まだ表には出ていませんが、PCR検査の補助金の上限は現在では9500円に減額されています。これからもっと減らされるのは明らかで、検査1件につき5000円とか、これまでの半額程度になることも十分想定される。世間のコロナに対する警戒感も日に日に薄らいでいますから、検査件数も伸びなくなっているし、潮時だと撤退する業者も増えてきた。
また、補助金が最終的に支払われるのは実績報告を自治体が提出し、国のチェックが終わった後になる。不正がちらほら報じられ始めましたし、クレームがついて最終的に補助金取り消しになる業者も出てくるでしょう。明らかに普通の顧客ではない、東京都の職員としか思えない『Gメン』がしつこく検査所を訪れたり、事業の趣旨を理解しているか聞いたりしているのも、怪しい業者にアタリをつけるためです。
安易に参入して杜撰な検査をしてきた業者は、当てこんでいた補助金が入らず、さらに先行投資を丸々かぶって地獄を見る可能性もある」
本当に意味があるのか?
そもそも、無料検査事業が本格化したのは2回目までのワクチン接種率が8割程度に達した後で、実効性には疑問符がつけられてきた。「岸田文雄政権がコロナ対策で支持率を稼ぐため、ダラダラ続けているだけ」(全国紙政治部記者)との批判もつきまとう。
補助金が減額となり、悪質な業者の存在が報じられるようになっても事業が終了しないのは、政権が10月から開始した「全国旅行支援」との兼ね合いで、「コロナ再拡大を招いた」との批判をかわしたい思惑もちらつく。