しかしゆいとゆずこの頭の大きさが一緒。見ていると錯覚を起こして、ゆずこの頭の方が大きい、というように見えてしまう。ゆいとゆずこが同じ位置に、あるいはゆずこのほうが手前に来ているように見えてしまう。もうちょっと極端な差を作って欲しかった。
エンドカードはお待ちかね『キルミーベイベー』のカヅホ。
どこにも共通するポイントなんてないのに、なぜか『キルミーベイベー』になぞらえて語られる『ゆゆ式』。作品ユーザーが『キルミーベイベー』と『ゆゆ式』が重なっているようだ。謎のユーザーの共有である。そういう声もあってなのか、ついに公式コラボが実現した。
前回 第10話の感想を読む
次回 第12話の感想を読む
解説 モノクロのアニメ:ゆゆ式
「櫟井さんってちょっかい出させたくなる才能の人なのかな?」
と、ちょっかいを出させたくなる才能を持っている相川さんが言う。手を繋ぎたいな、と手を伸ばすけど、握れない。細く柔らかい指の描き方が実にいい感じ。
いつものように何でもない、特に意味のない対話が始まるけど、ごっこ遊びの中に、3人の将来が隠れている。猫にも変な人にも礼儀正しい人にもなれるゆずこ。一方、ゆかりはゆかり。色んな未来があり得るゆずこに対して、ゆかりはゆかりという未来しかない。
変な人を演じつつも、本当はしっかりさんのゆずこ。ふざけてるだけだよ~まだ高校生だから。
ゆい「限界手前でやめろって」
ゆかり「なんかね、よくわかんないから。自分のこととか、よくわかんない」
まだ高校生。自分が何者かわかっている年齢ではない。運動もできないし、頭もいいわけでもなくて。自分の限界がどこなのかもわからない。だからあがくように模索する。
何にもしていない私たち。無益に流れていく時間。バイトみたいなのをやって、“有益な何か”を獲得した方がいい?
何となく抱く不安。でもゆいはこう言う「でもほら、こういう時間も大事だろ」
「こーゆー時間……」
何気なさを装いながら、ゆかりをクローズアップする。
今日は“お母さん”じゃなくて“先生”として。世の中のことと、大人になることを語る。
悪いことをしたら怒られるんですよ。でも大人になったらみんなに怒られる。大人は損。でも、もう少ししたら、あなたたちも大人ですよ。
優しいけど、大人になるという意味を、端的に語ってくれる先生。今回はお母さんじゃなくて、先生として接する。
将来の夢はお嫁さん。働いて家を支えるのはお兄さんの栄太。自分はそのお手伝いをする。家がそう決めているから、何も選択しなくてもいい……そう思っていた。将来なににしようか、なんて自分で考えもしなかったゆかり。
でも、漠然としてでも将来のことを考えてもいいのかなって。漠然なものでも、未来は広がっていくんだ。
あいちゃん登場で、お話はアバンに繋がる。
あいちゃんの将来は? とりあえず大学には行くけど、特に何も決めてない。
でもきっとあいちゃんの未来は明るいよ。V字でくの字でブの字で。
校舎を出ようとすると、雨は止んでいた。
「夏が来るね」
憂鬱な雨の中で漠然と交わされた将来の不安。それが晴れるように、空も晴れる。明るい希望を感じさせながら、11話は終わる。
なかなか秀逸なエピソードだった。いつものように特に意味のないお話をしながら、3人の将来というテーマが自然に描かれている。最終話に向けた物語の動きを、ゆっくりと押し進めている。この作品らしいゆるやかさだった。
ところで、12話で2年目の夏。学生生活もちょうど半分。2期……やれるね!
来場者数:1万7055人
総コメント数:4万4871
(アンケート結果発表時)
本当にこの作品は安定してるなぁ。
今回のゆずこさん。表情で楽しんでる。自由なキャラクターだ。
指先をピタッ。握るわけでもなし、指先をピタッ。この子のこの感覚が可愛い。
アイキャッチはすっかりネタ披露会になった。ゆかりがグローブはめてないので、バスケットボールで正解。この場面でおかしいのは、実はゆい?
タイトル文字は背景の白とかぶってしまうので、ややグレーが混ぜられている。
ニコニコ動画配信版はあまり画質がよくないので気にならないものの、テレビ放送版は線がどうしても気になった。太いしよれている。あまりにも太いから、このカットはトラックバックするのかな?と思ったらフィックス。
今時のスキャナーはシャープペンでも取り込んでくれるのに、どうしてこんな太い線が出てしまったのだろう?
……動画マンの癖なのだろうけど。
この場面はゆいが立っていて、ゆずこが座っている。しかしゆいとゆずこの頭の大きさが一緒。見ていると錯覚を起こして、ゆずこの頭の方が大きい、というように見えてしまう。ゆいとゆずこが同じ位置に、あるいはゆずこのほうが手前に来ているように見えてしまう。もうちょっと極端な差を作って欲しかった。
エンドカードはお待ちかね『キルミーベイベー』のカヅホ。
どこにも共通するポイントなんてないのに、なぜか『キルミーベイベー』になぞらえて語られる『ゆゆ式』。作品ユーザーが『キルミーベイベー』と『ゆゆ式』が重なっているようだ。謎のユーザーの共有である。そういう声もあってなのか、ついに公式コラボが実現した。
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解説 モノクロのアニメ:ゆゆ式