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【沖縄の高校生失明事件】 警官による暴行を謝罪 撮影不可だった県警本部の「説明会」を全文公開

2022年11月3日 22:10
  •  沖縄市の路上でバイクに乗った高校生が警察官に暴行され失明した事件で、県警は2日に那覇市の県警本部の一室に記者を集めた「説明会」(レク)を開いた。その質疑応答を沖縄タイムスプラスで全文公開する。
     
    2022年11月2日午後2時
    場所:県警本部4階
    出席者:警務部首席監察官山内敏雄氏、監察課長川邊茂氏、捜査1課次席石川栄一郎氏、広報相談課広報室長安里真全氏(進行役)

    (資料写真)沖縄県警

    進行役:本日の記者レクについては、山内主席監察官から事件概要の説明を行った後、記者の皆様から質問を受ける形で進行しますのでご了承ください。

    ■事件の説明

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    山内首席監察官:

    本年1月27日深夜、沖縄市内の路上において発生した、沖縄警察署勤務の警察官とバイクを運転する少年が接触した事案について、本日当該警察官を特別公務員暴行陵虐致傷罪で那覇地方検察庁へ書類送検した。それではお配りした広報文に沿って、本件の事件概要について説明する。まず送致日等は先ほど申し上げた通り。

    発生日時は令和4年1月27日午前1時16分ごろ。発生場所は沖縄市宮里1丁目在の路上。被疑者は警察官巡査A30歳男性。被害者は高校生B10代男性です。事案の概要だが、Aは前期発生日時場所において、暴走族取り締まりのため徒歩で警ら中、A自身の方向に進行してくるBが運転するバイクを認めたことから職務質問するため同バイクを停止させようと有形力を加えBに右眼球破裂等の障害を負わせたもの。なお県警察からのコメントについては、お配りした警務部長のコメントの通り。

    ■壱岐恭秀警務部長のコメント

     本県警察職員が、職務執行中、市民の方に極めて重い傷害を負わせたことは、誠に申し訳なく、被害者やご家族をはじめ県民の皆様に、深くお詫び申し上げます。

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     本警察といたしましては、今回の事件を大変重く受け止め、このような事案が二度と起こらないよう、職員への指導監督等を徹底し、再発防止と県民の皆様の信頼回復に努めてまいります。

    ■報道各社による質疑応答

    Q:報道各社

    A:山内首席監察官
     
    Q. 事件発生から9カ月経って今日送致したということだが、9カ月経った理由は何か。
     
    A. 捜査が長期間となった理由だが、本件は被害者と当該職員以外に目撃者や防犯カメラ等がなかったため、事実関係の特定に相応の時間がかかってしまった。
     
    Q. 事実関係の特定で防犯カメラや目撃者がいない中でどういう形で対応したのか。
     
    A. 事実の認定だが、関係者の供述や各種実験の結果等を踏まえて認定している。
     
    Q. 各種実験というのは具体的に言うとどういうものになるか。
     
    A. 各種実験の詳細については、今後の捜査等に影響が生じる可能性があるためお答えは差し控えたい。
     
    Q. 有形力の説明をいただきたい。
     
    A. 県警が認定した具体的な事実は、当該職員が職務質問をする目的で被害者が運転するバイクを停車させようとした際、停車せずにさらに走行を続け向かってきたことから停車させようと右手に把持した警棒を被害者の右目付近に衝突させるとともに左手でつかみかかる暴行を加えたことにより右眼球破裂等の傷害を負わせたものとしている。

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