沖縄市宮里の路上でバイクに乗っていた男子高校生(17)=当時=と男性巡査(30)が接触し、高校生が右眼球破裂などの大けがを負った事件は、県警が巡査の行為に故意性を認めて特別公務員暴行陵虐致傷容疑で書類送検した。高校生側の弁護士は「刑事手続きを進め責任の所在を明確化するよう希望する。しかるべき時機を見て、適正な補償を求めていくことになる」と話した。
高校生の家族は発生から9カ月たっての謝罪に「遅過ぎる」と指摘した。一方、男性巡査はこれまで県警の調べに「被害者にけがを負わせてしまったことは事実であり、今後の生活にも計り知れない影響を与えてしまった。申し訳ない気持ちでいっぱいです」などと話しているという。
事件を巡っては、交流サイト(SNS)などで不確かな情報や高校生を中傷するコメントなどが拡散されており、県警は高校生が無免許、ノーヘル、暴走行為などはなかったと改めて強調した。
ネット上では2日も中傷するようなコメントが見られた。高校生の親族らは「県警がもっと早く謝罪していれば、ネット上の誹謗(ひぼう)中傷も減ったのではないか」と対応を疑問視した。
県警は「長期間待たせたのは申し訳なかった。謝罪の時に捜査結果を説明することが誠意ある対応と思い、捜査結果が出るまで待っていた」と説明した。