「研究予算がありません!」

これはCR2の〈冒険者〉を対象とした『LHZ』のシナリオである。
あなたがGMならば、このシナリオを使うことですぐに『LHZ』を遊ぶことができる。
あなたがプレイヤーとしてこのシナリオを遊ぶつもりならば、これを読むのはセッションが終わるまで待ってほしい。

GM向け情報

シナリオガイダンス
プレイヤー人数

4人

キャラクターランク

CR2

プレイ時間(テキセ)

9時間~(夜分割3夜程度)

内 容

プチロール1、中規模ミッション2

おことわり

オンライン環境におけるテキストセッションを想定してシナリオを記載しています。オフライン環境で遊ぶ場合は、各自で改変を加えてください。
各シーンでの行動や結果が、後のシーンやミッションに影響を与えるような流れになっています。GMとして本シナリオを回す際は、全体の流れを押さえてからからセッションに臨むことをオススメします。

Scene1「研究予算がありません!」
Scene2 準備パート「交渉材料を探せ!」
Scene3 交渉パート「プロジェクト継続の道を切り拓け」
Scene4 研究パート「新たなる文明の扉を開け」
Scene5「成果報告会!」

シナリオ背景

ここの所、成果が思わしくないプロジェクトチーム(PCたち)が、ロデリック商会予算配分員会から戦力外通告を受ける場面からシナリオは開始する。
ギルド本部の思惑は、予算削減・研究プロジェクトの統廃合は建前であり、「たるんだギルメンに発破をかける」「やる気がない、将来性のない研究をふるいにかける」ことが今回の目的だ。
PCたちは熱意と研究の可能性を予算配分委員会に示すことで、十分な予算や資源を確保し、自らの研究を完成させることでシナリオクリアとなる。
 ロデリック商会 https://lhrpg.com/lhz/i?id=1413
 ロデリック商会の組織図 https://lhrpg.com/lhz/i?id=2881

裁定方針について

本シナリオはコメディシナリオです。PL/PCたちの目的は「未完の研究テーマ」を完成させ、自分たちの研究をセルデシア世界に発表することであり、これはGMの目的でもある。
GMはPC間の公平さを担保しつつ、裁定はPCフレンドリーに!さながら、ギルドメンバーたちの奮起を温かく見守るロデリック学長のような気持ちでマスタリングすることで、より豊かなセッションになるでしょう

ミッションアレンジについて

このシナリオでは「パイルアップ」と「アグリメントロープ」というミッションアーキを使用しています。もしマスタリングに迷った時や、アレンジを加えたいと思った時は、下記のサプリが参考になります。
セルデシアガゼットVOL.3「特集・ミッション作り方ガイド其ノ1」
セルデシアガゼットVOL.19「特集・ミッション作り方ガイドアグリメントロープ」

プリプレイ

このセクションには、セッション当日のプリプレイの流れを記載している。
①~④の流れに沿って、プリプレイを進行しよう。

①今回予告・PCの状況

セッションを開始したら、まずは今回予告とPCの状況を読み上げよう。
今回予告の代わりに、後述するマスターシーンを描写してもいいだろう。

▼ 今回予告
2月の末。ロデリック商会ギルドマスターのロデリックはギルドメンバーに告げる。
「そのような観点から、予算配分の抜本的な見直し及び、研究部・科の統廃合について協議をしました」
「詳細は各科あてに追って通知しますが、大変厳しい結果が出た科もあります」メガネくいー
「処遇に不服のある科は1週間後のヒアリングまでに研究成果をまとめておくように!」
会場内に電流が奔る―――!「「「ま・・マズい、マズいことになったぞ!」」」

ログ・ホライズンTRPG『研究予算がありません!』
知識の地平を切り開く魂の翼持つ冒険者よ。研究予算を確保し、新たな文明の扉を開け!

▼ PCの状況
PCたちはロデリック商会に所属している、または、ロデリック商会の出資を受けた、とある研究チームに所属する発明・研究仲間だ。
立ち上げ当初はめざましい成果を上げていたが、ここ最近は自分たちの知的好奇心を満たすための趣味活動といった様相を呈しており、チームとして目立った成果を挙げられないでいる。
本シナリオは、PCたちがロデリック商会・予算配分委員会から通知を受け取るシーンから開始する。

ロデリック商会 https://lhrpg.com/lhz/i?id=1413
ロデリック商会の組織図 https://lhrpg.com/lhz/i?id=2881

②PC/PL自己紹介

 PCの行動力順にPC/PLの自己紹介を促そう。
 PCが得意なことや、このシナリオを通してやりたいこと、事前に取得したコネクションやユニオンについても紹介を添えてもらうといいだろう。

③研究テーマの確認

 PLのうち1人に、事前に相談した「未完の研究テーマ」を発言してもらおう。
 まだ相談が済んでいない場合はここで相談し、PL同士の意識を統一しておくとセッションの進行がスムーズになるだろう。

④プリプレイ特技・ログチケットの使用確認

 順番不問でプリプレイ特技の使用と、因果力チケット・アザーチケットの使用を確認しよう。

マスターシーン

GMはメインプレイの開始を宣言し、マースターシーンを読み上げよう。

Scene0「ロデリック商会 定期成果報告会にて」

シーン種別

マスターシーン

解説

ロデリック商会の今後について、ロデリックが語るシーン

目的

プレイヤーがシナリオの背景を知る。

マスターシーンとは、GM主導で「PCは知らなくてもよいが、プレイヤーに知っていて欲しい情報」を描写するためのシーンだ。PCは登場していないか、登場していても脇役であること伝え、シーンの目的を果たそう。

マスターシーン「ロデリック商会 定期成果報告会にて」

時期は2月末。時折、うっすらと雪がちらつく頃。ロデリック商会のギルドホールの講堂では、月に1回の研究成果報告会が開かれていた。

ホール正面のステージには演台が置かれ、報告者はそこに立ち、立体映像を映し出す水晶球や背後にある巨大な黒板を使いながら、ある者は声高らかに、ある者はやや緊張気味に、それぞれの研究成果を報告している。

多少の金貨を支払えばロデリック商会に所属していない者も聴講ができるため、他の有力ギルドの冒険者や、アキバ新聞の記者、魔法都市ツクバの研究者、商機を求める大地人豪商など、様々な顔ぶれが混じっている。

ギャラリーは、ステージを取り囲むように設置された固定式の机とイスに座り、研究成果に耳を傾けている。座席は3分の2ほど埋まっているので、その数はおよそ400名弱といったところだ。

今日の最後の報告が締めの挨拶に入り、ギャラリーたちがごそごそと帰り支度を始めた頃、ステージ奥からギルドマスターであるロデリックが現れた。

 ロデリックは挨拶もそこそこに、これからロデリック商会のギルドメンバー向けの話をすると断わりを入れて、神妙な面持ちで語り始めた。


「我々は、この異世界にやってきて、数多くの既知の知識では測ることができない謎や、それを解明・応用し、創造する喜びに出会いました。それらは、個々の冒険者ではたどり着けないほど多く、そして迂遠な地平線のように広がっています」

「その地平線を互助によって切り拓くために、我々ロデリック商会は、メンバーの自由な発想、意思、知的探求心を何より尊重し、様々な研究部・プロジェクトを増設、研究・開発に邁進してきました。ギルドを運営し、ここまで大きな組織になったことをうれしく思っています」

恭しく一礼したロデリックはさらに言葉を続ける。

「しかし、ここで一度、自分たちのあり様を見直さなければならない時がきたように思います。地球世界とセルデシア世界との境界の希薄化、未知の軍勢〈典災〉の脅威、ミナミとの技術革新競争、地球世界の生活様式の獲得など、我々のような、研究を任された組織が取り組むべき地平線が、目の前にはたくさんあります」

「しかし、予算や資源は有限です。円卓会議からの予算もありますし、研究成果に応じた各研究科からの収入もありますが、十分とは言えません。自由の翼を持って、思い思いの研究に励むことは大いに喜ばしいことですが、我々、ロデリック商会として挑むべき地平線は、このセルデシア世界に住まう人々の『あらゆる面における豊かさ』に寄与すべきとボクは考えます」

「そのような観点から、先日開催した予算配分委員会本議会にて、次期の予算配分の抜本的な見直し及び、研究部・科の統廃合について協議をしました。詳細は各研究チームあてに追って通知しますが、大変厳しい結果が出たプロジェクトもあります」

そう言葉を切ると、眼鏡のくいっと持ち上げた。

水面に石を投げ入れたように、会場にどよめきが広がる。
外部の者たちは「これは面白そうなことが始まったぞ」と好奇の目を向けるばかりだが、ギルドメンバーの反応は、自信ありげに微笑む者、不安げに顔を青くする者、野次までは飛ばさぬものの不快感をあらわにする者などさまざまだ。

「ボクたちもこの決定を一方的なものにしたくはありません。1週間後、ヒアリングの機会を設けます。処遇に不服があり、希望するチームはその旨を、明日中に本部へ申し出てください。私からは以上です」

さらにどよめく会場。混乱冷めやらぬ出席者たちをよそに、ロデリックは舞台の裏手へ消えていった。

シーン終了

以上を読み上げた時点でマスターシーンは終了となる。オープニングフェイズへ移行しよう。

オープニングフェイズ

GMはメインプレイとオープニングフェイズの開始を宣言し、次のシーンのシーン予告をすること。

インタールード

シーン予告の内容は、次のシーンのシーン定義を目的から順番に読み上げるとよい。プレイヤーからのシーン要望が無ければ、そのまま次のシーンを開始する。
シーン予告とシーン要望の確認は以降のインタールードでも毎回行なうこと。以降、このシナリオでは、基本的にすべてのシーンにPC全員が登場する。GMはこれもプレイヤーに伝えよう。

Scene1「研究予算がありません!」

シーン定義
解説

予算配分委員会からの通知をPCたちが受け取るシーン

目的

PCたちが事態を理解し、これからの行動を選択する。

シーンが始まったら「オーバーチュア」を読み上げ、シーン開始時の様子を描写しよう。以降のシーンも、開始したらまず「オーバーチュア」を読み上げること。
「モンタージュ」には、シーンが変化した描写とそれを読み上げるべきタイミングが記載されている。これは厳密なものではないので、GMはPCたちの反応を見つつ、ロールプレイが一段落したなどの区切りの良い場面で「モンタージュ」による変化の描写を行うとよい。

オーバーチュア「そして翌朝」

成果報告会から一夜明けた翌朝9時前。
日は上がっているが雲がかかっており、あたりはぼんやりと薄暗い。
昨日のうちにロデリック学長の宣言をキャッチしたキミたちは、すぐさま連絡を取り合い、自分たちの研究室に集合することを決めた。
今は集合時間の少し前、最初に研究室を訪れたPCが、部屋の扉を開けたところだ。

PCたちは、時間通りに現れたり、寝ぐせをつけて遅刻したり、研究室で徹夜をキメたりしているだろう。シーンへの登場を促し、NPCを交えて朝のひと時を演出しよう。

サリチェ

冒険者 NPC ヒューマン 吟遊詩人 女性 筆者師 メガネ

▼解説
髪をアップスタイルに束ねたメガネ美人な冒険者。一人称は私。
本部からプロジェクトに派遣されているサポートメンバーであり、研究の補助やギルドとの連絡調整役を担っている。
仕事はきっちりこなす才媛であり、研究職への理解も深い。君たちのプロジェクトの成功を願っている。

▼セリフ
「あ、おはようございます」溌剌とした声が研究室に響く。
「今日も早いですね。やっぱり、いい一日はいい起床からですね!」
「また徹夜ですか?何か進捗はありましたか?」

▼GM向け情報
シナリオへの進行を補助するために配置したNPC冒険者。
GMが扱いやすいようにパーソナリティーを改変して構わない。

モンタージュ(PC全員がシーンに登場した)

「さてと、皆さんお揃いですね。ではこちらを」
といってサリチェはロデリック商会の封蝋が押された封筒を取り出した。

早速中身を確認すると、予想どおり予算配分委員会からの通達だった。
色々と書かれているが概要は下記のとおりだ。


一、ここ最近、貴プロジェクトについて、特筆すべき成果を確認できていない。
一、貴プロジェクトへの次期研究費は『金貨5万枚』(前期は金貨20万枚)
一、5月の定期成果報告会にて、何か『成果』を発表すること。
一、その際、『成果』が不十分と判断されれば、それまでに使用した分も含めて研究費を返還すること。
  また、『成果』が著しく評価基準を下回る場合、プロジェクトの統廃合も検討されること。
一、上記の内容に不服のある科は、1週間後に再ヒアリングの場を設けるので今日中に申し出ること。


要は「4分の1に削減された研究費で、2か月以内に成果を報告せよ」という通達であり、勘の良いPCなら研究の解散に王手をかけられたと察する内容だ

シーンの目的である「これからの行動」をチームで考えるよう促そう。
選択肢は下記3点が考えられ、相談の様子を見て、GMまたはNPCが選択肢を示してもよい。選択によって次のシーンが変わるため、「シーン終了」の欄に記載している内容も伝えてしまって構わない。
①プロジェクトの継続を断念する、または他科との統合を検討する。
②委員会の要望を飲み、5月の成果報告会に挑む。
③再ヒアリングを申し入れ、何らかの要望を試みる。
※②と③は成果が思わしくなかった場合に、研究費の返還が待っている。

研究費には、研究に使う費用に加えてメンバーの生活費も含まれている。生産・狩り・クエストをしない研究員にとってはライフラインそのものであり、これが削減、下手をすると0になってしまうかもしれないという危機的状況をしっかり伝えるといいだろう。

シーン終了

PCたちがこれからの行動を決めたところでシーンは終了する。

インタールード

PCの選択によって次のシーンを変えること。
①研究を断念する場合→エッゾとの都市間転移門の研究に回されたことにし、エンディングに移行する。※記述なし
②再ヒアリングをしない場合→シーン4「研究パート」に移行する。クライマックスフェイズに移行するため、PC全員に【因果力】を2点配付する。
③再ヒアリングに臨む場合→シーン2「準備パート」に移る。

Scene2 準備パート「交渉材料を探せ!」

シーン定義
解説

ヒアリングに向けてPCたちが準備し、要望を決めるシーン

目的

1人1動作ずつ準備ロールを行い、交渉の材料を手に入れる。
委員会への要望リストをつくる。

このシーンの意図は、再ヒアリングに向けた準備のロールプレイを通してPCの個性を掴むことや、PL同士のアイスブレイクを狙うことだ。
「自由に行動してもよい」という状況に戸惑い、なかなか行動を決められないプレイヤーのために、「シーンのねらいはキャラクタープレイを楽しむこと」ということGM発言で伝えることや、積極的に先の情報や判定ボーナスを与えることで、PLの不安の軽減を心がけると良いだろう。

オーバーチュア「交渉材料を探せ!」

サリチェはその場でギルド本部へ念話を飛ばしヒアリングを申し入れた。
対応してくれたオペレーターの向こう側から慌ただしく対応する別の声がいくつも漏れ聞こえるあたり、同じように厳しい宣告を受けたチームは少なくないのかもしれない。
サリチェからオーケーサインがでた。ヒアリングの承認が下りたようだ。

「さてと、じゃあまずは、交渉の目標を共有しておかないとですね」
「私なりに学長の話を反芻したんですけど、この決定は研究の廃止や予算削減は手段であって目的ではないように思います」
「緒を締める・・・ではないですが、公のお金が入る以上、気合を入れなさい!という発破のような感じです」
「なので、研究の継続のために私たちは『私たちの熱意』と『研究の可能性』を、ギルドに示さないといけないと思うんです」
「でも、今突きつけられてる予算や期間ではかなり厳しいんで・・・」
「今回のヒアリングで勝ち取らなきゃいけないのは、私たちが『委員会に認められる成果』を出すために『必要な条件を整えること』だと思うのですが、いかがでしょう?」

プチロールタイム

ここからはプチロールタイムに入る。
次のミドルフェイズでは、予算配分員会と対面し、実際に交渉するミッションが待っている。
交渉ミッションの目的は、サリチェが話していたとおり、クライマックスに控えている研究ミッションで使えるリソース(時間・お金・人手など)を委員会から融通してもらうことだ。
この交渉をするにあたって、PCたちの熱意や研究の可能性を伝える、交渉を有利に進めるために、PCたちが準備をするシーンであることをしっかり伝えよう。

プチロールの具体的な進行方法

①PLは1週間後の再ヒアリングに向けてPCが行う「準備」を〈シナリオ動作〉として提案する。
②GMはその提案された〈シナリオ動作〉に対し、「判定技能」「難易度」「得られるメリット」を決める。
③その内容で良ければ、GMが描写を行う。
④PCはロール(RPと判定)を行い、結果を得る。
①~④を全員が終えた後、最終打ち合わせのシーンへ移行する。

GM向けの情報

■〈シナリオ動作〉と判定技能・得られるメリットについて
下記データは製作者がマスタリングしやすいように整理したやり方です。
PCが提案した動作に対し交渉ミッションで使えるリソースを渡すことが出来れば、どのような整理でもOKです。


①プロジェクトの『価値』を伝えるための準備動作

〈市場ニーズ調査する〉(運動・解析)
〈競合する研究を調べる〉(交渉・解析)
〈弁論用に研究がもたらす価値をまとめる〉(耐久・交渉)・・・など
〔判定成功〕[価値:n]タグを持つ成果を得る。
 →「市場の声[価値:n]」「他研究との比較データ[価値:n]」「渾身のプレゼン資料[価値:n]」など
難易度に応じて強度を設定→普通:[価値:2] 至難:[価値:4]
[価値:n]は交渉ミッションにおけるシナリオ動作〈プロジェクトの価値を語る〉のコストになる。


②プロジェクトの『根拠』を示すための準備動作

〈必要経費を試算する〉〈スケジュールを立てる〉〈必要な労働力を見積もる〉(解除・解析)
〈研究過程を資料にまとめる〉〈試作品を仕上げる〉(耐久・操作)・・・など
〔判定成功〕[根拠:n]タグを持つ成果を得る。
 →「緻密な(予算)(研究計画)[根拠:n]」「(資料名・試作品名)[根拠:n]」
難易度に応じて強度を設定→普通:[根拠:1] 至難:[根拠:2]
[根拠:n]は交渉ミッションにおける能動判定に、nの数だけボーナスを得る。


③チームの団結力を高める準備動作

〈豪勢な料理を作る〉(操作・知識)
〈チームの掛け声を作る〉(交渉・知覚)
〈チームのグッズを作る〉(操作)・・・など
〔判定成功〕[団結]タグを持つ成果を得る。
 →「甘辛カツカレー[団結]」「掛け声『やるぞ、やるぞ、やるぞー!』[団結]」「ロゴ入り赤ヘルメット[団結]」
PCは全員[団結]タグの数だけ、次のインタールードで【因果力】を得る。


④盤外戦術を仕掛ける準備動作

これを提案したPLには惜しみない拍手を送ろう!
〈予算委員会側の要望を探る〉(運動・知覚)
〈袖の下を使う〉(交渉・因果力1)
〈協力者を探す〉(知識)・・・など
〔判定成功〕[根回し]タグを持つ成果を得る。
[根回し]は①~③の動作に当てはまらないワイルドカード枠。提案に沿ったメリットを与える。
・交渉ミッションにおけるシナリオ動作〈取引を提案する〉〈目配せをする〉のコストになる。
・委員会側の要望リストを事前に知ることができる(その場か最終打ち合わせの時に開示)


その他

CR2における判定難易度目安 簡単:6~7 普通:8~9 至難:10~12
PLの雰囲気を見て「①~④の動作を想定している」>「具体的な動作名」>「タグで得られる具体的なメリット」を順次開示するのもアリ。
PCの提案に合わせて「判定技能を変える」「得られるメリットを2種を組み合わせる」などアレンジも加えるとよい。


サリチェの助け舟

「んー?どうしたんですか?」
「もしかして、何をしたらいいか思いつかないんですか」
「もー、研究以外はからきしなんですから」ぷんぷん
「そうですね・・・」
①「机上の空論でもいいので『この研究の成功が、冒険者や世界にどういう発展をもたらすか』を弁論用にまとめてみるのはどうでしょう?」
「仮説なくして実証無しともいいますし、同調してくれる方もいるんじゃないでしょうか?」
②「何か試作段階のものでいいので、現状の成果をまとめておくのはどうでしょうか?」
「目に見える物があれば説得力が増すかもしれません!」
③「委員会側の動向を探ってみる、というのはどうでしょう?」
「もし事前に委員会の腹案が分かっていれば、交渉が幾分か楽になるかもしれません」

モンタージュ

各自が準備作業を初めて1週間が経ち、再ヒアリングの前日の夕方を迎えた。
最終打ち合わせのため、それぞれが資料や夕食代わりの食料を研究室に持って集まったところだ。
「いよいよ明日ですね!各自の情報を共有をしましょう」
「(PC指名)はどんな準備が出来ましたか?」

モンタージュ

「みなさん素晴らしいですね!これだけの材料があれば、交渉のテーブルに就けそうです」
「私なりに本部にいるつてをたどってみたのですが、」
「やはり『報告会で成果を報告する事』と『成果が認められなければ統廃合』の2点は動かしようのない決定だそうです」
「じゃあ最後に、私たちの要望をまとめておきませんか?」

次のミッションで必要になる「PCの要望リスト」を相談して作成しよう。
PC/PLのアイディアを聴きつつ、GMが5~6つほどにまとめよう。

☆まとめる時のコツ
プレイヤーの提案を【お金】【人員】【場所】【物資】【時間】に分類するとリスト化しやすいだろう。
また【お金】の場合は「予算増額金貨5万枚」【時間】の場合は「開発期間の延長1か月」を単位とし、1つの要求を倍にする選択肢もあることも伝えておこう。

シーン終了

PCたち要望をまとめられればシーンは終了する。

ミドルフェイズ

インタールード

ここからはミドルフェイズ「予算配分委員会を相手に、PCたちが交渉するシーン」に移る。
シーンの提案がなければPC全員に【因果力】を1点づつ配布しよう。
さらに、準備パートで[団結]タグを手に入れていた場合はその数だけPC全員に【因果力】を追加配布しよう。

Scene3 交渉パート「プロジェクト継続の道を切り拓け」

シーン定義
解説

予算配分委員会を相手に、PCたちが交渉するシーン。

目的

交渉ミッションをプレイし、結果を記録する。

オーバーチュア「ロデリック商会ギルドホール 特設会議室」

君たちがギルドホールに到着すると、控室で少し待たされた後、会場となる特設会議室へ案内された。
会議室へ向かう廊下で、どんよりと肩を落とした白衣の面々とすれ違った。
彼らの交渉の結果は・・・うん、何も語るまい。

扉を開けると、距離を空けて対面するように置かれた2台の大きなカウンターテーブルが目に入る。
その一対のテーブルの間には、演台が2つ設置されており、さながら現実世界の法廷を模したような造りの会議室だ。
違う部分と言えば、両者中央にある被告人席がないことだろうか。
この日のためだけに、見た目にこだわる建築部の連中が仕上げたに違いない。

階上には舞台を見下ろすようにぐるりと傍聴席が並んでおり、まばらに席を埋めたギルドメンバーや協力研究員たちが、次の開始を待ちつつ、ざわざわと会話をしている。
委員会メンバーはまだ姿を現していない。
サリチェ「さぁ、いよいよですね。私も緊張して震えが止まりません」ぶるぶる

PCたちがシーンに登場している間、ミッションシートなどの準備をしよう。
 ☑ルール・PC動作・NPC動作の共有メモ貼り出し
 ☑ミッションシートの貼り出し
 ☑PCマーカー・委員会マーカー・交渉トークンの配置
※「データセクション」に貼り出し用のテキストを掲載しているので活用してほしい。

モンタージュ

君たちが会話をしていると、対面の扉が開き、ロデリック学長を先頭に5人の委員が入場してきた。
ロデリックと委員長らしき1人が舞台中央の演台へ行き、残りの4名が君たちと相対するようカウンターについた。

ロデリック「皆さんこんにちは。今日の私の立場は立会人です。皆さんが研究の価値をどう示すのか、ギルドマスターとして見届けさせていただきます」メガネくいっ
ロデリック「議事進行は委員長に一任しています。ここからはよろしく」
委員長「はい。それでは、ここから(プロジェクト名)のヒアリングを執り行います」
委員長「両者の前向きな弁論に期待します。よろしくお願いします」

ミッション「プロジェクト継続の道を切り拓け」

ここからは、弁論フェイズ(前半戦)と折衝フェイズ(後半戦)に分かれた交渉型ミッションをプレイする。
マップシートなどの準備をした後、前後半を含めたルールを説明し、PLたちが理解したらミッションを開始しよう。

ミッションルール

1 弁論フェイズ(前半戦)
弁論フェイズは互いの意見を述べ合い、同意や反対を繰り返すことで、相手からの譲歩を引き出す時間だ。
各陣営には本陣とマーカーがあり、それぞれの位置関係で、両陣営が相手にどれだけ譲歩するか/譲歩させるかを表している。
PC目線で説明すると・・・
『PC陣営のマーカーがPCの本陣に近いほどPC陣営の譲歩は少なく、離れているほどたくさん譲歩した』
『委員陣営マーカーがPCの本陣に近いほど委員会から譲歩を引き出せていて、離れているほど譲歩を引き出せなかった』
という見方をすると分かりやすいだろう。
この互いのマーカーを押し引きするシナリオ動作を用いながら交渉を進める。

ミッションはラウンド進行ルールを利用する。
PC陣営は、より理想的な位置関係で折衝フェイズに入ることを目標に、行動力順にシナリオ動作を実行しよう。
対してNPCである委員会陣営は、行動力3・0の2手番を持ち、委員会陣営用シナリオ動作を使用することでPCたちの交渉に応じる。

ラウンドを繰り返し、4ラウンドの経過または、シナリオ動作の効果によって折衝フェイズへ移行する。

▼ミッションシート(8×8サイズ)

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〈委員会の意見に理解を示す〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 対決(交渉/交渉)

  • コスト なし

▼効果・解説
〔確定効果〕自陣営マーカーを委員会陣営の開始マスへ近づくように1マス動かす。あなたの陣営は[交渉トークン]4個を手に入れる。
〔判定勝利〕マーカーを動かす前、もしくは動かした先に両陣営が存在する場合、即座に後半戦を開始できる。

〈研究の有意性を述べる〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 対決(交渉/抵抗)

  • コスト[交渉トークン]2個

▼効果・解説
〔確定効果〕委員会マーカーを自陣営開始マスに近づくよう1マス動かす。
〔判定勝利〕マーカーを動かす前、もしくは動かした先に両陣営が存在する場合、後半戦を開始できる。
〔判定値:抵抗+3〕さらに1マス動かしてよい。
〔因果力2〕コストの[交渉トークン]を-1する。(複数回利用可)

〈委員会の意見を否定する、別の視点を述べる〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 対決(運動/耐久)

  • コスト [交渉トークン]2個

▼効果・解説
〔判定勝利〕自陣営マーカーを自陣営開始マスへ近づくように1マス動かす。
〔クリティカル〕コストの支払いを0にする。

〈補足意見を述べる、交渉にアドバイスする〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 自動成功

  • コスト なし

▼効果・解説
〔確定効果〕あなたの仲間が次に行う判定に+1Dする。

ここからの下のシナリオ動作は、準備パートで使用可能になっている場合のみ開示すること。

〈プロジェクトの価値を語る〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 自動成功

  • コスト[価値:n]タグを持つ情報1つ

▼効果・解説
〔確定効果〕その[価値]タグ末尾に記載された数字と同じ数の[交渉トークン]を得る。

〈取引を提案する〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 自動成功

  • コスト [交渉トークン]2個・[根回し]タグを持つ情報1個

▼効果・解説
〔確定効果〕PC陣営の要求1つを委員会陣営に示す。委員会陣営がその要望を即座に受け入れるのであれば、委員会陣営は[交渉トークン]を4つ得る。拒否した場合、PCは全員【因果力】1点を得る。

〈目配せをする〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 対決(知覚/交渉)

  • コスト [交渉トークン]2個・[根回し]タグを持つ情報1個

▼効果・解説
〔判定勝利〕PC陣営マーカーを委員会陣営の開始マスへ近づくように1マス動かす。自陣営の要求リストの項目から1つを選び、それを即座に委員会陣営に要求し承諾させることができる。
〔クリティカル〕PC陣営マーカーは動かさなくてよい。


予算配分委員会

NPC ロデリック商会

▼能力値
行動力3・0(2回行動) 能動判定の対象はGMが選択する。因果力2
受動判定値 耐久2D+5 その他2D+3
▼解説
ギルド役員、各研究部長、外部研究所GMを含む23名で組織された、ロデ研の予算配分を統べる委員会である。うち4名が交代でヒアリングにあたっている。
根は研究者たちであり、ギルドメンバーの自由意思と知的探求心を尊重したいという思いはあるが、反面、人数も研究の方向性も巨大化・多様化したギルドの方向性についても憂いも抱いている。
今回、各方面からの非難を覚悟で「この決断がさらなる技術革新の加速と、アキバの街、ひいてはセルデシア世界の発展に寄与するのだ」という研究者としての誇りの下に、抜本的な予算再編成・組織整理に踏み切った。
ひとえに委員メンバーと言っても、それぞれ違う意見を持っているようだ。

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▼マスタリング
〈研究に関する議論をする〉で[交渉トークン]を得て、〈委員会の意見を述べる〉で、PC陣営を自陣営へ近づけることが基本的な流れになるだろう。
特に〈研究に関する議論をする〉を成功させなければ一方的な展開になるため、能動判定を成功させることを心掛けると良い。

▼ロールプレイへの誘い ※参考
両陣営ともシナリオ動作が抽象化されているために、交渉のセリフや方針なしに「とにかく説得する」と言ってダイスを振ることは、もちろん可能だ。
だが多くのプレイヤーはこのようなミッションで、やはり生き生きとした説得シーンを演じようとするだろう。このようなロールプレイを支援するために、委員会陣営には、様々なパーソナリティを持つNPCを用意した。全員を動かす必要はないが、GMのロールプレイの参考になれば嬉しい。

☆中立
ギルドマスター ロデリック「ボク」・中立な立場でギルドとしての意見をする。
委員長 バッジ「私」・司会進行係。議論が加熱/硬直してしまった際に場をいさめる役割もこなせる。
☆PCに対して肯定派
料理部製菓科 ミカカゲ「私」・ほんわか肯定派 純粋に研究に興味を持つ役割。
装備部効果拡張科 鉄華「ウチ」・肯定しつつ、したたかに自身の科への利益はないか探っている。〈交換条件を提示する〉を実行する係。
☆PCに対して否定派
セルデシア経済部 経済科 マーキュリー「私」・きつめ姉さん 財政や費用対効果について言及する役割。
魔術部伝承魔術科 クロト「オレ」「~ダヨ」・チクチク責める 研究内容や実効性に難癖をつける役割。

〈研究に関する議論をする〉

委員会シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 3D6+3/耐久

  • コスト なし

▼効果・解説
〔判定勝利〕1Dをふり、出た目の効果を得る。
〔クリティカル〕委員会マーカーを自陣営に近づくよう移動できる。
〔1~3〕議論が続く。委員会は[交渉トークン]2個を手に入れる。
〔4~5〕厳しい指摘をする。委員会は[交渉トークン]2個を手に入れ、さらにPCたち1D4人(GMが選択)に[萎縮]を与える。
〔 6 〕想定外の指摘をする。PC陣営は[交渉トークン]を2個失い、委員会陣営は[交渉トークン]4個を手に入れる。
〔判定失敗〕議論の結果、研究の優位性が際立つ!PC陣営は[交渉トークン]2個得る。

〈委員会の意見を述べる〉

委員会シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 3D6+2/抵抗

  • コスト [交渉トークン]2個

▼効果・解説
〔判定勝利〕PCたちのマーカーを自陣営開始マスに近づくように1マス動かす。マーカーを動かす前、もしくは動かした先のマスに委員会マーカーが存在する場合、即座に後半戦へ進むことができる。
〔因果力2〕コストの[交渉トークン]を支払わなくてよい。

〈交換条件を提示する〉

委員会シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 自動成功

  • コスト [交渉トークン]2個

▼効果・解説
〔確定効果〕効果この行動は偶数ラウンドにしか実行できない。委員会の要求1つをPCたちに示す。PCたちがそのうち1つを即座に受け入れるのであれば、PC陣営は[交渉トークン]を4つ得る。拒否した場合、委員会陣営は【因果力】2点を得る。
「私たちもあなたたちの研究を否定したいわけじゃないのよねぇ」
「そうだわ。条件を飲んでもらえるなら、悪いようにはならないわよ」

2 折衝フェイズ(後半戦)
折衝フェイズは、弁論の結果を受けて、PC陣営と予算配分委員会がそれぞれの要望を折衝する時間だ。下記の流れに沿って進行する。
①委員会陣営は要求リストを公開する。
②両陣営は[譲歩トークン]を得る
その数は「弁論フェイズ終了時に、自陣営のマーカーが、自陣営の本陣マスから離れていたマス数の半分(端数切捨て)」。
3マス離れていれば[譲歩トークン]1つ、4マス離れていれば[譲歩トークン]2つといった具合だ。
③PC陣営は委員会陣営が[譲歩トークン]を持っている場合「PC陣営の要求リストのうち1つを譲歩すること」を要求する。
④委員会陣営はPC陣営の要望リストから1つを承諾し、[譲歩トークン]1つを捨てる。
この時「どの要求を受け入れるかは、要求を承諾する陣営が決められる」という点がポイントだ。
⑤この③~④を陣営ごとに繰り返し、すべての[譲歩トークン]がなくなるまで続ければ後半戦は終了、ミッションは勝敗判定へとうつる。

モンタージュ

「ふぅ、やりましたね、皆さん」
「果報は寝て待て。今日は帰ってゆっくり休みましょう!」

シーン終了

折衝フェイズが終了し、両者の要望が記録できればシーンを終了する。

クライマックスフェイズ

インタールード

ここからクライマックスフェイズとなる。クライマックスフェイズの開始を宣言し、PC全員に【因果力】1点を与えよう。

Scene4 研究パート「新たなる文明の扉を開け」

シーン定義
解説

得られた予算と時間を駆使し、研究・開発に勤しむシーン。

目的

研究・開発ミッションをプレイし、結果を記録する。

オーバーチュア「新たなる文明の扉を開け」

白熱のヒアリングから3日が経過した、お昼過ぎの研究室。
ロデリック商会本部からヒアリングを踏まえた最終決定通知が届き、折衝した通りの内容が記載されている。
サリチェが通知を何度も読み返しながら頬を緩ませている。
サリチェ「いやぁ~。あの状況から、まさかここまで譲歩してもらえるなんて」にまにま

PCたちがシーンに登場している間、ミッションシートなどの準備をしよう。
 ☑ルール・PC動作・EXパワーの共有メモ貼り出し
 ☑ミッションシートの貼り出し
 ☑未完の研究コマ、各タグ・トークンの配置
※「データセクション」に貼り出し用のテキストとランダムイベント表を掲載しているので活用してほしい。

ミッション「新たなる文明の扉を開け」

ここからは、得られた予算と時間を駆使し、研究・開発に勤しむ、研究ミッションをプレイする時間だ。
交渉パートで勝ち取った要望が予算や時間であればリソースが増加し、その他であればPCEXパワーの実行権を得られる。
ここまでの苦難を乗り越えて、PCたちの発想が光るシーンにしよう!

ミッションルール

☆目標・勝敗条件
勝利条件:ミッション終了までに下記2点を満たす事
・〔未完の研究〕が持つ[研究中]タグを0にする。(初期値4)
・交渉パートで委員会から出された条件をクリアする。
 →条件に応じた[公益]・[先進]タグ2つ以上もつ。
敗北条件:ミッション終了時に、勝利条件を満たしていない。

☆ルール
・ミッションはラウンド進行し、既定は2ラウンド。
 PCは行動力順にシナリオ動作(5種)を実行し、研究完成を目指す。
・交渉パートで時間的な猶予を引き出すことができていれば、+1ラウンドを得ることができる。(倍を要求していればさらに+1ラウンドする)
・各動作のコストになる[予算トークン]の初期値は「5」。交渉パートにて予算的な譲歩を勝ち取っていれば、+5つのトークンを得られる。(倍を要求していればさらに+5すること)
・各ラウンド開始時にGMはランダムイベント(1D8)をロールする。
〔イベント〕は、判定を成功させることでメリットが得られる出来事だ。PCはメインプロセスにて手番を使うことで挑戦が可能。※1回のみ
〔ハプニング〕は、判定を成功させなければ、クリンナップに悪いことが起きる出来事だ。同じくメインプロセスにて手番を使うことで挑戦が可能。※回数制限なし
・PCにはEXパワー〈予算を投入する〉〈息抜きも大事だよね〉〈本気の失敗には価値がある〉があり、交渉パートで【人員】【場所】【物資】に関する要望を通せていれば、それらに対応したEXパワーが追加される。

▼ミッションシート(8×8サイズ)

42wDg89pxV
〈基礎研究を進める〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 基本(操作・知識/15-([研究中]タグの数))

  • コスト [予算トークン]1

▼効果・解説
実験する・論文をあさる・現地踏査など、研究に励む動作。
〔判定成功〕[研究中]タグ1つを[完成]タグに変え、〔未完の研究〕をリネームしても良い。[研究中]タグがない場合は、[完成]タグを新たに1つ追加できる。
〔達成値:成功+2〕[完成]タグ1つを[先進]または[公益]に変える。
〔クリティカル〕さらに、[研究中]タグ1つを[完成]タグに変える。

〈応用研究する〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 基本(知覚・解析/11)

  • コスト なし

▼効果・解説
研究精度を上げる・他分野応用・商業転用など、成果に付加価値を与える動作。
〔判定成功〕[完成]タグ1つを[先進]・[公益]・[収益]のどれかに変える。
〔成功後追加コスト:[予算トークン]1〕 [先進]・[公益]・[収益]タグを、それぞれタグが連想できる内容にリネームする、あるいは、研究に好きなフレーバーを付与することができる。
〔クリティカル〕成功後追加コストの支払いを0にする。

〈手助けをする〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 (運動・操作・交渉/9)

  • コスト なし

▼効果・解説
研究を手伝う、整理整頓をする、美味しい料理を作る、など応援する動作。
あらかじめ対象を選択してロールすること。※それぞれの効果は累積しない。
〔判定失敗〕自身以外のPCを1名選択する。対象は次の判定に+1を得る。
〔判定成功〕自身以外のPCを1名選択する。対象は次の判定に+1Dを得る。
〔達成値:12〕判定成功の対象を2名にできる。

〈資金を増やす〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 (運動・交渉/11+(本動作実行回数)*2)

  • コスト なし

▼効果・解説
家財を売る、出資を募る、依頼をこなすなど、研究費を外部から得る動作。
〔判定成功〕[予算トークン]を2つ得る。
〔達成値:成功+2〕さらに[予算トークン]を2つ得る。

〈イベントをこなす/ハプニングに対応する〉

シナリオ動作

  • タイミング メインプロセス

  • 判定 イベント内容に準じる

  • 制限〔イベント〕ラウンド1回/〔ハプニング〕なし

  • コスト なし

▼効果・解説
セットアップで予告されたランダムイベントに〔イベント〕〔ハプニング〕タグが付いている場合、手番を使ってイベントに記載された判定に挑戦することができる。


EXパワー

〈予算を投入する〉

EXパワー PCEX

  • タイミング 本文

  • コスト 予算トークン:1

▼効果・解説
必要なところにはお金を使っていこう!
シナリオ動作を実行する際に使用する。その判定の出目に+2のボーナスを得る。(1動作に複数回使用可)

〈息抜きも大事だよね〉

EXパワー PCEX

  • タイミング イニシアチブ

  • 制限 シナリオ1回

  • コスト 予算トークン:1~2

▼効果・解説
予算には研究員の生活費も含まれている。ぱーっとリフレッシュするのもいいだろう!実行する際、PC全員が登場するシーンを提案する事。PCは全員、支払った[予算トークン]と同じ数の【因果力】を手に入れる。

〈本気の失敗には価値がある〉

EXパワー PCEX

  • タイミング 本文

  • 制限 シナリオ1回

▼効果・解説
シナリオ動作の判定に失敗した時に使用を宣言する。そのロールをやり直すことができる。その判定のダイスに「6」が1つでも含まれていればその判定をクリティカルとして扱う。ただし、判定放棄は本気の失敗ではないので実行条件を満たさない。

以下のEXパワーは交渉パートの結果に応じて公開すること!

〈猫の手を借りる〉

EXパワー PCEX

  • タイミング ラウンド開始時

  • 制限 シナリオ1回

▼効果・解説
期限のある研究に救世主!マンパワーに勝るものはなし。交渉パートで【人員】に関する要望を通せている場合のみ実行可能。
シナリオ動作を1つ選択する。このラウンド中、その動作で支払うコストを0にし、判定に+1を得る。

〈実験設備を借りる〉

EXパワー PCEX

  • タイミング ミッション開始時

  • 制限 シナリオ1回

▼効果・解説
大規模な実験を行うには、条件の整った場所が必要だ。交渉パートで【場所】に関する要望を通せている場合のみ実行可能。
このミッション中〈基礎研究を進める〉と〈応用研究する〉の動作動作の判定に+2を得る。

<資材を融通してもらう>

EXパワー PCEX

  • タイミング ラウンド開始時

  • 制限 シナリオ1回

▼効果・解説
貴重な魔法素材、他科の発明品などを融通してもらおう。交渉パートで【物資】に関する要望を通せている場合のみ実行可能。
このラウンド中〈基礎研究を進める〉と〈応用研究する〉の判定時に[追加予算トークン]により得られる効果を+2から+1Dに変更する。

〈キミの力が必要なのだ〉

EXパワー GMEX

  • タイミング 1R開始時

  • 制限 シナリオ1回

▼効果・解説
約束は約束だ。視点を変えれば見えてくるものがあるかも知れない。交渉パートで「期間限定で他科に応援の人手を出す事」を承諾している場合のみ実行可能。代表者1名のPCは、次の手番の際に下記シナリオ動作しか実行できない。
〈特務研究を手伝う〉 ☆基本(耐久・解除/10)
〔判定成功〕別の分野で新たなひらめきを得る。自身が次に実行するシナリオ動作の判定に+2Dを得る。

ランダムイベント表
1D8 発生イベント

1

〔イベント〕「ふしぎなくすり飲まされて~①」薬学部から治験募集の知らせが届いた!何でも力が一時的に集中力がアップするんだとか・・・?【自動成功】うおおお、意識がクリアになり、頭が冴えわたる。【因果力】1点を得るが、副作用として「不思議なお薬表」をロールしてその効果を受ける 笑

2

〔ハプニング〕「なんだこの請求書は!!」書類の山からはらりと1枚の紙切れが落ちる。な、な、なんと、支払期限の過ぎた第8商店街からの請求書だ!!延滞料を含めて[予算トークン]1を支払う。【基本(交渉/10)】成功すれば事情に理解を得られる。なんと支払いは「投資だよ!」おまけしてくれた!

3

イベント〕「またロデ研の仕業かよー」アキバの街近隣にイケメンだけを襲うトリフィドが出現。何でも除草剤のつもりでカケザンXを撒いたんだとか!?討伐クエストが発令されているぞ!【基本(耐久・解除/10)自身に[イケメン]タグを付与するなら判定に+2】成功すれば報酬として[予算トークン]+2。ほくほくだぁ!

4

〔ハプニング〕「市場の波に乗れ!」よく使っている素材アイテムに高騰の兆しあり。次のラウンドで実行するシナリオ動作にて「追加コスト」として支払う[予算トークン]の額が倍になる。【基本(知覚・交渉/10)】成功すれば先物買いを成功させデメリットが発生しない。

5

〔イベント〕「ふしぎなくすり飲まされて~②」薬学部から治験募集の知らせがまた届いた!何だか報酬が高い気がするが・・・?【自動成功】ぐにゃぁと視界が揺らぐ。「rmdcn」をロールしてその効果を受けるwww あっ、[予算トークン]を2つもらってね!

6

〔ハプニング〕「情報漏洩!!」君たちの研究室にライバル部門のスパイが紛れ込んだ![先進性]または[収益性]タグが付与されている場合、そのうち1つを[完成]タグに変える。【基本(運動/9)】成功すればスパイを撃退し、不利益を回避できる。

7

〔ハプニング〕「コレハ想定外デス」研究中に予期せぬトラブルが発生し何かが暴走した!このままでは各方面に被害を出しかねない!委員会の監視の目が厳しくなり、研究に公益性を求められる!勝利条件に[公益]タグを1つもつこと(すでに条件としてある場合は3つ)が増える。【基本(解除/9)】成功すれば被害が出る前に事態を収拾できる。ひゅー、助かったぜ。

8

「眠りにつけ、冒険者よ」常蛾の群れがアキバの街を襲う。PCは全員【基本(抵抗/9)】を行い、失敗したPCは【因果力】を1点失う。【魔法防御力】が10以上あるPCは判定に+2を得る。

不思議なお薬表(データベース参照)
2D おくすりのこうか

2

モリモリマッチョA:筋肉がもりもりになる。

3

テアシノビール:手足がぐにゃぐにゃになり伸びる。ゴムゴムのー!

4

ボボボッボ・ボッボボG:髪の毛が伸びて天を突きあげる。

5

ウマイゾンX:呑むと口から怪光線がでる。

6

二次元の天使ヘイメンガエル:飲むとペラペラの薄い身体になる。

7

ドッチナノン:性別を逆転させる。

8

Boin暴食:強力な胃薬だが、副作用で胸が大きい人は大きくなり小さい人は小さくなる。

9

おしゃべりころりんちょ:動物の言葉がわかるようになるかわりにしゃべる言葉が意味不明になりバイブスがアガる。

10

セイカクハンテン薬:本人の性格的特性が逆になる。

11

スノーホワイト:睡眠状態になり、叩いても蹴っても目が覚めなくなる。キスされることで効果が切れる前に目が覚める。

12

メガトン:体重が増加する。どこに肉が付くかは、普段の生活態度次第。

モンタージュ

期限の日はやってきた。研究の成果はどうだっただろうか?
☆ミッション終了 結果確認
研究成果『』[][][][][][]
[研究中]= [完成]= [先進]= [公益]= [収益]=
明日は、泣いても笑っても結果が出る日。各自プレゼンテーションの準備を整えよう。

シーンの終了

既定のラウンドが経過し、ミッションの結果を記録したらシーンは終了する。

エンディングフェイズ

インタールード

ここからはエンディングフェイズとなる。GMは、エンディングフェイズの開始をプレイヤーに宣言しよう。

Scene5「○月、成果報告会!」

シーン定義
解説

PCたちが研究成果を報告をするシーン。

目的

物語を終わらせる(エンディング)。

オーバーチュア「月、成果報告会!」

ギルドホール、講堂の舞台に君たちは立っている。(別の場所に変えても良いですね)
数か月前にロデリックが厳しい宣告を言い放った場所だ。
1つのプロジェクトの進退が懸かる報告だ。会場は満員御礼、聴衆の視線は熱い。
さぁ、度肝を抜いてやれ!
「それでは今月最後の報告です。チーム、よろしくお願いします」
(成果報告を見守る。サリチェ、聴衆、ロデリックで遊ぶ)
時間に余裕があれば、お披露目会を提案してみても良いだろう。

エンディング

※PCたちのロールプレイが一段落したら、このシナリオは終了となる。下記エンディングを読み上げよう。
惜しみない拍手と歓声。苦難は去った。
委員会の結果を待たずとも、プロジェクトの存続は明らかだ。
この後君たちは、理論を詳しく知りたい者や、商談をしたい者に取り囲まれ、クタクタになるまで言葉を交わし続けた。
それも仕方あるまい。君たちは新しい可能性を世界に示したのだ!
さぁ、これをどう応用しようか?次はどんな扉を開こうか?
そんな夢を膨らませつつ、冒険者は休息し、プレイヤーは物語を結ぶとしましょう。
――――ログ・ホライズンTRPG『研究予算がありません!』 了

アフタープレイ・ログチケット

アフタープレイ」にしたがってアフタープレイを行なう。

配布チケット

◆プレイヤー
キャラクターランクアップ1枚、アザーゲット3枚、因果力チケット1枚
◆GM
キャラクターランクアップ1枚、財産ゲット5枚、アザーゲット3枚、、因果力チケット1枚

上記にくわえて、セッションに最後まで参加したプレイヤーとGMには「因果力ゲット」が1枚ずつ配布される。さらに、活躍したPCのプレイヤーには「因果力ゲット」を追加で1枚配布しよう。
この「因果力ゲット」配布は優れたプレイヤーを見つけ出すための措置ではない。その日のプレイを振り返って互いの健闘をたたえるためのものである。ぜひ全員の好プレイを思い出して、チケットを配布しよう。

冒険窓口用ログチケットひな形

○開催日:

○シナリオ:CR2『研究予算がありません!』

○エンディング
惜しみない拍手と歓声。苦難は去った。委員会の結果を待たずとも、プロジェクトの存続は明らかだ。
この後、君たちは、理論を詳しく知りたい者や、商談をしたい者に取り囲まれ、クタクタになるまで言葉を交わし続けた。
それも仕方あるまい。君たちは新しい可能性を世界に示したのだから!
さぁ、これをどう応用しようか?次はどんな扉を開こうか?
そんな夢を膨らませつつ、冒険者は休息し、プレイヤーは物語を結ぶとしましょう。
――――ログ・ホライズンTRPG『研究予算がありません!』 了

○参加者
・PC名(PL:)
・PC名(PL:)
・PC名(PL:)
・PC名(PL:)

○報酬
・研究成果『』[][][][][]
・金貨報酬 PC1人につき金貨枚(下記の合計/4)
 成功報酬 金貨400枚
 追加報酬① 金貨([収益]タグつ*100)枚=
 追加報酬② 金貨([先進][公益]タグつ*50)枚=
 ギルド納入金 -80枚

○GMから皆様へ

セッションの終了

すべての処理が終わればセッションは終了となる。
これにてロデ研における波乱は成功裏に幕を閉じた。次なる冒険のためにいまは一時の休息としよう。お疲れ様でした!

データセクション

このセクションには各ミッションで使える、情報確認用テキストを掲載している。

Scene3 交渉パート「プロジェクト継続の道を切り拓け」 共有メモ

基本ルール
勝利条件:自陣営の要望のうち2つ以上の譲歩を引き出す。
      →結果を記録し、クライマックスフェイズに移行。
敗北条件:ミッション終了時に勝利条件を満たせていない。
      →エンディングフェイズに移行。

☆弁論フェイズ(前半戦・4ラウンド)
・PC及び委員会は自身の手番においてシナリオ動作を実行する(待機可)
・4ラウンド経過 orシナリオ動作によって折衝フェイズへ移行
・委員会の能動判定における対象はGMが選択

☆折衝フェイズ(後半戦)
※委員会陣営は要望リストを開示
①両陣営は[譲歩トークン]を得る。
 その数は「(本陣とマーカーの距離)/2個」※端数切捨て
②PC陣営は委員会陣営に譲歩を要求する。
③委員会陣営は、PC陣営の要求のうち1つ選び譲歩する。
 この時、自陣営の[譲歩トークン]1つを捨てる。
④要求/譲歩陣営を入れ替えながら②と③を繰り返す。
⑤すべての[譲歩トークン]がなくなれば終了、勝敗判定へ!。

☆準備の効果について
タグ[価値:n]〈プロジェクトの価値を語る〉のコストになる。
タグ[根拠:n]PCは全員、能動判定に+nのボーナスを得る。
タグ[団結]インタールード時、PCは全員【因果力】1点を得る。
タグ[根回し]上記以外のメリットが得られる。内容によって可変。

PCシナリオ動作
〈委員会の意見に理解を示す〉 ☆対決(交渉/交渉)
コスト:なし
〔確定効果〕自陣営マーカーを委員会陣営の開始マスへ近づくように1マス動かす。PC陣営は[交渉トークン]4個を手に入れる。
〔判定勝利〕マーカーを動かす前、もしくは動かした先に両陣営が存在する場合、即座に後半戦を開始できる。
---
〈研究の有意性を述べる〉 ☆対決(交渉/抵抗)
 コスト:[交渉トークン]2個
〔確定効果〕委員会マーカーを自陣営開始マスに近づくよう1マス動かす。
〔判定勝利〕マーカーを動かす前、もしくは動かした先に両陣営が存在する場合、後半戦を開始できる。
〔判定値:抵抗+3〕さらに1マス動かしてよい。
〔因果力1〕コストの[交渉トークン]を-1する。(複数回利用可)
---
〈委員会の意見を否定する、別の視点を述べる〉☆対決(運動/耐久)
 コスト:[交渉トークン]2個
〔判定勝利〕自陣営マーカーを自陣営開始マスへ近づくように1マス動かす。
〔クリティカル〕コストの支払いを0にする。
---
〈補足意見を述べる、交渉にアドバイスする〉☆自動成功
 コスト:なし
〔確定効果〕あなたの仲間が次に行う判定に+1Dする。


以下は準備パートの結果に応じて公開!
〈プロジェクトの価値を語る〉 ☆自動成功
 コスト:[価値:n]タグを持つ情報1つ
〔確定効果〕その[価値]タグ末尾に記載された数字と同じ数の[交渉トークン]を得る。
---
〈取引を提案する〉☆自動成功
 コスト:[交渉トークン]2個・[根回し]タグを持つ情報1個
〔確定効果〕PC陣営の要求1つを委員会陣営に示す。委員会陣営がその要望を即座に受け入れるのであれば、委員会陣営は[交渉トークン]を4つ得る。拒否した場合、PC陣営は【因果力】2点を得る。
---
〈目配せをする〉☆対決(知覚/交渉)
 コスト:[交渉トークン]2個・[根回し]タグを持つ情報1個
〔判定勝利〕PC陣営マーカーを委員会陣営の開始マスへ近づくように1マス動かす。自陣営の要求リストの項目から一つを選び、それを即座に委員会陣営に要求し承諾させることができる。
〔クリティカル〕PC陣営マーカーは動かさなくてよい。

予算配分員会
行動力3・0(2回行動) 対決判定の対象はGMが選択する。因果力2
受動判定値 耐久2D+5 その他2D+3
▼解説
ギルド役員、各研究部長、外部研究所GMを含む23名で組織された、ロデ研の予算配分を統べる委員会である。根は研究者たちであり、ギルドメンバーの自由意思と知的探求心を尊重したいという思いはあるが、反面、人数も研究の方向性も巨大化・多様化したギルドの方向性についても憂いも抱いている。
今回、各方面からの非難を覚悟で「この決断がさらなる技術革新の加速と、アキバの街、ひいてはセルデシア世界の発展に寄与するのだ」という研究者としての誇りの下に、抜本的な予算再編成・組織整理に踏み切った。一重に委員メンバーと言っても、それぞれ違う意見を持っているようだ。

委員会シナリオ動作
〈研究に関する議論をする〉 ☆対決(3D+3/耐久)
 コスト:なし
〔判定成功〕1Dをふり、出た目の効果を得る。
〔クリティカル〕委員会マーカーを自陣営に近づくよう移動できる。
〔1~3〕議論が続く。委員会は[交渉トークン]2個を手に入れる。
〔4~5〕厳しい指摘をする。委員会は[交渉トークン]2個を手に入れ、さらにPCたち2人(GMが選択)に[萎縮]を与える。
〔 6 〕想定外の指摘をする。PC陣営は[交渉トークン]を2個失い、委員会陣営は[交渉トークン]4個を手に入れる。
〔判定失敗〕議論の結果、研究の優位性が際立つ!PC陣営は[交渉トークン]2個得る。
---
〈委員会の意見を述べる〉 ☆対決(3D+3/抵抗)
 コスト:[交渉トークン]2個
〔判定成功〕PCたちのマーカーを自陣営開始マスに近づくように1マス動かす。マーカーを動かす前、もしくは動かした先のマスに委員会マーカーが存在する場合、即座に後半戦へ進むことができる。
〔因果力3〕コストの[交渉トークン]を支払わなくてよい。
---
〈交換条件を提示する〉 ☆自動成功・シナリオ1回
 コスト:なし
〔確定効果〕効果この行動は偶数ラウンドにしか実行できない。委員会の要求1つをPCたちに示す。PCたちがそのうち1つを即座に受け入れるのであれば、PC陣営は[交渉トークン]を4つ得る。拒否した場合、委員会陣営は【因果力】2点を得る。

双方の要望リスト
■PCの要望リスト
【お金】予算増額金貨5万枚
【人員】
【場所】
【物資】
【時間】開発期限の延長1か月
※1つの要望を倍にすることも可能。

■委員会の要求リスト
・研究テーマの見直し、修正をする事
・『公益性』の高い『成果』を発表する事
・『先進性』の高い『成果』を発表する事
・期間限定で他科に応援の人手を出す事
・研究成果による収益をギルドに収める事(他科の倍)
・通知どおりの処遇を譲らない(PC陣営が[譲歩トークン]を4つ所持している場合

Scene4 研究パート「新たなる文明の扉を開け」

基本ルール
勝利条件:ミッション終了までに下記2点を満たす事
     ・〔未完の研究〕が持つ[研究中]タグを0にする。
     ・交渉パートで委員会から出された条件をクリアする。
      →条件に応じた[公益]・[先進]タグ2つ以上もつ。
勝利報酬:研究の成果
     成功報酬 金貨400枚
     追加報酬① 金貨([収益]タグ*100)枚
     追加報酬② 金貨([先進][公益]*50)枚
     ※交渉パートでギルドへ納入金を求められていた場合-80枚
敗北条件:ミッション終了時に、勝利条件を満たしていない。
---
ラウンド進行を利用し、2ラウンド行う。
交渉パートで時間的な猶予を1つ勝ち取るごとに1ラウンド増加
交渉パートで予算的な譲歩を1つ得るごとに予算トークン5つ追加
---
☆ラウンド進行
セットアップ:ランダムイベントの予告(GMがロール)
メ  イ  ン:行動力順にシナリオ動作を実行 ※待機可
クリンナップ:対応されていない〔ハプニング〕イベントを適用
---
☆〔未完の研究〕が持つタグの説明
[研究中]・・・1つ減るごとに25%ほど進んでいると思うと良い。
[完成]・・・研究の進捗を表し、応用できる伸びしろとも言える。
[先進]・・・研究の先進性を表す。勝利条件に関わる。
[公益]・・・研究の公益性を表す。勝利条件に関わる。
[収益]・・・研究の持つ商業利用価値を示す。多いと成功報酬が増える。

シナリオ動作
①〈基礎研究を進める〉
☆基本(操作・知識/15-([研究中]タグの数) コスト:[予算トークン]1
▼効果・解説
実験する・論文をあさる・現地踏査など、研究に励む動作。
〔判定成功〕[研究中]タグ1つを[完成]タグに変え、〔未完の研究〕をリネームしても良い。[研究中]タグがない場合は、[完成]タグを新たに1つ追加できる。
〔達成値:成功+2〕[完成]タグ1つを[先進]または[公益]に変える。
〔クリティカル〕さらに、[研究中]タグ1つを[完成]タグに変える。
〔追加:[予算トークン]1〕この行動の判定に+2する。重複可。
---
②〈応用研究する〉
☆基本(知覚・解析/11)コスト:なし
▼効果・解説
研究精度を上げる・他分野応用・商業転用など、成果に付加価値を与える動作。
〔判定成功〕[完成]タグ1つを[先進]・[公益]・[収益]のどれかに変える。
〔成功後追加コスト:[予算トークン]1〕 [先進]・[公益]・[収益]タグを、それぞれタグが連想できる内容にリネームする、あるいは、研究に好きなフレーバーを付与することができる。
〔クリティカル〕成功後追加コストの支払いを0にする。
---
③〈手助けをする〉
☆基本(運動・操作・交渉/9) コスト:なし
▼効果・解説
研究を手伝う、整理整頓をする、美味しい料理を作る、など応援する動作。
〔判定失敗〕自身以外のPCを1名選択する。対象は次の判定に+1を得る。
〔判定成功〕自身以外のPCを1名選択する。対象は次の判定に+1Dを得る。
〔達成値:12〕判定成功の対象を2名にできる。
※それぞれの効果は累積しない。
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④〈イベントをこなす/ハプニングに対応する〉
コスト:なし 制限:〔イベント〕ラウンド1回/〔ハプニング〕なし
▼効果・解説
セットアップで予告されたランダムイベントに〔イベント〕〔ハプニング〕タグが付いている場合、手番を使ってイベントに記載された判定に挑戦することができる。
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⑤〈資金を増やす〉
☆基本(運動・交渉/11+(本動作実行回数)*2) コスト:なし
▼効果・解説
家財を売る、出資を募る、依頼をこなすなど、研究費を外部から得る動作。
〔判定成功〕[予算トークン]を2つ得る。
〔達成値:成功+2〕さらに[予算トークン]を2つ得る。

EXパワー
①〈予算を投入する〉PCEX_本文_[予算トークン]1
▼効果・解説
必要なところにはお金を使っていこう!シナリオ動作を実行する際に使用する。その判定の出目に+2のボーナスを得る。(1動作に複数回使用可)

②〈息抜きも大事だよね〉PCEX_イニシアチブ_[予算トークン]1~2_シナリオ1回_
▼効果・解説
予算には研究員の生活費も含まれている。ぱーっとリフレッシュするのもいいだろう!実行する際、PC全員が登場するシーンを提案する事。PCは全員、支払った[予算トークン]と同じ数の【因果力】を手に入れる。
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③〈本気の失敗には価値がある〉PCEX_シナリオ1回
▼効果・解説
シナリオ動作の判定に失敗した時に使用を宣言する。そのロールをやり直すことができる。その判定のダイスに「6」が1つでも含まれていればその判定をクリティカルとして扱う。ただし、判定放棄は本気の失敗ではないので実行条件を満たさない。


以下は交渉パートの結果に応じて公開!
④〈猫の手を借りる〉PCEX_ラウンド開始時_シナリオ1回
▼効果・解説
期限のある研究に救世主!マンパワーに勝るものはなし。交渉パートで【人員】に関する要望を通せている場合のみ実行可能。
シナリオ動作を1つ選択する。このラウンド中、その動作で支払うコストを0にし、判定に+1を得る。
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⑤〈実験設備を借りる〉PCEX_ミッション開始時_シナリオ1回
▼効果・解説
大規模な実験を行うには、条件の整った場所が必要だ。交渉パートで【場所】に関する要望を通せている場合のみ実行可能。
このミッション中〈基礎研究を進める〉と〈応用研究する〉の動作動作の判定に+2を得る。
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⑥<資材を融通してもらう>_PCEX_ラウンド開始時_シナリオ1回_
▼効果・解説
貴重な魔法素材、他科の発明品などを融通してもらおう。交渉パートで【物資】に関する要望を通せている場合のみ実行可能。
このラウンド中〈基礎研究を進める〉と〈応用研究する〉の判定時に[追加予算トークン]により得られる効果を+2から+1Dに変更する。
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⑦〈キミの力が必要なのだ〉GMEX_1R開始時_セットアップ_シナリオ1回
▼効果・解説:
約束は約束だ。視点を変えれば見えてくるものがあるかも知れない。
交渉パートで「期間限定で他科に応援の人手を出す事」を承諾している場合のみ実行。代表者1名のPCは、次の手番の際に下記シナリオ動作しか実行できない。
〈特務研究を手伝う〉 ☆基本(耐久・解除/10)
〔判定成功〕別の分野で新たなひらめきを得る。自身が次に実行するシナリオ動作の判定に+2Dを得る。
**.デベロッパー情報

シナリオ作成

悠々くじら

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